二次創作
【文スト二次/リクエスト可/質問受付中】道化のラプソディア
太宰は、ルイスと書類を片付けていた。
太宰の髪の先が少し湿っている。太宰は入水を図ったが、意識が遠ざかり始めたところで、ルイスに引き上げられてしまった。森から罰として、ルイスの書類整理を手伝わされていた。
「ねぇ、これどれだけ書類あるの?結構時間たったけど、まだあるじゃん。」
「しょうがないわ。ここら一体に居る非合法組織の情報が全部あるのよ。さっさと……。」
溜め息をつきながら、書類を手に取る。言葉が途切れて、太宰が振り返って、ルイスを見た。
「ルイス…?」
「ッぁ!ご、ごめん。ぼーっとしてたわ。」
「……。」
太宰はルイスをじっと見詰める。ルイスの頬が赤くなって、やや呼吸が浅くなっている。
「な……何かしら……?」
「風邪ひいてるでしょ?」
ルイスは目を逸らした。太宰は持っている書類を収めた後、ルイスに詰め寄った。
「……なんで誤魔化すわけ?」
「否ぁ……此処で終わっちゃったら治に押し付けちゃうっしっ⁉」
急にルイスの足元がおぼつかなくなり、机に手をつく。その衝撃で机の書類が数枚落ちた。
(ほらぁ……。)
「病人はさっさと寝てよ。こんなんじゃ逆に迷惑なんだけど?」
立ち上がろうとしてふらついたルイスを支えると、ピクリとも動かなかった。
「……おーい。……寝てる。限界だったのか……。」
[水平線]
「う……ここ、は……。」
「目が覚めたかい?」
「森センセ?嗚呼……治は?」
森が指をさす。それに合わせて首を傾げると、[漢字]寝台[/漢字][ふりがな]ベット[/ふりがな]の隅に太宰が静かに寝息を立てていた。
「……ふぅん、今、何時?」
「午前6時。」
治の頬を撫でた。森は何時の間にか出て行って、二人、部屋の中に取り残された。
「お~さ~む~!起きて頂戴!何時まで[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]と添い寝する[漢字]心算[/漢字][ふりがな]つもり[/ふりがな]?」
「……んぅ、嗚呼、起きたんだ。」
「ずっと看病してくれてたの?半日ほどの記憶が跳んでるのよ。」
太宰が少し黙って考えるように顎に手を当てながら、[漢字]寝台[/漢字][ふりがな]ベット[/ふりがな]から離れてスツールに座った。
「……普通に、僕の入水を邪魔するときに濡れて風邪引いたんでしょ?だから……」
「せめて、看病して償おうと思って……かしら?」
「キミ、本当に性格悪いよね……。」
太宰はふかふかな布団に顔をうずめた。そんな姿を見て、ルイスは微笑んだ。
「[漢字]ツンデレ[/漢字][ふりがな][大文字]猫[/大文字][/ふりがな]みたいね、治って。」
「うるさーい。」
[水平線]
「治!生きてるかしら?」
「ちぇっ、生憎君がいいところで引き揚げたせいで、この通り濡れただけになってしまったよ。」
今、ルイスは探偵社員として太宰の回収のために探偵社の近くの川を訪れていた。
「はい、タオルよ。濡れたまま歩かせるのも可哀そうだしね。」
「……その言葉、其の儘そっくりお返しするよ。私も君の看病は嫌なのだよ。」
躊躇いがちに鞄を漁る。
「昨日、入水したと思ってきたタオルを入れっぱなしにしていなかったかい?」
太宰は不敵に微笑んだ。
「嗚呼、そういえばそうね。何かしら理由があるってことは気づいてたけど……まさか、そんな理由とはね。」
タオルを太宰に私、入れっぱなしのタオルでルイス自身も濡れた部分を拭った。
「気づいていなかったのかい……?まさか、ルイスはそう云うのは鈍かったなんて。」
「さぁ?[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]、時には察さないことも必要だと思うのよ。」
「嗚呼…そうだね。」
濡れたタオルを少し絞り、ビニール袋に入れる。ルイスは少し伸びをして、呟いた。
「ま、治も成長したって事ね。」
「何か言ったかい?」
「何も?」
夕焼けを背に、探偵社に二人そろって戻るのだった。
太宰の髪の先が少し湿っている。太宰は入水を図ったが、意識が遠ざかり始めたところで、ルイスに引き上げられてしまった。森から罰として、ルイスの書類整理を手伝わされていた。
「ねぇ、これどれだけ書類あるの?結構時間たったけど、まだあるじゃん。」
「しょうがないわ。ここら一体に居る非合法組織の情報が全部あるのよ。さっさと……。」
溜め息をつきながら、書類を手に取る。言葉が途切れて、太宰が振り返って、ルイスを見た。
「ルイス…?」
「ッぁ!ご、ごめん。ぼーっとしてたわ。」
「……。」
太宰はルイスをじっと見詰める。ルイスの頬が赤くなって、やや呼吸が浅くなっている。
「な……何かしら……?」
「風邪ひいてるでしょ?」
ルイスは目を逸らした。太宰は持っている書類を収めた後、ルイスに詰め寄った。
「……なんで誤魔化すわけ?」
「否ぁ……此処で終わっちゃったら治に押し付けちゃうっしっ⁉」
急にルイスの足元がおぼつかなくなり、机に手をつく。その衝撃で机の書類が数枚落ちた。
(ほらぁ……。)
「病人はさっさと寝てよ。こんなんじゃ逆に迷惑なんだけど?」
立ち上がろうとしてふらついたルイスを支えると、ピクリとも動かなかった。
「……おーい。……寝てる。限界だったのか……。」
[水平線]
「う……ここ、は……。」
「目が覚めたかい?」
「森センセ?嗚呼……治は?」
森が指をさす。それに合わせて首を傾げると、[漢字]寝台[/漢字][ふりがな]ベット[/ふりがな]の隅に太宰が静かに寝息を立てていた。
「……ふぅん、今、何時?」
「午前6時。」
治の頬を撫でた。森は何時の間にか出て行って、二人、部屋の中に取り残された。
「お~さ~む~!起きて頂戴!何時まで[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]と添い寝する[漢字]心算[/漢字][ふりがな]つもり[/ふりがな]?」
「……んぅ、嗚呼、起きたんだ。」
「ずっと看病してくれてたの?半日ほどの記憶が跳んでるのよ。」
太宰が少し黙って考えるように顎に手を当てながら、[漢字]寝台[/漢字][ふりがな]ベット[/ふりがな]から離れてスツールに座った。
「……普通に、僕の入水を邪魔するときに濡れて風邪引いたんでしょ?だから……」
「せめて、看病して償おうと思って……かしら?」
「キミ、本当に性格悪いよね……。」
太宰はふかふかな布団に顔をうずめた。そんな姿を見て、ルイスは微笑んだ。
「[漢字]ツンデレ[/漢字][ふりがな][大文字]猫[/大文字][/ふりがな]みたいね、治って。」
「うるさーい。」
[水平線]
「治!生きてるかしら?」
「ちぇっ、生憎君がいいところで引き揚げたせいで、この通り濡れただけになってしまったよ。」
今、ルイスは探偵社員として太宰の回収のために探偵社の近くの川を訪れていた。
「はい、タオルよ。濡れたまま歩かせるのも可哀そうだしね。」
「……その言葉、其の儘そっくりお返しするよ。私も君の看病は嫌なのだよ。」
躊躇いがちに鞄を漁る。
「昨日、入水したと思ってきたタオルを入れっぱなしにしていなかったかい?」
太宰は不敵に微笑んだ。
「嗚呼、そういえばそうね。何かしら理由があるってことは気づいてたけど……まさか、そんな理由とはね。」
タオルを太宰に私、入れっぱなしのタオルでルイス自身も濡れた部分を拭った。
「気づいていなかったのかい……?まさか、ルイスはそう云うのは鈍かったなんて。」
「さぁ?[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]、時には察さないことも必要だと思うのよ。」
「嗚呼…そうだね。」
濡れたタオルを少し絞り、ビニール袋に入れる。ルイスは少し伸びをして、呟いた。
「ま、治も成長したって事ね。」
「何か言ったかい?」
「何も?」
夕焼けを背に、探偵社に二人そろって戻るのだった。