【拾われ少年、愛されました。スピンオフ作品/リクエスト受付中!】ルイン・ウォー
「外に出たのはいいけれど…[漢字]此[/漢字][ふりがな]こ[/ふりがな]れから[漢字]如何[/漢字][ふりがな]どう[/ふりがな]しよ…。」
切り株に座って、[下線][明朝体]茜色[/明朝体]が[明朝体]黄昏[/明朝体]を飲み込む姿[/下線]を眺めた。
「私がそもそも、なんで[漢字][下線]あそこ[/下線][/漢字][ふりがな]・・・[/ふりがな][下線]にいたのか分からない[/下線]し、かといって[下線]頼る人も知らない[/下線]し、[下線]名前すら分かんない[/下線]…。」
日光を眺めていると、[打消し]体が[明朝体]ツン[/明朝体]と痛む。[/打消し]
「[大文字]イタっ[/大文字]、あ~えっと、何だっけ、[明朝体]アルビノ[/明朝体]って奴だろうから…[下線]日光に弱い[/下線]のかな?」
辺りを見回すと、一つの古びた[漢字]館[/漢字][ふりがな]やかた[/ふりがな]が見える。
木の陰に隠れながら進むと、[下線]巨大な廃墟[/下線]が目の前に姿を現した。
「ここなら、大丈夫かな…木も茂ってるし…。」
力いっぱい押すと突然扉が軽くなって、中へ力余って転げる。
[大文字][大文字]「わっ⁉」[/大文字][/大文字]
「誰だ、お前。」
黒装束に身を包んだ少年少女が少女を囲む。
「[大文字]あっ[/大文字]、え、[小文字]わ[/小文字]、私、は…」
(何て言えばいいんだろう…?)
何も言えず、黙り込んでいると、少女の様子を察したのか、一人の目の前に立って居た少女が話しかける。
「[漢字]何処[/漢字][ふりがな]どこ[/ふりがな]から来たの?」
「具体的には、分かんないけど…この森のもっと奥の[下線]ヘンな場所[/下線]に、閉じ込められてたの、かな…?」
「変な場所?」
「[小文字]う[/小文字]、うん。全部真っ白な空間で、[下線][太字]誰も[/太字]いなく[/下線]って、なんで[下線][太字]あそこにいた[/太字]のか分かんない[/下線]し、[下線][太字]私自身[/太字]のことも分かんない[/下線]…。」
それを聞いた少年少女は騒ぎ出した。
「記憶喪失って奴?」[右寄せ]「ボスに伝える?」[/右寄せ]
「でも可哀そうだよ」[右寄せ]「何にも知らないんでしょ?」[/右寄せ]
「[漢字]御頭[/漢字][ふりがな]おかしら[/ふりがな]、如何する?」
[漢字]御頭[/漢字][ふりがな]おかしら[/ふりがな]と呼ばれた少女の目の前にいる少女が少し考え込むように[漢字]顎[/漢字][ふりがな]あご[/ふりがな]に手を当てる。
「…一回保護して、[打消し]有益な存在[/打消し]であれば[太字]ボス[/太字]に報告を。」
「了解」「[大文字]はぁ~い![/大文字]」「[大文字]はい![/大文字]」「[小文字]はい[/小文字]…」
御頭の少女がそれぞれに指示をして、扉の前に少女が残った。
「…貴方達は、如何いう人達なの?」
「[漢字]此処[/漢字][ふりがな]ここ[/ふりがな]に居る私以外の皆は孤児なんだ。私の父様が拾ってきた子。皆は父様に養ってもらう代わりに、働いて恩を返してる。皆に私が好かれてるから、[太字]御頭[/太字]って呼ばれてるの。」
「家族…か…。私に家族って、居るのかな…。」
ポツリと呟いた。少女も少し気まずそうに声をあげた。
「[大文字]きっと居るよ![/大文字]えぇっと…名前も、ないんだっけ?」
「うん。…好きに呼んでいいよ。」
「何て呼ぼう」―――苦悩する姿に微笑んだ。
[明朝体]「[大文字]あ、[/大文字]可愛い。」[/明朝体]
「え?そう?」
思わず聞き返してお互いに笑った。心が通じ合った気がして、少女は[明朝体]心底嬉しそう[/明朝体]に言った。
「[大文字]ねぇ[/大文字]、[太字]ずっと[/太字]此処に居ようよ。そしたら、[下線]私たちとも[太字]ずっと[/太字]一緒[/下線]だよ。」
「…私も特に当てがないし、しばらく、此処に居ていい?」
[大文字]「[大文字]やった![/大文字]良いよ!最近[太字]新しい子[/太字]が来てほしかったんだ!」[/大文字]
御頭の少女は、少女を屋敷のあちこちに案内した。
少女は、手に入らないはずの[下線][太字]家族[/太字]という存在[/下線]を手に入れた。
家族という名の[明朝体]束縛[/明朝体]を―――
切り株に座って、[下線][明朝体]茜色[/明朝体]が[明朝体]黄昏[/明朝体]を飲み込む姿[/下線]を眺めた。
「私がそもそも、なんで[漢字][下線]あそこ[/下線][/漢字][ふりがな]・・・[/ふりがな][下線]にいたのか分からない[/下線]し、かといって[下線]頼る人も知らない[/下線]し、[下線]名前すら分かんない[/下線]…。」
日光を眺めていると、[打消し]体が[明朝体]ツン[/明朝体]と痛む。[/打消し]
「[大文字]イタっ[/大文字]、あ~えっと、何だっけ、[明朝体]アルビノ[/明朝体]って奴だろうから…[下線]日光に弱い[/下線]のかな?」
辺りを見回すと、一つの古びた[漢字]館[/漢字][ふりがな]やかた[/ふりがな]が見える。
木の陰に隠れながら進むと、[下線]巨大な廃墟[/下線]が目の前に姿を現した。
「ここなら、大丈夫かな…木も茂ってるし…。」
力いっぱい押すと突然扉が軽くなって、中へ力余って転げる。
[大文字][大文字]「わっ⁉」[/大文字][/大文字]
「誰だ、お前。」
黒装束に身を包んだ少年少女が少女を囲む。
「[大文字]あっ[/大文字]、え、[小文字]わ[/小文字]、私、は…」
(何て言えばいいんだろう…?)
何も言えず、黙り込んでいると、少女の様子を察したのか、一人の目の前に立って居た少女が話しかける。
「[漢字]何処[/漢字][ふりがな]どこ[/ふりがな]から来たの?」
「具体的には、分かんないけど…この森のもっと奥の[下線]ヘンな場所[/下線]に、閉じ込められてたの、かな…?」
「変な場所?」
「[小文字]う[/小文字]、うん。全部真っ白な空間で、[下線][太字]誰も[/太字]いなく[/下線]って、なんで[下線][太字]あそこにいた[/太字]のか分かんない[/下線]し、[下線][太字]私自身[/太字]のことも分かんない[/下線]…。」
それを聞いた少年少女は騒ぎ出した。
「記憶喪失って奴?」[右寄せ]「ボスに伝える?」[/右寄せ]
「でも可哀そうだよ」[右寄せ]「何にも知らないんでしょ?」[/右寄せ]
「[漢字]御頭[/漢字][ふりがな]おかしら[/ふりがな]、如何する?」
[漢字]御頭[/漢字][ふりがな]おかしら[/ふりがな]と呼ばれた少女の目の前にいる少女が少し考え込むように[漢字]顎[/漢字][ふりがな]あご[/ふりがな]に手を当てる。
「…一回保護して、[打消し]有益な存在[/打消し]であれば[太字]ボス[/太字]に報告を。」
「了解」「[大文字]はぁ~い![/大文字]」「[大文字]はい![/大文字]」「[小文字]はい[/小文字]…」
御頭の少女がそれぞれに指示をして、扉の前に少女が残った。
「…貴方達は、如何いう人達なの?」
「[漢字]此処[/漢字][ふりがな]ここ[/ふりがな]に居る私以外の皆は孤児なんだ。私の父様が拾ってきた子。皆は父様に養ってもらう代わりに、働いて恩を返してる。皆に私が好かれてるから、[太字]御頭[/太字]って呼ばれてるの。」
「家族…か…。私に家族って、居るのかな…。」
ポツリと呟いた。少女も少し気まずそうに声をあげた。
「[大文字]きっと居るよ![/大文字]えぇっと…名前も、ないんだっけ?」
「うん。…好きに呼んでいいよ。」
「何て呼ぼう」―――苦悩する姿に微笑んだ。
[明朝体]「[大文字]あ、[/大文字]可愛い。」[/明朝体]
「え?そう?」
思わず聞き返してお互いに笑った。心が通じ合った気がして、少女は[明朝体]心底嬉しそう[/明朝体]に言った。
「[大文字]ねぇ[/大文字]、[太字]ずっと[/太字]此処に居ようよ。そしたら、[下線]私たちとも[太字]ずっと[/太字]一緒[/下線]だよ。」
「…私も特に当てがないし、しばらく、此処に居ていい?」
[大文字]「[大文字]やった![/大文字]良いよ!最近[太字]新しい子[/太字]が来てほしかったんだ!」[/大文字]
御頭の少女は、少女を屋敷のあちこちに案内した。
少女は、手に入らないはずの[下線][太字]家族[/太字]という存在[/下線]を手に入れた。
家族という名の[明朝体]束縛[/明朝体]を―――