「はい」
一言香華（シャンカ）が返事をする。
大きく息を吸って話し始める。
「私はこの見た目で、家族達に嫌われていました。」
そう言って、かぶっていた布をはずす。天炎（ティンエン）はそのまま話を聞いている。
「そのため、私は持てるものと出来る限りの銭をもって家出しました。ですが、生活しているうちに物もなくなっていくと思ったので稼ぐために商店まがいのことを。」
言えるところまでそれで良い。皇女であることは隠しておく。この人達のためになる。もうこの後は、すぐに出て行くつもりだ。
「ふーんじゃあ俺たちと一緒に暮らすか‼︎」
天炎が言う言葉にびっくりしてしまう。
「へっ？」
そして影からひょっこり鈴々（リンリン）が
「わーい香華と一緒に暮らせるー。」
「おい鈴は黙っとけ。」
そういって鈴々は部屋へ戻っていく。
「それに香華の見た目のことも俺たちの家になにか書物があったと思うからなんかしらわかると思うぞ。」
そう言われてこの暮らしに惹かれるが前のことがとも思ってしまうが、とりあえずここにしばらく住ませていただくことにした。