二次創作
短編集②【リクエスト停止】
創作元:名探偵コナン
キャラ:松田陣平
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「ん、」
『........またライター忘れたの?ほんと学ばないね』
「うるせぇな。お前がくれんだからいいだろ」
『私はマッチじゃないんですけどねー』
私の煙草に自分の煙草を合わせて、いわゆるシュガーキスをしている男は松田陣平
私が煙草を吸う、という一面を唯一知っている、というかバレた人物だ
.......それと、私の好きで好きで、悲しくなるひと
「んで千速がよぉ........」
『はぁー、また千速さんの話?飽きないよね』
「あぁ?何馬鹿なこと言ってんだ」
「好きな奴の話に飽きる訳ねぇだろ。」
『.......それもそっか』
だろ?と何処か自信ありげに笑って話の続きをし始める松田。
いつも彼の口から出る言葉は千速千速ばっか。
私がどんな想いでこの話を聞いてるかなんて知るはずもない彼は、口を止めることなく話し続ける
私はそれを聞いてうんうん、と頷いて聞いてあげる煙草仲間
こんな曖昧な関係になったの何時からだったっけ、
《あ?.........あんたも煙草吸うんだな》
《お前は何者になりてぇんだよ。ハッキリしないのはお前の心の弱さだろ》
《あー、千速ってのは俺の初恋の奴だ》
《ウェディングドレスを着たあいつをお姫様抱っこするのは俺だからな》
《よっ、火ぃくれ》
《別にいいんじゃねーの?お前が死んだ後、満足いく生き方だったらな》
松田の言葉で一喜一憂して、松田の言葉に気付かされて、松田の言葉に救われたんだ
そんな彼に惹かれていくのは必然だった。
でも好きな人には好きな人がいるから、こんなにも楽しそうに千速さんの話しをする彼を想い続けてもそれこそ、
彼の言う満足いく生き方出来ないんじゃねーのかな、って思うから。だから、
「あいつ料理ほんっと下手くそでさぁ、んできの『松田』なんだよ」
『[斜体][明朝体]秘密守ってくれてありがとね[/明朝体][/斜体]』
もう松田を想うのは止めにする
精一杯私の大好きな松田に、精一杯私のやり方で感謝を伝える
.........なんだよ急に、と何かを察したように眉を顰めて答える松田
ジュっ、とまだ残りあった煙草を灰皿に押し潰して火を消す
『ごめん松田。もう千速さんの話聞いてあげられないや』
「は........何言ってんだ、●●」
松田に後ろ姿を見せて精一杯声を振り絞って、松田にそう伝える
どういう意味だ、それと、困惑したような声色が後ろから聞こえてくる
後ろから手が伸びてくるのを感じて、くるっと振り返ってこちらに伸びている腕にチャカ......と音を鳴らして渡す
『もう[漢字]火[/漢字][ふりがな]ライター[/ふりがな]忘れちゃダメだよ』
「、っおい......お前これ......」
『マッチは用意出来なくなっちゃうからさ』
ね、と松田の瞳を見つめて精一杯感謝を伝える
私の生き方を変えてくれたのは紛れもない、この目の前の松田だと断言できるほど、彼に救ってもらったから
彼は私のヒーローだから
だから、そんな松田の幸せを邪魔する権利なんか私には無いよ
「おい、おま『結婚式、1番.......いやせめて5番目くらいには呼んでね』」
「は、お前なんの........」
『次会うときはタキシード姿、期待してるからっ』
困惑した顔で状況が掴めていない、という顔をした松田に一方的にスラスラと言葉を告げていく
さすがに結婚式1番は無理だろうなぁ、同期さん達の話いっぱい聞くし.........
まあでもやっぱりどんな形であれ、
『お幸せに』
人生史上これまでにない、私の本心からの願い。
そんな願いが届いたのか定か、松田がこちらに手を伸ばしてくる
それを簡単にひょい、と交わして喫煙所を後に、とドアノブを回す
「、っな.........おい、●●!.......っ、おい!」
『...........』
鼻の奥を刺すような煙草の匂いがすっきり無くなり、ふわりと香る風の匂いは鼻の奥まで通るように、爽やかだった
心地いいな、私もこれからこの空気をいっぱい吸ってくんだろうなあ
コツコツ、と警視庁の廊下を歩きながら手に握った箱をぐしゃり、潰してゴミ箱に投げる
『.........あー、たのしかった』
前を向きながらひとりでに呟く
さようなら、私が恋焦がれた人。さようなら、初恋。
『さようなら、[漢字]松田[/漢字][ふりがな]ヒーロー[/ふりがな]』
[斜体][明朝体]もう遠慮せんで放っても大丈夫[/明朝体][/斜体]
(..........健康体目指そ)
(..........おまえは、俺の)