【拾われ少年、愛されました。スピンオフ作品/リクエスト受付中!】ルイン・ウォー
屋敷は外見とは一風変わって[下線][明朝体]清潔[/明朝体]な空間[/下線]が広がっていた。
「[大文字]あ[/大文字]、そうだ。貴方の名前は何て言うの?」
「嗚呼、言ってなかったね。[大文字]私は[大文字]『スイ』[/大文字]!よろしくね![/大文字]」
「じゃあ…[下線]スイちゃん[/下線]って呼ぶね。」
[大文字]「うん!」[/大文字]
屋敷を回ると同時に、いろんな部屋にいた少年少女の名前を教わる。
「まぁ、急に言われて分かんないだろうけど。」―――とは言われたものの、少女は一人一人の名前と顔を完全に暗記していた。
「最年少の[大文字]『カオルコ』[/大文字]と[大文字]『レント』[/大文字]。その上の[大文字]『ミサキ』[/大文字]と[大文字]『ハヤト』[/大文字]。一番上の[大文字]『モモ』[/大文字]と[大文字]『ショウ』[/大文字]と[大文字]『コノミ』[/大文字]と[大文字]『ソウタ』[/大文字]と[大文字]『コースケ』[/大文字]。最後に[漢字]御頭[/漢字][ふりがな]おかしら[/ふりがな]の[大文字]『スイ』[/大文字]。…あってる?」
一人一人の名前を読み上げながら指をさしていく。言い終え、みんなの顔色をうかがう。
「[大文字][大文字]すごい![/大文字]全部正解だよ![/大文字]」「[右寄せ]せいか~い…」[/右寄せ]
「[大文字]ボクが[/大文字]見込んだだけあるね」[右寄せ]「五月蠅い」[/右寄せ]
「嗚呼、凄いな」[右寄せ]「…(コクコク)」[/右寄せ]
それぞれが様々な反応を返した。
「暗記するの得意なんだね!」
[水平線]
私は人並外れた[下線]暗記能力[/下線]を買われて、様々な情報を教え込まれた。その情報を知る中でやっと私は気づいた。[下線]裏側の人間[/下線]に捕まった事と、私自身は死んだ仲間の[下線]穴埋めのため[/下線]に家族にされたと。
[水平線]
今、私は別組織に捕らえられている。スイちゃんたちはこの組織に[打消し]皆、殺された[/打消し]。何の感情も湧かなかった。騙されていたことに気付いたから。此の事をこの日記に記してるのは、せめて書き残すことが[明朝体]彼ら、彼女らの弔い[/明朝体]になると思ったから。結局死んでしまって、彼ら彼女らの名前を憶えているのは[下線]私しかいないから[/下線]。
[大文字]「敵襲‼敵襲だッ‼」[/大文字][右寄せ][大文字]「何ッ⁉迎撃態勢をとれェッ‼」[/大文字][/右寄せ]
[大文字]「同盟を結んでいたはずでは⁉」[/大文字][右寄せ][大文字]「敵の暗部により情報媒体のことが知られたようですッ!」[/大文字][/右寄せ]
変に話しかければ殴られる、だから、牢屋の隅でうずくまる。スイちゃんが付けてくれた[大文字]『[/大文字][漢字][大文字]中原[/大文字][/漢字][ふりがな]なかはら[/ふりがな] [漢字][大文字]瑠奈[/大文字][/漢字][ふりがな]るな[/ふりがな][大文字]』[/大文字]という名前だけがこの場に会って皆には見えていない。
私は[下線]情報媒体[/下線]。それ以外に[打消し]私の[太字]価値[/太字]はない。[/打消し]
[大文字]「媒体を見つけたぞッ‼」[/大文字][右寄せ][大文字]「よし、確保しろ!」[/大文字][/右寄せ]
意識が暗転する。これも、何回目だろうか。
「[小文字]ぉぃ…おい…[/小文字][大文字][大文字]おいッ![/大文字]お前の知ってる情報を全部吐け![/大文字]」
[明朝体]「っ…ぁ…⁉」[/明朝体]
[明朝体]パクパク[/明朝体]と口だけが動く。
[下線]声が、出ない[/下線]…。ストレスが溜まってたせいかな。
身振り手振りで紙とペンを用意してもらう。
『声が出ない』
「何?治療すれば治るのか?」
『分からない。恐らく、病気がどうこうとかいう問題ではない。』
「…[太字]ストレス[/太字]か。」
[漢字]俯[/漢字][ふりがな]うつむ[/ふりがな]き[漢字]乍[/漢字][ふりがな]なが[/ふりがな]らも首を振った。
彼らはほかの組織よりも私の体考慮してくれていたと思う。
他の所では座敷牢や地下に監禁されることが多かったから。組織の外には出れないけれど、中では[太字]自由[/太字]にさせてもらったし、[太字]食料[/太字]も与えてくれた。
でも、数日ですぐに別組織に敗れた。良くも悪くも、[打消し]優し過ぎたから。[/打消し]
次はどんな組織が私をとらえるのかな、痛くしないところがいいな。
羽ペンを置いて日記を閉じた―――
「[大文字]あ[/大文字]、そうだ。貴方の名前は何て言うの?」
「嗚呼、言ってなかったね。[大文字]私は[大文字]『スイ』[/大文字]!よろしくね![/大文字]」
「じゃあ…[下線]スイちゃん[/下線]って呼ぶね。」
[大文字]「うん!」[/大文字]
屋敷を回ると同時に、いろんな部屋にいた少年少女の名前を教わる。
「まぁ、急に言われて分かんないだろうけど。」―――とは言われたものの、少女は一人一人の名前と顔を完全に暗記していた。
「最年少の[大文字]『カオルコ』[/大文字]と[大文字]『レント』[/大文字]。その上の[大文字]『ミサキ』[/大文字]と[大文字]『ハヤト』[/大文字]。一番上の[大文字]『モモ』[/大文字]と[大文字]『ショウ』[/大文字]と[大文字]『コノミ』[/大文字]と[大文字]『ソウタ』[/大文字]と[大文字]『コースケ』[/大文字]。最後に[漢字]御頭[/漢字][ふりがな]おかしら[/ふりがな]の[大文字]『スイ』[/大文字]。…あってる?」
一人一人の名前を読み上げながら指をさしていく。言い終え、みんなの顔色をうかがう。
「[大文字][大文字]すごい![/大文字]全部正解だよ![/大文字]」「[右寄せ]せいか~い…」[/右寄せ]
「[大文字]ボクが[/大文字]見込んだだけあるね」[右寄せ]「五月蠅い」[/右寄せ]
「嗚呼、凄いな」[右寄せ]「…(コクコク)」[/右寄せ]
それぞれが様々な反応を返した。
「暗記するの得意なんだね!」
[水平線]
私は人並外れた[下線]暗記能力[/下線]を買われて、様々な情報を教え込まれた。その情報を知る中でやっと私は気づいた。[下線]裏側の人間[/下線]に捕まった事と、私自身は死んだ仲間の[下線]穴埋めのため[/下線]に家族にされたと。
[水平線]
今、私は別組織に捕らえられている。スイちゃんたちはこの組織に[打消し]皆、殺された[/打消し]。何の感情も湧かなかった。騙されていたことに気付いたから。此の事をこの日記に記してるのは、せめて書き残すことが[明朝体]彼ら、彼女らの弔い[/明朝体]になると思ったから。結局死んでしまって、彼ら彼女らの名前を憶えているのは[下線]私しかいないから[/下線]。
[大文字]「敵襲‼敵襲だッ‼」[/大文字][右寄せ][大文字]「何ッ⁉迎撃態勢をとれェッ‼」[/大文字][/右寄せ]
[大文字]「同盟を結んでいたはずでは⁉」[/大文字][右寄せ][大文字]「敵の暗部により情報媒体のことが知られたようですッ!」[/大文字][/右寄せ]
変に話しかければ殴られる、だから、牢屋の隅でうずくまる。スイちゃんが付けてくれた[大文字]『[/大文字][漢字][大文字]中原[/大文字][/漢字][ふりがな]なかはら[/ふりがな] [漢字][大文字]瑠奈[/大文字][/漢字][ふりがな]るな[/ふりがな][大文字]』[/大文字]という名前だけがこの場に会って皆には見えていない。
私は[下線]情報媒体[/下線]。それ以外に[打消し]私の[太字]価値[/太字]はない。[/打消し]
[大文字]「媒体を見つけたぞッ‼」[/大文字][右寄せ][大文字]「よし、確保しろ!」[/大文字][/右寄せ]
意識が暗転する。これも、何回目だろうか。
「[小文字]ぉぃ…おい…[/小文字][大文字][大文字]おいッ![/大文字]お前の知ってる情報を全部吐け![/大文字]」
[明朝体]「っ…ぁ…⁉」[/明朝体]
[明朝体]パクパク[/明朝体]と口だけが動く。
[下線]声が、出ない[/下線]…。ストレスが溜まってたせいかな。
身振り手振りで紙とペンを用意してもらう。
『声が出ない』
「何?治療すれば治るのか?」
『分からない。恐らく、病気がどうこうとかいう問題ではない。』
「…[太字]ストレス[/太字]か。」
[漢字]俯[/漢字][ふりがな]うつむ[/ふりがな]き[漢字]乍[/漢字][ふりがな]なが[/ふりがな]らも首を振った。
彼らはほかの組織よりも私の体考慮してくれていたと思う。
他の所では座敷牢や地下に監禁されることが多かったから。組織の外には出れないけれど、中では[太字]自由[/太字]にさせてもらったし、[太字]食料[/太字]も与えてくれた。
でも、数日ですぐに別組織に敗れた。良くも悪くも、[打消し]優し過ぎたから。[/打消し]
次はどんな組織が私をとらえるのかな、痛くしないところがいいな。
羽ペンを置いて日記を閉じた―――