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イオチュー はちくみッッ!!

#22

―第3章 二学期だ!― 歓迎会で正式に8組の一員だ!

C教室にて

田代先生
「はいはいはい!」
「西園寺くんの歓迎会やっていきまっしょい!」

後ろで関口がやること(?)が書いてある紙を広げる
 
[明朝体]・はじめの言葉[/明朝体]

[明朝体]・自己紹介(学年代表4人)[/明朝体]

[明朝体]・出し物[/明朝体]

[明朝体]・レク[/明朝体]

[明朝体]・終わりの言葉[/明朝体]





前川「あれぇ、能力引き出さないんですか?」

キム先生
「初日で引き出すのはかわいそーよ」

井上
「私たちは初任務で引き出されたのに…?」

キム先生
「君たちは例外♡」
「あのときはわかりやすくが浮き出てたから」

西園寺
「ちょっ…まっ…任務って――」
田代先生「よおし!はじめよう!司会の人!!」
田代先生は西園寺が言い終わる前に強引に始める

ぎんじ
「はい」
堀田
「はぁいっ!」
ぎんじの無機質な返事と堀田の明るい対照的な返事

西園寺
「無視!!」

ぎんじ
「これから西園寺くん歓迎会を始めます」

堀田
「まずはっ、自己紹介でぇす!」

ぎんじ
「各学年代表の4人、お願いします!」


4人が立ち上がる

その4人は、
川瀬
乙見
石井
前川

西園寺
「各学年…?」
西園寺が4人もいることに疑問を持つ

川瀬
「どうも、高校一年生の川瀬です」
「高1が1人しかいないので、ぼくも8組に在籍しています」
「高校生ですがよろしくお願いします。」
「困ったら遠慮なく頼ってください!」
西園寺
「あぁ」
(そういうことか)と納得する

乙見
「はい!三年の乙見です!」
「うちの学年は能力が王道で一番強いです!」
「先輩として引っ張っていけるよう、頑張ります!」
よく通る声でハキハキと喋る

石井
「えっーと、二年生の石井です」
「うちの学年は…わりと頭脳派が多いです…?」


田代先生
「そんな頭脳派じゃないだろ」
鷹田「そーだそーだ」
やじが入る

石井
「さっ、サポート系の人のが多いです!同学年なので仲良くしましょう!」
石井は吹き出しながらもゴリ押した


前川「…」

関口先生「前川くん?」

石井「あ、緊張して固まってる」
うつむいて固まる前川をみかねて
井上がすっとその場に出る

井上
「えーっと…」
「一年生です!」
「うちの学年はオールラウンダーでバランスが良いです」
「あと、一番仲がいいと思います!」
「年下ですが、よろしくお願いします!」

ぎんじ「代表の4人、紹介ありがとうございます!」

前川の席に戻ると同時に

前川
「ご、ごめん…」

井上
「大丈夫〜」

周りから

「ナイスー!」
「助かった!」
「いい連携!」






西園寺(……なんだ、今の)
(誰も、笑わないのか)
(……あったかいな)




[斜体]――「ちゃんとやれよ」[/斜体]

[斜体]誰かの声[/斜体]

[斜体]――くすくす、と笑い[/斜体]

[斜体]――ひやりと冷える教室[/斜体]



西園寺(……っ)
一瞬、
ほんの一瞬
顔をくしゃりと歪める



[太字]――誰にも気づかれないように[/太字]




西園寺(ここは、違う)
(あの通常級と)
(……なんか、いいな)




前川「…」






堀田
「次は!出し物です!お願いします!」

久保がまず前に出てくる

久保
「私の能力は、『石化』です」
「今から私はこの能力を披露していきます」

堀田
「それでは!関口先生、お願いします!!」
石井くんがむりやり関口先生を引っ張ってきた

久保
「よぉーしっ!!!」

関口先生
「えっあっ、ちょっ…」

[大文字]カチンッ[/大文字]
ぴたりと石になる
姿勢がやけに綺麗で、妙に完成度が高い

一瞬の沈黙

みんな必死に笑いをこらえている
クスッ
「っ、やば…」
「静かに…!」


久保
[小文字]「あっ…やばい…」[/小文字]
久保は自分にしか聞こえないくらい小声で言う

[大文字]バキッ[/大文字]

石の表面にヒビが走り、
そのままパラパラと剥がれ落ちる

関口先生、何事もなかったように立っている

鷹田
「…どんな感じですか?」

関口先生
「……肩が凝りそうです」
「ひんやりしてて、夏には良さそうですが」

と関口先生はゴキゴキッと肩を回し、首を傾ける
ほんと、何事もなかったかのように

今井
「いやっ、反応普通!」

キム
「夏冷房いらないねぇー」






堀田
「久保さん、関口先生、ありがとうございました」
「つぎは…」

久保が自分の席に戻る、
久保
「いやぁ…ほんとは失敗してたんだけどなぁ…」

晶場
「え?」

久保
「ちょっと張り切りすぎて硬度ミスちゃって…」

沖田
「それ、硬度ミスったってどれくらい…?」

久保
「…戻らないくらい…かな」

晶場
「なんで戻ってんのあの先生…」

沖田
「強い…」






ぎんじが真ん中に立ち、
「今から、僕の能力『重力』で
空中浮遊を見ていただきます」

田代先生が教室にある、
運動会の優勝のトロフィーを机に置く

ぎんじ
「浮かせます」
トロフィーがゆっくりと浮き上がる

(上に、でもジグザクに、動いてる)

そのまま天井につきそうだ

西園寺
「おぉ」
思わず声が漏れる

みんながパチパチと拍手をする

西園寺
(久保さんといい……同じ人間なのか?)

渡辺先生
「壊さないでよー」

ぎんじ「壊しません!」
と一瞬だけにっこりとする

ぎんじ
「さあ、西園寺くん前にどうぞ」

西園寺
「えっ」
いきなりのことすぎるが、前に出た

ぎんじ
「空中浮遊を体験してもらおうと思います」

キム先生
「何かあったらキャッチするからー」

西園寺「なにも起きないでくれ!!」

堀島
「大丈夫だって〜」

風宮
「落ちない落ちない」

西園寺
「信用できる要素が少ないんだけど!?」

ぎんじ
「俺を信用してくれ」
まっすぐな目でこちらを見る

西園寺
(なぜか、安心…する)

ぎんじが、両腕をゆっくり天井へ向けて上げる

[太字]ふわっ[/太字]

西園寺
「うわっちょっ…!」
足が床から離れる

ゆっくりと横に流れる

西園寺
「え、ちょ、待っ――」

そのまま、壁に――

ぶつかる、直前

[太字][すっ[/太字]

わずかに体が“ズレる”

西園寺
「……あれ?」

壁すれすれで止まる

八木
「おー!」

乙見
「すごいすごい!」

西園寺
「ぶ、ぶつからなかった…」

ぎんじが、ゆっくりと腕を下ろす

[太字]すうっ[/太字]

西園寺の体が、静かに降りていく

[太字]トン[/太字]

足が床に触れる

西園寺
「……はぁっ」

小さく息を吐く

堀田「ありがとうございました!」





ぎんじが持ち場に戻り
「次は、川瀬くんによる」
「コイン瞬間移動マジックです」

八木
「それってマジックなのー?」

キム先生
「それはツッコんじゃだめー」



川瀬が教室中央にある机の前に立つ

川瀬「よろしくお願いします」と一礼して

手のひらをこちらに見せる  

[太字]――シュパッ[/太字]

瞬きをしたら、手のひらにコインが乗っている

西園寺「えっ」

川瀬「これが瞬間移動」
「物にも使えるし、人にも使えます」
と言って、

[太字]――シュパッ[/太字]

目の前に立っていた川瀬が石井になる

石井「えっちょっ」

[太字]――シュパッ[/太字]

石井に喋らせる前に川瀬が元の場所に戻る

川瀬
「何度もやってしまうと」
「疲れて使えなくなってしまうので、始めていきます」
「まずはコインを投げます」

コインを一直線に鋭く放つ
川瀬が教室前方から後方に瞬間移動する

でもコインは…西園寺の額に向かっていた

西園寺
「……え」

音が、消える

コインの軌道だけが、はっきり見える

西園寺(……当たる)

その瞬間

[太字]すっ

体が、ほんのわずかにズレる

コインは

頬のすぐ横をかすめ――

後ろの壁に

[大文字][太字]ガンッ!![/太字][/大文字]

深くめり込む
8組が静寂に包まれた

西園寺
「……は?」

一拍遅れて

西園寺
「え、ちょ、まっ……!!」
「今の当たってたらヤバかったよな!?!?」
「なんで!?なんで避けてんの俺!?!?」

前川
「おー、やっぱり」

ぎんじ
「……避けたな」

徳田
「無意識発動」

沖田
「だと思った〜」

西園寺
「いやいやいやいや!!」

西園寺
「今の“だと思った”で済ませる話じゃないでしょ!?」

川瀬
「ご、ごめん!!手元狂った!!」

西園寺
「狂ったで済む速度じゃなかったけど!?!?」

キム先生
「来た来たー!!」

西園寺
「今のが能力?」
「でもちょっとしょぼくない…?」

石井
「いや命救ってるけど!?」

鳥羽
「しょぼい!?」

鷹田
「俺みたいに派手すぎても嫌でしょ」

そう言って、軽く壁に手を当てる

[太字]ミシッ[/太字]

壁にヒビが走る

西園寺
「いややりすぎでしょ!?」

すかさず

今井が壁に触れる

[太字]スッ[/太字]

ヒビがなかったことのように消える

今井
「あんま学校の物は壊すなよぉ」

渡辺先生
「さすがのコンビネーション!」

西園寺
「バランスおかしくない?このクラス!」

風宮
「……落ち着いて聞いて」

西園寺
「いや無理だろ今のは!?」

風宮
「君の能力、多分だけど」

一瞬、間

風宮
「“回避”系だと思う」
「さっきのコイン」
「それと、浮遊中の動き」

西園寺
「……え」

風宮
「ぶつかる直前に、体がズレてる」
「意識してないのに」
「つまり」
「“一番危険を回避できる動き”を、無意識で選んでる」

西園寺
「……なにそれ」

風宮
「簡単に言うと」
「当たらないように、勝手に動く」

ぎんじ「最適解で回避できるということか!」

田代先生「なら――最適解避、だな」
チョークを走らせる

キュッ、キュッ

黒板に

『最適解避』

と書かれる

西園寺
「いやその場で決めるの!?」

久保「すごい!ネーミング雑だけどわかりやすい!」

ざわついていた教室も、少しずつ落ち着いていく

堀田
「はい!これで歓迎会は終わりでーす!」

「おつかれ〜」
「楽しかった〜」

それぞれが席を立ち、ゆるく会話を始める

西園寺は、自分の席に座ったまま

西園寺
「……最適解避、か」

黒板を見る

そこには、はっきりと

[中央寄せ]『最適解避』[/中央寄せ]


西園寺(なんか……もう戻れない気がする)

一瞬だけ、考える

でも

前川
「西園寺くーん!」

井上
「一緒に帰ろ〜!」

西園寺
「……あ、うん!」

少しだけ笑う

西園寺(……まぁ、いっか)



2026/04/15 15:09

かのん ID:≫ 1.9m6zyG3vt12
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