海上護送戦隊 一
#1
ここは坊ノ岬沖北緯30度43分東経128度04分・・・
ここには排水トン数6万5000トンの巨体が静かに永遠の眠りについた場所である。その巨体の名は・・・
「大和」
俺はそうおもわず言った。そう。ここにはあの戦艦大和が静かに眠っているのだ。今から80年前に300機の航空機が入り乱れ、大和に群がり、熾烈な対空戦闘が行われたことを忘れたように青い海が広がっていた。
「おーい沖縄への旅たのしんでいるかー?」
そう。只今沖縄旅行へ行く船にのっているのだ。いまそこで安物のアロハシャツ的何かを着ているのがうちの父である。
「飛行機にすれば数時間で着くのに何で船をえらんじゃうのかな」
「海を感じるのには船かなーって」
「絶対船が飛行機の半額で済むことしっていたでしょ。」
「逆に飛行機のどこがいいの?」
「船酔いしないこと。」
そう。只今乗っている「いしがき丸」(8000総トン)は2月、まあまあ波の荒れた状態で航行しているのだ。元々車酔いしやすい体質と外洋を航行する船に乗ったことがないことによってなかなか気持ち悪くなっている。
「んじゃあ、船室戻っとくから、デッキでゆっくり。」
そう言い残して父は階段で下へ戻った。俺は水平線をながめていた。ただただぼんやりと。すると急にひゅおおおと何かが落下してくる音が聞こえた。視線を空へ向けたその瞬間、船の左右巨大な水柱が立った。スピーカーから、
『損害発生!! 舵損傷! 動力停止!』
というこえがきこえる。俺は咄嗟に船が大きく揺れる中、必死に目の前の手すりにしがみついた。水柱で上がった海水が落ちてきて船に襲う。水柱が収まってから俺はすぐ階段を駆け下り、船室に戻ろうとした。船室は修羅場と化していた。船員が
「皆さん落ち着いてください!ライフジャケットをきてください!救命ボートの準備をします!落ち着いてください!」
と大声で呼びかけるもそれを聞かず、パニックに陥っている。そして俺も家族を探そうと必死に人混みの中で隙間を見ながら入っていった。
ドン!という大きな音が鳴ったかと思うと、目の前が急に真っ白になった。
次、意識が戻ったときには、冷たい海水に俺の足が浸かっていた。背中を何かにぶつけたようでとても痛い。ここでようやく目を開けていないことに気が付いた。目を開けるとそこは辺り一面が海水で膝のあたりまでが浸かっており、天井は焼け、まだ燃えていた。周りに黒焦げに炭化したあしやてがういていた。そして、壁にはなにかが爆発したかのように、大穴が空き、まわりはくろくこげて、おしゃれな電球は爆風によってひしゃげていた。そしてその穴から水平線が見えた。遠くからでも巨大とわかる船体をもつ船がそこに浮かんでいた。
「大・・和・・??」
頭の中が滅茶苦茶になった。大和は1945年の4月7日に沈んだはずである。なぜ、今ここにいるのか、わからなかった。船の周りに水柱が立った所で自分の記憶はとぎれた。
沖縄旅行壊滅だあとぼんやり考えている事から、意識は少しずつ戻ってきているようだった。
「なあ、こいつ生きているのか?」
「知らん」
謎の会話が聞こえてきた。背中からの感触はふわふわしているので、ベットか何かがあるのかもしれない。目をうっすらあけると、鉄の色をした天井、多数の配管があった。
「あ、目さました。」
右の白衣の男がそういうと、
「ようこそ、海上護送戦隊旗艦【志摩】へ。」
ここには排水トン数6万5000トンの巨体が静かに永遠の眠りについた場所である。その巨体の名は・・・
「大和」
俺はそうおもわず言った。そう。ここにはあの戦艦大和が静かに眠っているのだ。今から80年前に300機の航空機が入り乱れ、大和に群がり、熾烈な対空戦闘が行われたことを忘れたように青い海が広がっていた。
「おーい沖縄への旅たのしんでいるかー?」
そう。只今沖縄旅行へ行く船にのっているのだ。いまそこで安物のアロハシャツ的何かを着ているのがうちの父である。
「飛行機にすれば数時間で着くのに何で船をえらんじゃうのかな」
「海を感じるのには船かなーって」
「絶対船が飛行機の半額で済むことしっていたでしょ。」
「逆に飛行機のどこがいいの?」
「船酔いしないこと。」
そう。只今乗っている「いしがき丸」(8000総トン)は2月、まあまあ波の荒れた状態で航行しているのだ。元々車酔いしやすい体質と外洋を航行する船に乗ったことがないことによってなかなか気持ち悪くなっている。
「んじゃあ、船室戻っとくから、デッキでゆっくり。」
そう言い残して父は階段で下へ戻った。俺は水平線をながめていた。ただただぼんやりと。すると急にひゅおおおと何かが落下してくる音が聞こえた。視線を空へ向けたその瞬間、船の左右巨大な水柱が立った。スピーカーから、
『損害発生!! 舵損傷! 動力停止!』
というこえがきこえる。俺は咄嗟に船が大きく揺れる中、必死に目の前の手すりにしがみついた。水柱で上がった海水が落ちてきて船に襲う。水柱が収まってから俺はすぐ階段を駆け下り、船室に戻ろうとした。船室は修羅場と化していた。船員が
「皆さん落ち着いてください!ライフジャケットをきてください!救命ボートの準備をします!落ち着いてください!」
と大声で呼びかけるもそれを聞かず、パニックに陥っている。そして俺も家族を探そうと必死に人混みの中で隙間を見ながら入っていった。
ドン!という大きな音が鳴ったかと思うと、目の前が急に真っ白になった。
次、意識が戻ったときには、冷たい海水に俺の足が浸かっていた。背中を何かにぶつけたようでとても痛い。ここでようやく目を開けていないことに気が付いた。目を開けるとそこは辺り一面が海水で膝のあたりまでが浸かっており、天井は焼け、まだ燃えていた。周りに黒焦げに炭化したあしやてがういていた。そして、壁にはなにかが爆発したかのように、大穴が空き、まわりはくろくこげて、おしゃれな電球は爆風によってひしゃげていた。そしてその穴から水平線が見えた。遠くからでも巨大とわかる船体をもつ船がそこに浮かんでいた。
「大・・和・・??」
頭の中が滅茶苦茶になった。大和は1945年の4月7日に沈んだはずである。なぜ、今ここにいるのか、わからなかった。船の周りに水柱が立った所で自分の記憶はとぎれた。
沖縄旅行壊滅だあとぼんやり考えている事から、意識は少しずつ戻ってきているようだった。
「なあ、こいつ生きているのか?」
「知らん」
謎の会話が聞こえてきた。背中からの感触はふわふわしているので、ベットか何かがあるのかもしれない。目をうっすらあけると、鉄の色をした天井、多数の配管があった。
「あ、目さました。」
右の白衣の男がそういうと、
「ようこそ、海上護送戦隊旗艦【志摩】へ。」
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