♪プンプンと私♪
スタートです!
大翔は、確実に100点を取り留めなければ認められることは無い。
第一、100点を取らなければ大好きなおやつのパンケーキを食べさせてもらえないというルールだったのだが、今はもうそんなもの必要ない。
「じゃあ罰ゲーム!おやつのパンケーキは無しでーす。お兄ちゃんはいっつも100点だったよ?次はできるよね。」
「マ、ママ……、じゃあ次!」
だが、何をやっても点数は90点程度。
「あーあ、また食べてもらえないね、お母さんせっかく作ったのに。」
「ごめ…、今日我慢して、次こそはもっと……」
「やっぱりさあ、こういうのも全部無駄かなあ。だって、何をやってもやっぱり君は駄目な子なんだよ、クリニックを受け継ぐ為には、テストの点数ぐらい完璧に超えないと……」
母からは、二人称である『君』と呼ばれていて、母親は評価をしないどころか大翔に一切興味を示さない。
「待って、どうか、まだ僕のことを―――――――――……」
大丈夫、如月さんはまだ僕のことを諦めないでいてくれてる。
その分、僕も彼女の為に頑張らないと。
そして算数テストの日を迎え、筆箱から鉛筆を取り出す。
「じゃあ制限時間は25分!よーいスタート!」
タイマーが起動され、制限時間は25分となった。
大丈夫大丈夫!完璧にこなそう!
僕達ならできる、だから如月さんも最善を尽くそう。
安全第一だし、新幹線の使い方だって復習しておかないといけないもんね。
あっ、ごめん、そういうのはいいって言ったのは僕だったね、ごめん。
大丈夫、だって如月さんと猫は、まだ僕のことを―――――……
「南くん、南くん?もうテスト終わったよ?」
その後、事件のことに集中し過ぎで、テストのことを頭に入れておかなかったせいで、54点をとってしまった。
家に持ち帰ると、母親は呆れた顔でため息を吐き、キッチンに移動する。
そして、涙を滲ませる大翔の目の前に、華麗な匂いが漂うパンケーキをコトッと置いた。
「食べていいよ。君もさ、色々大変なんでしょ。最近、夜遅くまで外で頑張ってるよね。」
…ママ、もしかして、全部僕のことをわかってて……
「……ママ、あのね、話したいことが――――――……」
「君はもういいから。」
「え……」
失望したような眼差しを大翔に向けて、母親は言った。
「こういうふうにさ、いくらできないからって、うんと悪い点とってママの気を引こうっていうのは、ママいくら何でも幼稚だと思うな。だからもういいよ、おやつも好きなぐらい食べていいから。」
……待って、ママ、僕はただ――――――――……
「じゃ、どうぞ。」
ここで終わりです!バイバイ!
大翔は、確実に100点を取り留めなければ認められることは無い。
第一、100点を取らなければ大好きなおやつのパンケーキを食べさせてもらえないというルールだったのだが、今はもうそんなもの必要ない。
「じゃあ罰ゲーム!おやつのパンケーキは無しでーす。お兄ちゃんはいっつも100点だったよ?次はできるよね。」
「マ、ママ……、じゃあ次!」
だが、何をやっても点数は90点程度。
「あーあ、また食べてもらえないね、お母さんせっかく作ったのに。」
「ごめ…、今日我慢して、次こそはもっと……」
「やっぱりさあ、こういうのも全部無駄かなあ。だって、何をやってもやっぱり君は駄目な子なんだよ、クリニックを受け継ぐ為には、テストの点数ぐらい完璧に超えないと……」
母からは、二人称である『君』と呼ばれていて、母親は評価をしないどころか大翔に一切興味を示さない。
「待って、どうか、まだ僕のことを―――――――――……」
大丈夫、如月さんはまだ僕のことを諦めないでいてくれてる。
その分、僕も彼女の為に頑張らないと。
そして算数テストの日を迎え、筆箱から鉛筆を取り出す。
「じゃあ制限時間は25分!よーいスタート!」
タイマーが起動され、制限時間は25分となった。
大丈夫大丈夫!完璧にこなそう!
僕達ならできる、だから如月さんも最善を尽くそう。
安全第一だし、新幹線の使い方だって復習しておかないといけないもんね。
あっ、ごめん、そういうのはいいって言ったのは僕だったね、ごめん。
大丈夫、だって如月さんと猫は、まだ僕のことを―――――……
「南くん、南くん?もうテスト終わったよ?」
その後、事件のことに集中し過ぎで、テストのことを頭に入れておかなかったせいで、54点をとってしまった。
家に持ち帰ると、母親は呆れた顔でため息を吐き、キッチンに移動する。
そして、涙を滲ませる大翔の目の前に、華麗な匂いが漂うパンケーキをコトッと置いた。
「食べていいよ。君もさ、色々大変なんでしょ。最近、夜遅くまで外で頑張ってるよね。」
…ママ、もしかして、全部僕のことをわかってて……
「……ママ、あのね、話したいことが――――――……」
「君はもういいから。」
「え……」
失望したような眼差しを大翔に向けて、母親は言った。
「こういうふうにさ、いくらできないからって、うんと悪い点とってママの気を引こうっていうのは、ママいくら何でも幼稚だと思うな。だからもういいよ、おやつも好きなぐらい食べていいから。」
……待って、ママ、僕はただ――――――――……
「じゃ、どうぞ。」
ここで終わりです!バイバイ!