3か月ほど前、たかしは最新型のスマートフォンを手に入れた。充電もばっちり、バッテリーも最強。だが、何かが違った。

気づけば、スマホが暴走しているではないか！画面がピカピカ光り、アプリが勝手に立ち上がり、通知がどんどん届く。たかしの指がそれを触れるたび、さらに謎のアラートが鳴り響く。

まず、LINEの通知が来る。「今すぐ行け！」と、知らない名前の人からメッセージが送られてきた。だが、それはただの業者の営業メールだった。
たかしはさらにアプリを開けてみた。すると、なんと今度はカレンダーアプリが突然、「今日の予定」と言って、ランチで食べる予定のピザ屋に向かうように指示してきた。しかし、私は完全にピザの予定などなかった。

発狂して、スマホを捨てようとしたその瞬間。

急にそのスマホが空中に浮かび上がり、スマホ自体が「ひゅーん！」と音を立てて飛び立った。そう、たかしのスマホは、まさかのドローンモードに突入したのだ。

そしてスマホは街中を飛び回り、人々に迷惑をかけ始めた。近くにあったコンビニの看板を引っ張り、横断歩道の信号機を青にしてしまう。歩行者が困惑し、車の運転手は何が起こっているのか理解できずに急停車を繰り返す。

「これは最強だ！完璧な暴走だ！」と、たかしは思わず笑いながらスマホを追いかけた。

結局、スマホは公園の広場に着陸し、「バッテリー残量が少なくなりました」と冷静な声で報告した。それだけではなく、画面に「スマホ暴走事件！絶賛発売中！」と大文字で告知され、何故かたかしの本の宣伝までしていた。

その日以来、たかしの「スマホ暴走事件！」は大ヒットし、作家として名を轟かせることになった。