？　ああ、失敬。私、10分前から倒れてますね。なので学園中は大騒ぎです……。学園は【学園長】！、という声でいっぱいになっています。呼んでいるのは1……2……大体4人くらいですね。まあ、そんなことはさておき、通話が終了したのに私の声が聞こえるのか疑問に思っているでしょう？　それは簡単です。私が倒れる前に繋ぎましたから。さらにもう一つ疑問があるのではないでしょうか？　それは倒れているのになぜ話せているか、意識はあるのかという疑問です。それはですね、話せているのは脳内で思っていることをそちらに伝えていて、意識があるのは、そういう体質ですので声も聞こえるわけですよ。……すみません。最後の方適当で。…………そろそろ目を覚ましますね。

目を覚ますと冷や汗を少しかいているのが2人。とても珍しく笑ってないのが1人。オドオドしている人が1人。合計【学園長】が予想していたのと同じ4人だった。

「学園長。心配したのですよ？」

「俺は心配してないけどな」

「まあ、学園長が無事でええやん」

「本当、無事で良かったぁ」

この4人を紹介していくと上から白鳥 ゆき、東 神威、五百旗頭 卯都、葵 曙依亜だ。彼らは学園長を病院へ連れて行こうとするが、学園長は病院は自分で行くといい、……逃げて行った。なぜなら学園長は病院が嫌いだからだ。案外子供っぽいところもあるんだな、と彼らは思ったのであった。