二次創作
Happy Valentine!!【短編】
#1
happy Valentine!!
※バレンタインネタ
《前編》【キセキの世代編】
〜黒子テツヤの場合〜
『黒子くん、はい。バレンタインだよ』
本を読んでいる黒子くんに一声掛ける
残念ながら義理だけどね、と付け足して言う
黒子くんが本をパタリと閉じて、こちらを見上げる
「バームクーヘン........ありがとうございます、●●さん」
節目がちに少し表情が変わった黒子くんに「黒子くんならきっと意味知ってると思うけど.......」と後ろで腕を組みながら言う
『まぁ、幸せにね』
首を少し傾けてふっと笑う
その勢いで踵を返し、黒子くんを後にした
「●●さんが居るだけで、充分幸せです」
バームクーヘン:【幸せを重ねる】【幸せが続きますように】
〜黄瀬涼太の場合〜
「あっ、○○っち!」
『.......黄瀬くんにはあげなくていいかな?』
私を見つけた瞬間、犬のようにこちらへ走ってくる黄瀬くんに顔面の良さではなく、手持ちに目が行った
え、なにその量。尋常じゃないよね?
私が少し本音を込めながら言うと、黄瀬くんは焦ったように
「ちょちょちょ!!それ俺のっスよね!?」
『そんなにほしーの?欲張りさんだねぇ........』
はい、と黄瀬くんに向けて袋を差し出す
黄瀬くんが「フィナンシェっスよね、これ!」と中身を確認して、きゃっきゃっと騒ぐ
私は、そうだよ?と言いながら黄瀬くんに「黄瀬くんは意味知らないだろうね」と少し馬鹿にして笑う
『フィナンシェの意味、調べときなね』
そう言って黄瀬くんを通り過ぎる
私は黄瀬くんが後ろを振り向いて、なんて放ったのかを気付けていなかった
「俺、そういうのには詳しいんスよ」
フィナンシェ:【あなたに優しくしたい】
〜緑間真太郎の場合〜
『わっ、緑間くんも意外と貰ってるね......』
「意外とはなんなのだよ」
机の横に掛けられた、二桁行くか行かないかの数を見て、少し驚く
いやほら、緑間くんってそういうキャラだから.......貰わないのかなって,....
やや機嫌が良い緑間くんに、今日はおは朝一位だったのかな、と1人脳内で解決する
『緑間くんは、私のバレンタインも受け取ってくれるかな?』
緑間くんは、意外に表情を変えずに「.......まぁ、貰ってやらなくもないのだよ」と少し照れたように言った
意外だなぁ.......緑間くんは経験少ないと思ったのに......
私は、じゃあね、と緑間くんの机から離れ、背を向ける
その瞬間「あ、そうだ」と伝えたかったことを思い出して、振り返って緑間くんに言う
や、ちょっと照れくさいな、緑間くんは......
『.......んと、マドレーヌの意味、調べといてね?』
早足で緑間くんに伝え、そこを後にする
「.......もう、仲はいいのだよ」
マドレーヌ:【あなたと仲良くなりたい】
〜青峰大輝の場合〜
『あっおみねくーん!......あ、やっぱりここにいた?』
「おぉ.........ドア壊れんぞ......」
バタン!と勢いよく開けた屋上の扉に、青峰くんが心配そうにドアに目をやる
今日は風通しがいいな。と空を見上げて呑気に思う
青峰くん、私の受け取ってくれるかな。........巨乳好きだし
『青峰さん。これ、良かったら貰ってくれません?』
少し、不安を混じ入れた声色に彼は気づくのかな。いや、気づくかな。人の感情には鋭いもんね
だからきっと、青峰くんはいつも私が欲しい返答の上をいく。ずっと、私を元気にしてくれてる
だから、この先もずっと
「○○から貰うのがいちばん嬉しいわ」
ティラミス:【私を元気づけて】
〜紫原敦の場合〜
『紫原くんは、優雅だね......』
「あー、○○ちんだ〜」
私が後ろから声を掛けると、ゆっくり振り返る巨人
いや、女の子のみんな.......紫原くんの餌付けかな、これは.....?
机に並べられたら、「義理です」満開のチョコたちにため息をこぼす
これじゃあ、ちゃんと作ってる私が浮くじゃないか
『紫原くん、お菓子ほしーよね?』
有無を言わせずに紫原くわの手元に袋を渡す
なにこれ?とキョトン顔の紫原くんに、キャラメルメインのお菓子だよ、と伝える
紫原くんに「めんどくさがらずに」と、釘を刺しつつ続きを話す
『意味、調べてよね?』
少し拗ねながら紫原くんを後にする
めんどくさがって調べなさそうだなぁ.......でも、私からは言ってやんない
紫原くんを子供扱いした結果か、拗ねた声色が聞こえてきたが、なんと言ったかは知らん!
「もう知ってるし〜」
キャラメル:【安心する存在】【あなたと一緒にいると安心する】
〜赤司政十郎の場合〜
『あ、赤司くん。ごめん、遅かった?』
「俺が早かっただけだよ、心配しないで」
赤司くんには直接「バレンタインは作らないでほしい」と言われて、赤司くんはお断りしてるのかな、と思い、今日呼び出された場所へ来たら、あらびっくり
なんでそんなに貰ってるの?
えぇ......ショックだよ、私。赤司くんそんなに嫌だったの?オブラートに包まれても傷つくよ
「......そんなに不安そうな顔しないで。嫌な意味ではないから」
私の表情で汲み取ったのか赤司くんが困ったように笑う
赤司くんが、俺が渡したかっただけなんだ、とオシャレな紙袋を渡される
私は少し間を置いて、「っえ"」と驚くが、素直に受け取る
『.......わっ、キャンディ.....』
意外かも、と赤司くんに対するイメージが少し崩れる
赤司くん、キャンディとか選ぶんだ。意味は........考えてないかな、さすがに
少し残念なような、安心するような、そんな気持ちで赤司くんに「ありがとう」と伝えて、その場を後にしようとした
でも赤司くんが私に「あぁ、それと」と付け足しながら言ってくる
「意味、知っているよね?ちゃんと込められているよ」
その言葉に私は硬直し、しばらくはそこから動けなかった
『あ、かしくん.........意味、間違えてないかな、?』
キャンディ:【愛が続く】【あなたが好き】【長く一緒にいたい】
(きっとずっと、これからも)
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