二次創作
【文スト二次/リクエスト可/質問受付中】道化のラプソディア
ルイスは鼻歌交じりに空母「燕騎士」の中を歩いていた。
階段を降りると、沢山の兵士が騒々しく動いていた。
「なんかバタバタしてるけどだいじょーぶ?えぇ?嗚呼、あの子、コワレチャッタのね。…そっかぁ。ううん、兵隊さん、引き留めてごめんね。帰る準備してくるね。」
兵士がルイスの隣を通り抜けていく。
その後、敗戦。精神崩壊した『与謝野 晶子』は隔離され、ルイスは森のもとで、町医者の助手として働くこととなった。
「森センセ。[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]を何でここに置いてるの?」
「嗚呼、言ってなかったねェ。ルイスちゃんが有能だからと…可愛いからだよ!」
隣の少女と森を睨みつける。
「ツンツンしてるエリスちゃんもルイスちゃんも好き‼」
隣の少女は森の異能力『ヰタ・セクスアリス』により出現した異能生命体である。名は『エリス』。
エリスの性格は森により操れる。つまり、こんな正確なのも森の意思によるもの。本人は森のことを溺愛しており、戦争前までは従順だった。ことから、森の[漢字]異常[/漢字][ふりがな]変態[/ふりがな]さがよく分かれるだろう。
町医者の助手として、五年以上の時が立った。なんともない、平凡すぎる毎日。
そんな毎日の終わりが訪れた。
[水平線]
「森先生!急患です!」
「如何したんだい?患者はどちらに?」
森が玄関の方へと駆けていき、ルイスは医療用具を用意する。
間もなく、ボロボロの少年が運ばれてきた。森の手伝いをしながら、事情を聴いて脳内にメモをする。
「森センセ?なぁに、その子。太宰…治、くん?あ~!絶対面倒ごとに巻き込むのでしょ?自殺願望者だからって侮っちゃダメなのよ!実際、私を見てたんでしょ?ねェ、森センセ。」
森はよく分かってると笑った。
森曰く、少年は『太宰 治』という少年で、自殺未遂によって運ばれてきたらしい。
「…?」
太宰は目が覚めたのか、体を起こす。自殺未遂としては残念ながら、自殺には程遠い傷だったらしい。
「ちぇっ、死ねなかった。」
「『ちぇっ』…?」
口を開いたかと思えば、文句を呟いた。
「…君が、今どういう状況か分かるかな?」
「はぁ…自殺にシュッパイして、此処に担ぎ込まれたってことでしょ?」
(シュッパイ…?津軽弁かしら?)
森と太宰が軽く言葉を交わした。医療用具を片付けていると、森が不敵に微笑んだ横顔が見えた。
「森センセ、[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]の予想は正解ね。」
「…君誰?」
太宰は予想についてはすぐに察したようだ。二人の異様な頭脳のやり取りが始まった。
「[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]は『ルイス・キャロル』。今年で齢が12あたりになる森センセの助手よ。」
「表向きは?」
「表向きは町医者の。裏向きには闇医者の。別に間違ったことは言ってないわよ。」
「…嗚呼、楽に死ににくそうな相手に会っちゃったな~。」
「これから末永く宜しくね。」
優しく微笑んだ。他人が見たらつられて微笑んでしまいそうな、柔らかい笑みだ。
森はさらに過剰な反応を見せていることからよく分かる。
「シュッパイだ…。」
うんざりしたため息が漏れた。
階段を降りると、沢山の兵士が騒々しく動いていた。
「なんかバタバタしてるけどだいじょーぶ?えぇ?嗚呼、あの子、コワレチャッタのね。…そっかぁ。ううん、兵隊さん、引き留めてごめんね。帰る準備してくるね。」
兵士がルイスの隣を通り抜けていく。
その後、敗戦。精神崩壊した『与謝野 晶子』は隔離され、ルイスは森のもとで、町医者の助手として働くこととなった。
「森センセ。[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]を何でここに置いてるの?」
「嗚呼、言ってなかったねェ。ルイスちゃんが有能だからと…可愛いからだよ!」
隣の少女と森を睨みつける。
「ツンツンしてるエリスちゃんもルイスちゃんも好き‼」
隣の少女は森の異能力『ヰタ・セクスアリス』により出現した異能生命体である。名は『エリス』。
エリスの性格は森により操れる。つまり、こんな正確なのも森の意思によるもの。本人は森のことを溺愛しており、戦争前までは従順だった。ことから、森の[漢字]異常[/漢字][ふりがな]変態[/ふりがな]さがよく分かれるだろう。
町医者の助手として、五年以上の時が立った。なんともない、平凡すぎる毎日。
そんな毎日の終わりが訪れた。
[水平線]
「森先生!急患です!」
「如何したんだい?患者はどちらに?」
森が玄関の方へと駆けていき、ルイスは医療用具を用意する。
間もなく、ボロボロの少年が運ばれてきた。森の手伝いをしながら、事情を聴いて脳内にメモをする。
「森センセ?なぁに、その子。太宰…治、くん?あ~!絶対面倒ごとに巻き込むのでしょ?自殺願望者だからって侮っちゃダメなのよ!実際、私を見てたんでしょ?ねェ、森センセ。」
森はよく分かってると笑った。
森曰く、少年は『太宰 治』という少年で、自殺未遂によって運ばれてきたらしい。
「…?」
太宰は目が覚めたのか、体を起こす。自殺未遂としては残念ながら、自殺には程遠い傷だったらしい。
「ちぇっ、死ねなかった。」
「『ちぇっ』…?」
口を開いたかと思えば、文句を呟いた。
「…君が、今どういう状況か分かるかな?」
「はぁ…自殺にシュッパイして、此処に担ぎ込まれたってことでしょ?」
(シュッパイ…?津軽弁かしら?)
森と太宰が軽く言葉を交わした。医療用具を片付けていると、森が不敵に微笑んだ横顔が見えた。
「森センセ、[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]の予想は正解ね。」
「…君誰?」
太宰は予想についてはすぐに察したようだ。二人の異様な頭脳のやり取りが始まった。
「[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]は『ルイス・キャロル』。今年で齢が12あたりになる森センセの助手よ。」
「表向きは?」
「表向きは町医者の。裏向きには闇医者の。別に間違ったことは言ってないわよ。」
「…嗚呼、楽に死ににくそうな相手に会っちゃったな~。」
「これから末永く宜しくね。」
優しく微笑んだ。他人が見たらつられて微笑んでしまいそうな、柔らかい笑みだ。
森はさらに過剰な反応を見せていることからよく分かる。
「シュッパイだ…。」
うんざりしたため息が漏れた。