イオチュー はちくみッッ!!
、、、夜ご飯を食べ終わって
自由時間のはずなのに、なぜか皆、自然と食堂に集まっていた
晶場「一年生は初めての任務だったけどどう?」
橋元「良いとは言えねぇ」
一年生たちは、食欲もなく、ほとんどご飯を残していた
任務後の寮の空気は、どこか湿っていて、重たかった
沖田「少し、やつれてる?」
八木「そう?」
自覚はないが、確かに一年生たちの顔色は薄い
指先まで冷たくて、まだ“感触”が残っているようだった
井上「まだ手に感触が残ってる」
乙見「トドメ刺したもんね」
沈黙が落ちる
空気が固まりかけたとき、堀島が慌てて声をあげた
堀島「そっ、そういえばっみんなLINE交換した?してないよね!!」
場を和ませようと、話題を変える
他の皆も乗って、スマホを取り出した
〜交換中〜
大江「みんなグループとかあんの?」
風宮「あるよ。学年別と、男女別と、あと全体LINE」
久保がここでふと思ったことを言う
久保「川瀬くんって学年のグループあんの?」
その瞬間、空気が止まった
川瀬「…あぁ~、、、個人の方が多いかも〜」
軽く笑ってそう言い、立ち上がる
そのまま静かに、食堂を出ていった
久保「?」
ぽかんとする一年生たち
鷹田「あ゙ー…やぁばいかもなぁー…ちょっとこれはぁー…」
先輩たちの反応をみる限り
なにかまたタブーに触れてしまったようだ
久保「え?!やばい?!」
石井「あの、川瀬くんは…[大文字]あ゙〜!も〜!いーや![/大文字]とりあえずっっ!あやまってこいっっ!!」
久保「う、うん。分かった。ってドコ?!」
[中央寄せ]上級生「ベランダ!!」[/中央寄せ]
[水平線][明朝体][中央寄せ]久保side[/中央寄せ][/明朝体][水平線]
息を切らせながら、ベランダのドアを開ける。
ガチャッ
川瀬「わっ」
川瀬が驚いたように振り返った
夜風に髪が揺れて、普段よりずっと静かな顔をしている
久保「[小文字]っっはぁっはあっ[/小文字]、、、よかったぁ…![小文字]っはぁっ…[/小文字]ほんとに…ベランダにいたっ…」
川瀬「くぼ…さん。」
久保「川瀬くんの気持ちも考えずにあんなこと言ってごめんなさい。」
謝ると、川瀬が小さく笑った
その笑みは、普段の明るい笑顔じゃない
どこか遠くを見つめているような、そんな顔
川瀬「あいつらにとりあえず謝ってこいって言われたんだろ?」
図星すぎて、久保は思わず笑った
久保「なんでわかったの?」
川瀬「分かるよ。あいつら後輩のクセにほんっとナマイキだな!」
憎まれ口なのに、どこか誇らしげだった
久保「……あの、お詫びに何かできること、ないかな」
川瀬「んー…じゃあ話聞いてくれ。今モヤモヤしてるんだ」
久保「聞きます」
川瀬「ありがとう…」
風が、二人の間を通り抜けた
その後の川瀬の声は、やけに静かだった
川瀬「オレね、同学年に……いたんだ。もういないけど」
久保「……いた?」
川瀬「佐藤亜麻衣さんっていう
……小1のころ、先生に言われたんだ。『佐藤さんは日に当たるのが苦手』って
だから俺、佐藤さんのご飯を運ぶ係になった」
久保「……」
川瀬「最初は、ただ気になってただけ
でも話してるうちに、好きになってた
中学に入っても、ずっとご飯運んでて……
あの人が入学式に出てくれた時、嬉しかったな……」
川瀬は、夜空を見上げて小さく笑う
でもその笑みの奥に、何かが沈んでいる
川瀬「……ずっと一緒にいられると思ってた
そう思ってたのに、なんで……」
その“なんで”の続きを言わないまま、
彼の声は風に溶けていった
自由時間のはずなのに、なぜか皆、自然と食堂に集まっていた
晶場「一年生は初めての任務だったけどどう?」
橋元「良いとは言えねぇ」
一年生たちは、食欲もなく、ほとんどご飯を残していた
任務後の寮の空気は、どこか湿っていて、重たかった
沖田「少し、やつれてる?」
八木「そう?」
自覚はないが、確かに一年生たちの顔色は薄い
指先まで冷たくて、まだ“感触”が残っているようだった
井上「まだ手に感触が残ってる」
乙見「トドメ刺したもんね」
沈黙が落ちる
空気が固まりかけたとき、堀島が慌てて声をあげた
堀島「そっ、そういえばっみんなLINE交換した?してないよね!!」
場を和ませようと、話題を変える
他の皆も乗って、スマホを取り出した
〜交換中〜
大江「みんなグループとかあんの?」
風宮「あるよ。学年別と、男女別と、あと全体LINE」
久保がここでふと思ったことを言う
久保「川瀬くんって学年のグループあんの?」
その瞬間、空気が止まった
川瀬「…あぁ~、、、個人の方が多いかも〜」
軽く笑ってそう言い、立ち上がる
そのまま静かに、食堂を出ていった
久保「?」
ぽかんとする一年生たち
鷹田「あ゙ー…やぁばいかもなぁー…ちょっとこれはぁー…」
先輩たちの反応をみる限り
なにかまたタブーに触れてしまったようだ
久保「え?!やばい?!」
石井「あの、川瀬くんは…[大文字]あ゙〜!も〜!いーや![/大文字]とりあえずっっ!あやまってこいっっ!!」
久保「う、うん。分かった。ってドコ?!」
[中央寄せ]上級生「ベランダ!!」[/中央寄せ]
[水平線][明朝体][中央寄せ]久保side[/中央寄せ][/明朝体][水平線]
息を切らせながら、ベランダのドアを開ける。
ガチャッ
川瀬「わっ」
川瀬が驚いたように振り返った
夜風に髪が揺れて、普段よりずっと静かな顔をしている
久保「[小文字]っっはぁっはあっ[/小文字]、、、よかったぁ…![小文字]っはぁっ…[/小文字]ほんとに…ベランダにいたっ…」
川瀬「くぼ…さん。」
久保「川瀬くんの気持ちも考えずにあんなこと言ってごめんなさい。」
謝ると、川瀬が小さく笑った
その笑みは、普段の明るい笑顔じゃない
どこか遠くを見つめているような、そんな顔
川瀬「あいつらにとりあえず謝ってこいって言われたんだろ?」
図星すぎて、久保は思わず笑った
久保「なんでわかったの?」
川瀬「分かるよ。あいつら後輩のクセにほんっとナマイキだな!」
憎まれ口なのに、どこか誇らしげだった
久保「……あの、お詫びに何かできること、ないかな」
川瀬「んー…じゃあ話聞いてくれ。今モヤモヤしてるんだ」
久保「聞きます」
川瀬「ありがとう…」
風が、二人の間を通り抜けた
その後の川瀬の声は、やけに静かだった
川瀬「オレね、同学年に……いたんだ。もういないけど」
久保「……いた?」
川瀬「佐藤亜麻衣さんっていう
……小1のころ、先生に言われたんだ。『佐藤さんは日に当たるのが苦手』って
だから俺、佐藤さんのご飯を運ぶ係になった」
久保「……」
川瀬「最初は、ただ気になってただけ
でも話してるうちに、好きになってた
中学に入っても、ずっとご飯運んでて……
あの人が入学式に出てくれた時、嬉しかったな……」
川瀬は、夜空を見上げて小さく笑う
でもその笑みの奥に、何かが沈んでいる
川瀬「……ずっと一緒にいられると思ってた
そう思ってたのに、なんで……」
その“なんで”の続きを言わないまま、
彼の声は風に溶けていった