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その頃…ライネルを町に送り届けた狼男の商人は………

城の前で兵士と話していた。
「王に会わせてくれ！」
「確かにエルフをみたんだな？」
「あぁ！間違えねぇ。本物だった！」
「もし、それが嘘だったら不敬罪で死ぬことになるぞ」
「構わねぇ！絶対にあれはエルフだった！エルフはまだ生きていたんだ！」
「普通なら信じない話だが、何人も証言している。王の前では、下手をこくなよ。」

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「王がお越しくださった。面を上げなさい。」
「へ、へぇ」
「それでは、エルフに会ったとのことだが、その時の事を話せ。」
「は、はい！俺は商人で、町で商売をしに来たんですが、
途中で男に引き止められて…そいつがエルフだったんだ！
神秘的な見た目に長い耳、だれがどう見てもエルフだった
それに、書物に書かれていた以上に美しかった！あれは、エルフ以外にはありえない！別れてから気づいた！」

商人の男は興奮した様子でこたえた
そして、アンナという女も証言台に上がった。

「あたしは、町で歌ってるところを見かけたんです…
それから、家の店で歌ってもらって、別れたんです…
そのときも、不思議には、感じてた…！でも、信じられなかった。エルフがいるなんて…」

その時、王が言葉を発した。

「その男を連れてこい。丁重に接するようにしろ。この国にとっても、世界にとっても、重要な奴かもしれんからな…」

そうして、王に仕える兵士たちにより、ライネルの捜索がはじまったのだった………

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ライネルは…

アンナの店をでてから、かなり時間がたったが、泊まれる所がいまだに見つかっていなかった。
そろそろ完全に真っ暗になってしまいそうなので、はやく見つけたいところだが、どこもうまってしまっているようだ。

しばらく歩いていたら、また宿を見つけた。
ここもうまってはいそうだが、ダメ元で聞いてみることにした。
「夜分に失礼しますが、ここの部屋は空いていますか？」
「………二階の奥の部屋が空いてるよ…」
宿主はかなり眠そうだがとりあえず、空いていてよかった！
今夜はしのげそうだ…！
「銅貨2枚だよ……」
少しきついがこればかりは仕方がない。
「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

そうして無事に部屋を確保することができ、眠りにつくことができたライネルであった

…………明日は嵐がおこるだろうが…