異能消滅委員会
「__アストラル……ごめんね……__」
「__ディストピアさん__!」
[水平線]
「はぁー、消えたい……」
呟きながら、錠剤をぱちぱちと割る。不思議な色をしているこの錠剤たちは、水に溶かして飲むに限る。そうした方が、吸収が良くなるから。
「なんで私、こんな家に生まれちゃったんだろーね……。この異能だって」
薬を溶かした水をちびちび飲みながら、なんでもない泣き言を吐き続けた。
「こんな異能と血筋さえ、この二つさえ無ければ……」
パソコンの画面を見ながらそう言い続けてると、なんだか涙が出てくる。まだ水がたくさん入っているコップの中に、涙が一滴二滴ほど、こぼれ落ちていった。
「はぁー、最悪だなぁ。私の人生」
もう、自分でもよく分からないほどに、私の人生は最悪だった。
異能とか、差別とか、もう疲れ果ててしまった。全部を捨てて逃げてしまいたいと思えるほど。そして、今の逃げ先は、この薬たち。やめなきゃいけないのは分かっているが、どうやっても、ちゃんとした居場所なんて見つからない。見つかりようがなかった。
「諦めよっかな。私にハードモードな人生は似合わなかったか……」
そうこう言って水を飲み干す。
すると、飲み終わると同時に、パソコンのメールボックスに通知が来た。
「へ?」
[水平線]
「うっそでしょ……。異能消滅委員会って」
送られてきたメールを見て、私は驚いた。
理由といえば、私にメールを送ってきたのが、異能消滅委員会だったから。そして同じくらい驚いたのは、メールの内容だった。
「なんで私に『入ってほしい』なんて……。ただ薬飲んで自由に詩書いてるだけなのに? 信じられない……」
そう、メールの内容が、異能消滅委員会に入ってほしい、というものだったのだ。入会の誘い。
「えぇ……。ご丁寧に住所と電話番号まで書かれちゃったよ。どうしよー、これ行かなきゃダメなやつかな」
私は悩んだ。入るか、入らないか。
『異能消滅委員会』といえば、度々社会問題を起こすとんでもない集団だ。私にとっては、そんな印象しかない。そんなおっかない団体に入って良いものか……。とも思う。
だが、メリットも魅力的だ。この腐った世界に反旗を翻す事ができるのは良いと思う。私一人では、絶対に出来ないことがたくさん出来そう。そこはかなり好きかもしれない。
「えーでもなぁ……。なんか怖いな。これって偽物じゃないんだよね?」
心配になって一旦確認してみるが、やっぱり間違いない。電話番号も住所も本物だ。私は、本物から誘いを受けてしまったのだ。
「まじか……。どうしよっかなー……。いやーでもなぁー……」
薬の作用か何かが出ていたのだろうか、私はとにかくぐずぐずと悩んだ。すぐに決めれば良い事__すぐに決められる事を。
「えー……」
そうしてとにかく悩んでいる時、急に我が家のインターホンが鳴った。
「__ディストピアさん__!」
[水平線]
「はぁー、消えたい……」
呟きながら、錠剤をぱちぱちと割る。不思議な色をしているこの錠剤たちは、水に溶かして飲むに限る。そうした方が、吸収が良くなるから。
「なんで私、こんな家に生まれちゃったんだろーね……。この異能だって」
薬を溶かした水をちびちび飲みながら、なんでもない泣き言を吐き続けた。
「こんな異能と血筋さえ、この二つさえ無ければ……」
パソコンの画面を見ながらそう言い続けてると、なんだか涙が出てくる。まだ水がたくさん入っているコップの中に、涙が一滴二滴ほど、こぼれ落ちていった。
「はぁー、最悪だなぁ。私の人生」
もう、自分でもよく分からないほどに、私の人生は最悪だった。
異能とか、差別とか、もう疲れ果ててしまった。全部を捨てて逃げてしまいたいと思えるほど。そして、今の逃げ先は、この薬たち。やめなきゃいけないのは分かっているが、どうやっても、ちゃんとした居場所なんて見つからない。見つかりようがなかった。
「諦めよっかな。私にハードモードな人生は似合わなかったか……」
そうこう言って水を飲み干す。
すると、飲み終わると同時に、パソコンのメールボックスに通知が来た。
「へ?」
[水平線]
「うっそでしょ……。異能消滅委員会って」
送られてきたメールを見て、私は驚いた。
理由といえば、私にメールを送ってきたのが、異能消滅委員会だったから。そして同じくらい驚いたのは、メールの内容だった。
「なんで私に『入ってほしい』なんて……。ただ薬飲んで自由に詩書いてるだけなのに? 信じられない……」
そう、メールの内容が、異能消滅委員会に入ってほしい、というものだったのだ。入会の誘い。
「えぇ……。ご丁寧に住所と電話番号まで書かれちゃったよ。どうしよー、これ行かなきゃダメなやつかな」
私は悩んだ。入るか、入らないか。
『異能消滅委員会』といえば、度々社会問題を起こすとんでもない集団だ。私にとっては、そんな印象しかない。そんなおっかない団体に入って良いものか……。とも思う。
だが、メリットも魅力的だ。この腐った世界に反旗を翻す事ができるのは良いと思う。私一人では、絶対に出来ないことがたくさん出来そう。そこはかなり好きかもしれない。
「えーでもなぁ……。なんか怖いな。これって偽物じゃないんだよね?」
心配になって一旦確認してみるが、やっぱり間違いない。電話番号も住所も本物だ。私は、本物から誘いを受けてしまったのだ。
「まじか……。どうしよっかなー……。いやーでもなぁー……」
薬の作用か何かが出ていたのだろうか、私はとにかくぐずぐずと悩んだ。すぐに決めれば良い事__すぐに決められる事を。
「えー……」
そうしてとにかく悩んでいる時、急に我が家のインターホンが鳴った。
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