この恋が終わる頃、また世界が爆破する。
人が詰まりギリギリで閉まる電車のドア
僕は一つ先の電車に乗るので
ホームに設備されている椅子に腰を下ろし
電車が起こす風に目を瞑った
ふと大学めんどくさいな、と欠伸をした頃
イヤホンを付けた、それもすごく高価そうな奴
そんな女子高校生が隣に腰を掛ける
他にも空いている椅子はあるのに
わざわざここを選んだ理由って。
ぱちぱち瞬きを繰り返して
ようやく声になった僕の驚きは
激しい爆発音にかき消された
「おはようございます森川くん」
見送った電車が遠くで燃え上がった
キーンと耳鳴りが去ったのち
耳をつんざくのは溢れんばかりの悲鳴と
隣の女子高生の声
彼女はこの場に場違いすぎる笑顔で僕の手を手繰り寄せる
こういった経験のない僕も流石にこの状態で
興奮できるような馬鹿じゃない
それでも激しく心臓が暴れているのは
端で死体をとらえたからで。
「...きみ、どういうつもり」
人生ではじめて、年下の笑顔に恐怖した。
:_________:_________:
”美しい少年を襲った狂気に塗れた少女”
新宿駅で爆破事件発生
死者:約200名
ホームに至るまでに少女は目に付く人々全てを
殺害したと予測されており
防犯カメラに残るのは美しい少年と
犯人と見られるまたも美しい少女の佇む姿のみ
その少年は最近取り上げられた
森川 蒼汰であると見て間違いないと警察は提供
犯行動機、少年を殺害しなかった理由
共に調査を進めていくとの方針です
僕は一つ先の電車に乗るので
ホームに設備されている椅子に腰を下ろし
電車が起こす風に目を瞑った
ふと大学めんどくさいな、と欠伸をした頃
イヤホンを付けた、それもすごく高価そうな奴
そんな女子高校生が隣に腰を掛ける
他にも空いている椅子はあるのに
わざわざここを選んだ理由って。
ぱちぱち瞬きを繰り返して
ようやく声になった僕の驚きは
激しい爆発音にかき消された
「おはようございます森川くん」
見送った電車が遠くで燃え上がった
キーンと耳鳴りが去ったのち
耳をつんざくのは溢れんばかりの悲鳴と
隣の女子高生の声
彼女はこの場に場違いすぎる笑顔で僕の手を手繰り寄せる
こういった経験のない僕も流石にこの状態で
興奮できるような馬鹿じゃない
それでも激しく心臓が暴れているのは
端で死体をとらえたからで。
「...きみ、どういうつもり」
人生ではじめて、年下の笑顔に恐怖した。
:_________:_________:
”美しい少年を襲った狂気に塗れた少女”
新宿駅で爆破事件発生
死者:約200名
ホームに至るまでに少女は目に付く人々全てを
殺害したと予測されており
防犯カメラに残るのは美しい少年と
犯人と見られるまたも美しい少女の佇む姿のみ
その少年は最近取り上げられた
森川 蒼汰であると見て間違いないと警察は提供
犯行動機、少年を殺害しなかった理由
共に調査を進めていくとの方針です