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ある女

#3


いつものように時間が流れた。パソコンを開くと「ある男」からのメールが来ていた。女は男に「男さん」と呼んでもいいかと聞いた。そして自分の事を「女さん」と呼んでほしいと伝えた。ハンドルネームでも頭に残るのが嫌だった。
男さんは色々な事を話してくれた。35歳にもなってバイトなんてしている自分が情けないと・・でも、進む事が出来ない、でも、このままじゃいけない。
女には何となく分かるような気がした。女には人には言えない事が沢山ある。
同級生にお金を騙し取られた事、浮気をした事、若い頃の事をほじくり返したらまだまだある。お金を騙し取られた時は本当に地獄だった。クレジットカードで買い物されて。月の支払いが7万になっていた。もっと早く気づけば良かった。後になっても遅かった。警察にも、弁護士にも相談したが無理だった。それから、カードは一切持たない事にした。全て現金での支払いにした。
もう2度と人は信じないと決めた時だった。旦那の病気が分かってからの事だ。だからその時は誰かに話を聞いてほしかった。頼りたかった。でも、相手にはそんな他人の事なんてどうでもいい事だった。実家に行って親に話をしても、縁を切ったから関係ない、何度も電話しても行方不明で生きているのかも分からない。とにかく支払いは待ってくれない。家族にも迷惑がかかる。130万の借金だ。毎日毎日、お金の事が頭から離れなくておかしくなりそうだった。旦那の病気。お金・・最終的に生命保険で何とか一括で払う事が出来た。
もうローンする恐怖はしたくなかった。
そんな事は男さんには話すつもりは無いが、心のモヤモヤ、葛藤、不安、長いトンネルの中にいるような先に小さな光が見えても中々たどり着けない。
何となく男さんもそんな気持ちではないかと女は思った。女は男さんには聞いてあげる事しか出来ないけど、何でも話してと言った。そこで、自分の考えを言うからと・・
なんと返事が来るかわからないけど、人はみんな色んな悩み傷つき後悔して
生きているんだと改めて女は思った。家の中に居てばかり、外の事を見なくなると自分が1番不幸な人間に思えて来る。幸せそうに見える隣の人も1歩家に入ればきっと色んな事があるんだろう。
そう思うと自分は十分幸せなんだと思えそうだと感じた。
女は男さんに聞いてみた。休みの日はどんな事をしているのかと・・
息子は妹の買い物や1人でパソコン関係のお店に行っているようだ。
2人とも異性関係は全くと言っていいほど無いようだ。
仕方ない息子は本当に父親変わりだったから・・
きっと一生結婚はしないかもしれない。娘もだ。お兄ちゃんが1番大好きだから・・女は一生孫の顔は見られないと思っている。
それはそれでいい。家族が元気ならそれでいい。
女は、何となくの日々の出来事を男さんにメールをした。
今日も1日いい日になりますように
と・・・・

2025/02/24 09:30

みいな ID:≫ 8iJZ1zvRMDJtc
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