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犯罪行為をほのかに漂わせます
絶対真似しないで下さい

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この恋が終わる頃、また世界が爆破する。

#3

2 それは何?

   翌朝、街中を飾る大きな見出しに

   は?と声を荒げたくなった。





 ”美しい少年を襲った狂気に塗れた少女”





   めがねをかけ直し、さらに目をこする。


   期待なんかせず顔を上げるけど

   やっぱりそこにはカメラ越しの僕とあの女子高生がいて。


   指先まで広がる不快感を押し潰そうとばかりに
   ギリッと歯を食いしばった。




   この記事を作成した奴の気が知れない、し有り得ない。

   人が死んだのに、何が美しいだ。




   やるせない気分のまま舌打ちをした僕は
   封鎖された駅から目線を外しタクシーの元へ急ぐ。





・ 「...そちらの女性もご一緒で?」





   元々アプリで予約をしていたので
   向かう先にはきちんとタクシーが止まっている。




   財布の中身を確認して安心したとき
   運転手さんがふいに僕を尋ねた。


   質問の意味が分からず、少し沈黙が流れると
   背後から耳障りな声が飛んできた。





「はい。一緒で良いですか?森川くん」





   それは、きのう”なるせ”と名乗ったあの学生





「...良いと思うんなら一緒に来なよ」





   ぶっきらぼうに言い切るも、
   出来ることならこの場を今すぐ立ち去りたかった。



   しかし予約した以上逃げるわけにも行かないから
   密かな願いが叶うことはなく

   隣に彼女が座る車内、かける言葉も見つからずして
   ずり落ちたマスクを引き上げた。




   そして、またこめかみが痛む。




   本当にそろそろ病院に行った方が、と思うのと同時に
   二度と行きたくない、という気持ちがせめぎ合う。



   何かをしていなくちゃ落ち着けなくて


   ラミネート加工されたスノードロップを握りしめた。

2025/02/09 19:40

むたです ID:≫ 9p2yGDo/46js6
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