今日は何曜日だ？男は目を覚ますとまず、考えるのは今日が何曜日なのかだ。
日にちなんてどうでもいい。寝起きにテレビを着けて時間と曜日。
こんな生活どのくらいしているのかも忘れてしまいそうだ。午後1時10分火曜日。だいたいいつもと同じだ。今日のバイトは4時からと、12時からだ。
男はコンビニのアルバイトを２つ掛け持ちしている。両店舗も経営者が同じなので、いつもいいように使われる。でも、自宅から2つの店に行くのには自宅が真ん中にあるので通うのには丁度いい。こんなろくでもない自分を使ってくれるんだから、良い人だ。男はいつもそう思っていた。店長は女の人だ。年はよく分からない。でも自分よりはずっと上だと思う。旦那を病気で亡くしていると聞いた。高校生の子供と中学の子供が居ると聞いている。大変だなと思う。
自分は35歳だ。何やってんだよ。自分。
いつも、そう思う。でも心のどこかに今まで頑張ったんだからと、怠け者の自分が居て毎日が過ぎて行く。人に騙され、何もかも無くしてただ息していた自分。
弱かったんだろう。それも分かっている。だから、今が心地よい。
今日もそんな心地よくて、何でもない1日の始まりなのだ。