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犯罪行為をほのかに漂わせます
絶対真似しないで下さい

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この恋が終わる頃、また世界が爆破する。

#4

3 僕、俺

   この頃毎日がおかしい


   大学に入ってどうしようもないため息を付く。
   誰も僕と目が合わない。
   隣の女が同期生として認識されている。
   


   終わってる。僕は何になったっていうんだ。
   遅刻ギリギリだったのが悪いっていうのか。

   じゃあ、なんだ。

   この女子高生が元々同期生だったってか。





「な、成瀬?...え?お前んな格好してどうした、さすがにキツ...」


「黙って」





   ニコリともせず、僕の友人と会話を交える。

   その友人も僕を見ていない。




   胃が、痛い。




   いままでの日常であれば
   天地をひっくり返したとでも言わなきゃ
   説明がつかないようなありえない対応だった。




   僕が廊下を通ると必ず視線が集まって
   女の歓声がうるさく響く。

   そして隣には当たり前かのように
   肩を組む、目の前のコイツの姿があって。





「森川くん、どうして私が逮捕されないか分かりますか?」





   くるりと向き直って
   薄気味悪さが顕著にあふれる笑顔が僕を見つめた。





「...痛い」





   キリキリと、痛む。





「...森川くん?」


「___森川くん!?」





   こめかみがまた、嫌な音を立てて割れた。




   ・・・




「蒼汰!」


「ん、ぁゆめちゃん...?」





   次目を開けたとき
   寝転ぶ俺を覗き込む優芽の顔があった。

   その幼さが残る童顔な顔つきが
   大好きだった覚えがある。





「ゆうすけが蒼汰を呼んでほしいらしくて、そこでゆめがパシられたの」


「報酬の100円がゆめを待ってる。起きて!」





   そう、そうやって自分の名前を
   甘く発音するくせも大好きだった。


   俺の名前ははっきり言えるのに
   それ以外はうまく言えないんだっけ。





「......あー...かわいいなぁ」





   きゅう、と心臓が締め付けられて
   変わらず覗き込んだままの君に手を伸ばした。



   その手は届くはずもなく、空振って
   ゴトリと鈍い音を立てつつ千切れた。

   腕は赤が滲む包帯でいっぱいだった。




   どういうことか確認する前に
   ”僕”は、ゆめから目を覚ました。

作者メッセージ

優芽から目を覚ました。夢から目を覚ました。

分かりづらいと思ったので一応補足しておきます。
腕は赤が滲む包帯でいっぱいだった。→腕に血が滲む包帯がたくさん巻かれている
オリジナルなのにごめんなさい葛葉くんの歌みた聞きました?
記念日大切にする吸血鬼さすがに良い。健康に良い。

2025/03/09 00:00

むたです ID:≫ 9p2yGDo/46js6
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