梵天軸 . 2月22日 .

一同「」


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2月22日 .



彼らにとって、


一年で一番大事な日 .



この日だけは、世間から、


梵天による犯罪が消える.


全会社の仕事が、今日だけはおやすみ.


そして、東京が、


少しだけ静かになる.



数人の影が、静かに、


夜の県境と 溶けていく.











ヒュウゥ....


風の抜ける音がする.


何処からともなく , 潮の匂いが漂う .


竜胆「 相変わらず ,
　　　 ここら辺は 寒いな . 」


蘭「 まぁ , すぐ傍が海だしね . 」


鶴蝶「 ....懐かしいなぁ , , 」


万次郎「 ........... 」



そう , 2/22だけは ,


梵天幹部がクラスが 全員 会社を出て ,


想い処 , 横浜へと 出かけるのである .









蘭「お , 見えてきた見えてきた . 」


九井「へぇ..... , まだコンテナとか

　　　色々当時のまんま残ってんだな . 」


竜胆「 九井 お前 , それ 毎年言ってね？ [小文字]笑[/小文字] 」


九井「 あ゛ー、そういう細かいことは
　　　 気にしなくていーんだよ . 」


竜胆「 [小文字]笑笑[/小文字] 」






竜胆「 あー？
　　　 金網張ってあるわ 」


春千夜「 今更何だよ , めんどくせぇ」


春千夜「 ぶった斬る （ｼﾞｬｷ 」


蘭「おー、♡ たまには役に立つじゃん ,
　　その 日本刀♡ 」


蘭「 筋トレ用の重りかと思ってたわ♡ 」


春千夜「 余計なお世話だ 」



















鶴蝶「 .......ここら辺、だよな . 」


鶴蝶「 イザナが、死んだところ . 」


万次郎「......[小文字]兄貴ｯ[/小文字] , , 」


蘭「 さて .
　　 いつも通りやるか . 」




そう言うと , 蘭は

持っていたビニール袋の中から

酒瓶を１本取り出し , 蓋を開け ,

イザナの生命が失われた場所に ,

そっと酒をかけた .


蘭「 これでさ , 毎年 この日に
　　 地獄でイザナが酔ってたらおもろくね？ 」


竜胆「 ｯはは、傑作 」



そうやっておどける彼らの目は ,

全く笑っていなくて , 哀しそうだった .



彼ら 兄弟だけじゃない .

そこにいる誰もが ,

悲しいような , 寂しいような目をしていた .


莞爾「 こーやって考えるとさ . 」


莞爾「 あれから , 俺ら ,
　　　 本当 色々あったよなぁ . 」


蘭「 今やってんのが
　　 天竺って名前じゃねぇって知ったら ,
　　 俺ら きっとキレられるぜ . 」


鶴蝶「 ｯはは , 確かに ,
　　　 イザナなら あり得るな . 」


春千夜「 ほら , テメェら .
　　　　 酒 人数分注いだから 取れ . 」


竜胆「 お , 三途にしては気が利くじゃん . 」


春千夜「 ｯるせ . 」


蘭「 ...そんじゃ . 」


蘭「 今年も , 俺らの王の逝去を悼んで . 」


蘭「 献杯 . 」


鶴蝶「 おう . 」


竜胆「 ... ん . 」


武臣「 心機一転 ,
　　　 また一年間頑張るか . 」


九井「 はぁ , これで 帰ったらもう
　　　 次の有給は１０月かあ.....,, 」


万次郎「 ..............また、 」


春千夜「 ...？ 」


万次郎「 また一年 , 経ったんだね . 」


鶴蝶「 ............ 」


万次郎「 ....お前ら , まこの１年間も
　　　　 よく頑張ってくれた . 」


万次郎「 また、１年 ... , その先も、 」


万次郎「 俺と一緒に , 来てくれるか？ 」


春千夜「 ........！！ 」





春千夜「 勿論です . 」


鶴蝶「 そんなの , 当たり前だろ . 」


莞爾「 おうよ . 」


武臣「 まあな . 」


蘭「 別に , 何処までだって ,
　　 竜胆が一緒なら 俺はそれで . 」


竜胆「 これからも頑張んねぇとな . 」


九井「 ま , 乗りかかった船だし . 」





万次郎「 ...........、 」





嗚呼 , [漢字]イザナ[/漢字][ふりがな]兄貴[/ふりがな] . お前は , 本当に.....









万次郎「 [小文字][小文字]良い仲間を , 持ったな .[/小文字][/小文字] 」




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