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二次創作
❥ 稲荷崎夢短編集

#2

宮 侑 / 嫉妬 ?











私には彼氏がいる 。



🍣 「 ●● ~ 、 おはよーさんっ 」



どん 、 と後ろから抱きついてくる金髪の男 。


これが 、 私の彼氏である 。



🌸 「 ちょっと … いきなり抱きつくのやめてって いつも言ってんじゃん … 」



私が呆れながら咎めると 、 侑は唇を尖らせて 不満そうにする 。



🍣 「 え ~ 、 別にええやんかぁ 」


🌸 「 いいならやめてって言いません 」




でもぉ 、 とぶつぶつ言いながら 、 さりげなくぎゅーっと抱き締めてくる 。


ほんとに 、 女子顔負けのあざとさだ 。


ため息を吐きながらも 心の中では満更でも無かったことは 、 絶対に言わない 。





───





侑と別れ 、 私は自分の教室へ入った 。


席に着くと 、 隣の席の治に話しかけられた 。



🍙 「 お 、 ●● 。 おはよぉさん 」


🌸 「 うん 。 おはよう 」



治は侑の双子の片割れ 。


比較的大人しいが 、 恒例の兄弟喧嘩となると侑より一枚上手だ 。


早くも朝弁(?)をしていたらしい治は 、 おにぎりを頬張りながら 話を続ける 。



🍙 「 また侑に絡まれたんやろ 」


🌸 「 絡まれたって … まあ間違っては無いけど 」



治は 『 ビンゴ 』 と笑う 。



🍙 「 あいつ 、 朝練終わってから 一瞬で部室出て行きよったんやで ?


    あかんわ 、 ●●が寂しがっとる ~ ! 言うて 」



侑が走って部室を出て行く様子が あまりにもリアルに想像できて 、 気恥ずかしくなる 。



🌸 「 … 別に寂しく無いし 」



髪の毛先をくるくると弄りながら呟くと 、 治はにやにやと笑う 。



🍙 「 ツンデレやな ~ 、 ●●は 」


🌸 「 うるっさい 」


🍙 「 ごめんやん 」



ってか 、 私マネなんだし 朝練だって一緒にいたじゃん 。


私が侑を待たずに先行ったからって 、 そんな急いで出てこなくたっていーのに 。


馬鹿だなあ 、 と思う反面 、 嬉しいとも感じている私もいるみたいだ 。





───





昼休み 、 侑や治と同じバレー部の角名くんと 、 話しながら購買に向かう 。


侑と治は 、 何かやらかして呼び出しを受けているらしい 。


ほんと懲りないな 、 あの双子 。



📱 「 あ 、 ねえ 」


🌸 「 何 ? 」



角名くんが一旦立ち止まり 、 私も立ち止まる 。


角名くんは 『 こっち 』 と 私の手を引き 、 自販機の横に私を連れてきた 。


なんか 、 改まってる 。


大事な話なのかな 。



📱 「 … あのさ 、 俺 、 今まで 『 ●●ちゃん 』 って呼んでたでしょ 」


🌸 「 うん 」


📱 「 今日から 、 呼び捨てでもいい ? 」


🌸 「 … 」



なんだ 、 そんなことか 。


恥ずかしそうに目を逸らしながら 、 私の返答を待つ角名くん 。



🌸 「 勿論 、 いい ── 」


❓ 「 あかあああああん !!! 」


📱 「 !? 」



突如言葉を遮られ 、 角名くんと私は驚きながら振り向く 。


息を切らしながら こっちを …


… いや 、 多分角名くんを 睨み付けるのは 、 侑だった 。



🌸 「 侑 、 呼び出し受けたんじゃ … 」


🍣 「 はぁ !? 何の話やねん !! 」



… え 、 と 角名くんを見ると 、 角名くんは気まずそうに目を逸らす 。



📱 「 これ聞いたら 侑がめんどくさいだろうなって思って … 」


🍣 「 角名お前 、 人の彼女に手ぇ出しとんちゃうぞッ !! 」


📱 「 出してないわ 」


🍣 「 いーや出しとるわ !! 呼び捨ては彼氏の特権やっちゅうねん !! 」


📱 「 じゃあ治はどうなんだよ 」



いきなり目の前で言い合いを始める2人 。


… 気まずいからやめてもらって 。



🌸 「 … あのさ 」


🍣 「 なんや 、 ●● 」


📱 「 … 」



侑も角名くんも 、 揃ってこっちを見る 。



🌸 「 別に呼び捨てくらいいいじゃん 。


    さっき角名くんが言ってたみたいに 、 治だってそうなんだし 」


🍣 「 …… ぬぅう … 」



侑は悔しそうに唇を噛み締める 。


… あとひと押し 、 かな 。


角名くんに一言断ってから 、 侑を少し離れた場所へ引っ張る 。


ご機嫌斜め気味の侑に 屈んでくれるよう伝えると 、 しぶしぶ目線を合わせてくれた 。


耳貸して 、 と言えば 、耳を傾けてくれる 。



🌸 「 … さっき 、 嫉妬してくれたんだよね 。 嬉しかったよ 」



耳元でそう伝えれば 、 分かりやすく ぶわっと真っ赤になる侑 。



🍣 「 … っそれは 、 反則やん …… // 」



角名くんの元へ戻って 、 私は侑と一緒に呼び捨てを許可した 。


… なんか 、 許可って言い方が偉そうで嫌だけど 。



📱 「 ほんと ? ありがとう 」



嬉しそうに顔を綻ばせる角名くん 。


いっつも銅像かってくらい表情変わらないのに 、 こういう顔もできるんだ 。



🍣 「 … っああもう ! 距離近いっ 、 離れろやっ !! 」



私と角名くんの間に入って 、 文字通り離れさせる侑 。


角名くんは 、 必死な様子の侑を見て くすりと笑う 。



📱 「 じゃあまたね 、 ●● 」



角名くんは 、 優しく微笑んで 手を振りながら校舎に戻って行った 。


取り残された私と侑の間に 、 沈黙が流れる 。



🍣 「 … なあ 」


🌸 「 何 ? 」



さっきの言葉が効いているのか 、 ほんのり赤い顔で頭を掻く 。



🍣 「 … あんま 、 嫉妬させんといて 」


🌸 「 … ! 」



いつものあの余裕が欠片もない顔で言われ 、 胸がきゅんと疼く 。


あー 、 やっぱり好きだな 。


自分の気持ちを再認識して 、 侑に抱きつく 。



🌸 「 うん 、 ごめん 。 これからは気をつけるね 」


🍣 「 …… っおん 、、 // 」



侑は再度顔を赤く染めながら 、 私を強く抱き締めてくれた 。


私は 、 彼氏が ───




















































─── 侑が 、 大好きだ 。




作者メッセージ

男子 が 女子 に 翻弄 される系 、

めっちゃ 好み なんですよね …()

2025/02/01 17:20

ゆずぽんず ID:≫ 19ZQABSFMiPlU
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