二次創作
短編集②【リクエスト可】
創作元:黒バス
キャラ:高尾和成
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春の風が差し込む、暖かい季節
入学して間もないそんな日に、俺は階段を昇っていた
そろそろ慣れなきゃだな、とか思いながら足を1歩、また1歩と動かしていた
「ーーえーーー!ーてー!!ーーーっーー」
「ーーでーーーー?」
生徒指導の先生の怒鳴り声と、女子生徒の声が耳に入ってきた
俺は、誰か怒られてんな〜、って他人事に考えながら階段を曲がった
その瞬間、トッ、って小さな音が聞こえてゆっくり顔を上げた
『おっと?』
「は」
女子生徒が、翔んでいる
文字通り、翔んでいる。
俺は唖然としていたら、ドンッ、と痛い音が鳴って、衝突した
「いってー.......」
『あ、ごめんね.......たかおくん』
俺が顔を上げると、パチリと、全てを見透かしたような赤い瞳と視線がぶつかる
ドッ、胸に衝撃が走る
白い髪、白い肌、ピンク色の唇、翼が授かったように軽々しく飛んださま。
......獲物を捉えたかのような、その赤い瞳
目の前にいる、まるで天使のような少女に
俺は、いとも簡単に喰われてしまった
(天使のフリした悪魔)