二次創作
【文スト二次/リクエスト可/質問受付中】道化のラプソディア
「へぇ~、海外では車の塗装用メッキを飲んで自殺が主流か…。」
[漢字]擂鉢街[/漢字][ふりがな]すりばちがい[/ふりがな]の中心に近いスラム街で段差に座って『完全自殺読本』という物騒な名の本を読んでいる。
「ろくでもない死に方するわよ、其れ。」
「え?どれどれ…メッキは安いから主流なだけで、生きたまま内臓を焼かれる痛みを味わう⁉うぇ~っ試さなくてよかった!だから、自殺するときは気を付けた方が良いよ、えっと、」
「広津です。」
ルイスと太宰、案内役の広津は擂鉢街で現地調査をしていた。
ルイスと太宰の話術により人々は何時の間にか情報を渡し、一番目撃情報が多かった擂鉢街に足を踏み入れたのだった。
「三つの組織が蔓延ってる…じゃ、変に入ったら報復主義の『羊』にやられちゃうわね。」
そう言って、振り返った直後、太宰に紅い閃光のような何かが衝突した。水平に飛んでいき、トタンの屋根を貫き、木組みの小屋がへし折られ、井戸の垣根を粉砕しながら擂鉢の底へと転がり落ちていく。
「『羊』だ!」
「治ッ⁉」
物体、否、人であった。小柄な少年で、暗緑色のライダースーツを着ており、太宰と同じぐらいの年齢の様だ。
「ガキとはな!泣ける人手不足じゃねえか、ポートマフィア!」
「僕は痛いのは嫌いなんだけど。」
太宰は仰向けに倒れたまま、どうでもよさそうに返答した。
「おい、ガキ。選択肢をくれてやる。今死ぬか、情報を吐いて死ぬか。」
「ガキは君も同じだ。じゃあ今殺せ。」
少年は初めてのパターンに少々眉をひそめながら、言葉を紡ぐ。
「さて、話して貰おうか。お前が調べてる、『[漢字]荒覇吐[/漢字][ふりがな]アラハバキ[/ふりがな]』について。知っていること全部。」
「……ああ。『[漢字]荒覇吐[/漢字][ふりがな]アラハバキ[/ふりがな]』か。成程……『[漢字]荒覇吐[/漢字][ふりがな]アラハバキ[/ふりがな]』ね。」
少年が太宰の拳を踏みつける。靴裏で骨の軋む音が鳴った。太宰は他人事のように眺めながら不敵に微笑んだ。
「知ってるんだな?」
「いや、初耳。」
ルイスはやっと二人の近くに駆け寄った。それと同時に太宰の胴体を少年が蹴り上げる。情報を吐くまで続けるつもりのようだ。
「判った…話そう。」
「…治、可哀そうよ…なんだか。」
ルイスは太宰が何というのか分かっているのか、太宰を制止しようとする。少年が声をあげようとしたとき、太宰が被せるように言った。
「君はもう少し牛乳を飲んだほうがいい。背が低すぎる。」
言葉を完全言い終える前に少年の蹴りが胴体に突き刺さった。
「ほらぁ、そう云うのは本人もよく気にしてるデリケヱトな話題なのよ。」
「うるせえ!余計なお世話だこの糞野郎!俺は十五だし、これから伸びるんだよ‼」
少年は叫んだ。どこかその姿は哀れだ。
「え?十五…?[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]よりかは上だと思っていたけれど、治と同い年だったのね!」
感嘆とした声をあげる。ルイスもルイスでデリカシーが絶妙に足りていないのだった。
「ふふ……では呪いをかけてあげよう。僕は同じ十五でこれから伸びるが、君はたいして伸びない。」
この日、永遠に続く呪いがかけられたのだった。
[漢字]擂鉢街[/漢字][ふりがな]すりばちがい[/ふりがな]の中心に近いスラム街で段差に座って『完全自殺読本』という物騒な名の本を読んでいる。
「ろくでもない死に方するわよ、其れ。」
「え?どれどれ…メッキは安いから主流なだけで、生きたまま内臓を焼かれる痛みを味わう⁉うぇ~っ試さなくてよかった!だから、自殺するときは気を付けた方が良いよ、えっと、」
「広津です。」
ルイスと太宰、案内役の広津は擂鉢街で現地調査をしていた。
ルイスと太宰の話術により人々は何時の間にか情報を渡し、一番目撃情報が多かった擂鉢街に足を踏み入れたのだった。
「三つの組織が蔓延ってる…じゃ、変に入ったら報復主義の『羊』にやられちゃうわね。」
そう言って、振り返った直後、太宰に紅い閃光のような何かが衝突した。水平に飛んでいき、トタンの屋根を貫き、木組みの小屋がへし折られ、井戸の垣根を粉砕しながら擂鉢の底へと転がり落ちていく。
「『羊』だ!」
「治ッ⁉」
物体、否、人であった。小柄な少年で、暗緑色のライダースーツを着ており、太宰と同じぐらいの年齢の様だ。
「ガキとはな!泣ける人手不足じゃねえか、ポートマフィア!」
「僕は痛いのは嫌いなんだけど。」
太宰は仰向けに倒れたまま、どうでもよさそうに返答した。
「おい、ガキ。選択肢をくれてやる。今死ぬか、情報を吐いて死ぬか。」
「ガキは君も同じだ。じゃあ今殺せ。」
少年は初めてのパターンに少々眉をひそめながら、言葉を紡ぐ。
「さて、話して貰おうか。お前が調べてる、『[漢字]荒覇吐[/漢字][ふりがな]アラハバキ[/ふりがな]』について。知っていること全部。」
「……ああ。『[漢字]荒覇吐[/漢字][ふりがな]アラハバキ[/ふりがな]』か。成程……『[漢字]荒覇吐[/漢字][ふりがな]アラハバキ[/ふりがな]』ね。」
少年が太宰の拳を踏みつける。靴裏で骨の軋む音が鳴った。太宰は他人事のように眺めながら不敵に微笑んだ。
「知ってるんだな?」
「いや、初耳。」
ルイスはやっと二人の近くに駆け寄った。それと同時に太宰の胴体を少年が蹴り上げる。情報を吐くまで続けるつもりのようだ。
「判った…話そう。」
「…治、可哀そうよ…なんだか。」
ルイスは太宰が何というのか分かっているのか、太宰を制止しようとする。少年が声をあげようとしたとき、太宰が被せるように言った。
「君はもう少し牛乳を飲んだほうがいい。背が低すぎる。」
言葉を完全言い終える前に少年の蹴りが胴体に突き刺さった。
「ほらぁ、そう云うのは本人もよく気にしてるデリケヱトな話題なのよ。」
「うるせえ!余計なお世話だこの糞野郎!俺は十五だし、これから伸びるんだよ‼」
少年は叫んだ。どこかその姿は哀れだ。
「え?十五…?[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]よりかは上だと思っていたけれど、治と同い年だったのね!」
感嘆とした声をあげる。ルイスもルイスでデリカシーが絶妙に足りていないのだった。
「ふふ……では呪いをかけてあげよう。僕は同じ十五でこれから伸びるが、君はたいして伸びない。」
この日、永遠に続く呪いがかけられたのだった。