二次創作
短編集②【リクエスト停止】
創作元:HQ
キャラ:宮侑
---------------
※タイムトラベルパロ
『はぁ........あったかいわ.......』
「........」
未来の○○さんが来た。抱きつかれた。
ただ言えるのはこれだけ。
せめて言えるのは、○○さんが後ろから抱きついてることだけ。
『んー、やっぱ"侑"はええなぁ.......』
「......あの、一つだけ変なこと言うてええですか」
なに?ええけど、と俺に抱きついたまま返答する○○さん
その温い暖かさに、懐かしさを感じて、少し思い出す。
《侑くんは、待てができひんのか》
《ふはっ........あかんわ、笑ろてまう』
《前からの方が、侑くんの顔が、よぉ見えるからなぁ》
《.......侑くんって、ほんまに私のこと好き?》
《悪戯も、ほどほどにしときや。"侑くん"》
《双子の見分け方?そんなん、侑くんじゃない方が治くんで、侑くんの方が侑くんやろ》
「俺、侑ちゃいます」
『........え、』
俺の背中から、少しの温もりが消える。だけど、どこか背中は湿ったままだった。
いや、嘘やろ、?と、自信がなさそうに聞いてくる○○さんに、違和感が確信に変わった。
「はい、嘘です」
『そ、か.........』
でも、と食い気味に口を開く
一つ分かったことがありますわ、と少し冷たい声になる
その声にか、将又、嫌な予感がしたのか、背中に力が入れられる
「未来では別れてるんでしょ。俺たち」
眉を歪ませながら、溢れる気持ちを制限する
嘘やと思いたかったし、嘘やって言って欲しかった。やけど、○○さんから漏れる、息を吸う音にいやでも分かってまう。
「.......っなん、で......!」と、取り乱す様子を見せた○○さんに、冷静を偽って説明する
「やって○○さん、俺が"治やないか"疑ったやん」
最初の、嫌な違和感はこれやった。
予想と違う回答に、○○さんが、どういうこと......と、困惑する
やって今の○○さんなら、と寂しげに笑う
《侑くんを基準に見分けとるからなぁ.........。まぁ、侑くんか侑くんじゃないか見分ける、"自信"はあるなぁ》
「自信を持って、俺が"侑"や言えるから」
また、○○さんから息を吸う音が漏れる
何か、嫌なことを思い出させてしまったんやろか。やけど、これで終わりやない
それに、と言葉を続ける
「○○さんさ、前からしかハグせんやろ」
『........たまたま後ろやったんや』
俺がそう言うと、○○さんが、苦し紛れの言い訳を返してきた
それに俺は、憶測を伝えた。
「きっと、前からハグしたら、"思い出して泣いてまう"思たんやろ?」
○○さんの肩が揺れる気配がした。
図星なんやなって、反応で分かってまう俺は重症や
なんでっ........分かるんっ.....!と、寂しく、悲しく俺に問う
くるりと、体の向きを変える。
俺はその問いに、柔らかく笑顔で答えた
「○○さんが、好きやから」
○○さんの瞳に、"侑くん"が映った
そのあと、○○さんが力が抜けたように、床にへたり込む
そして、○○さんが苦しく言った一言の意味を、俺は信じたくなかった。
『__________、』
(好きじゃなかったくせに、)