文字サイズ変更

twins:双星パレット

#2

2日目 ぎこちない朝と、小さな食卓

朝、目を覚ますと、ふんわりとした髪がゆるく揺れていた。

隣のベッドには、昨日出会ったばかりの瑠華が静かに眠っている。
ゆっくりとした寝息、ほわほわとした雰囲気――まるで夢の中にいるみたい。

「……双子かぁ。」

自分とそっくりな顔がそこにあるのに、不思議と違う感じがする。
なんだろう、このふわっとした感覚。

ぼんやりと眺めていると、瑠華のまつげがふるふるっと揺れた。

「……ん……?」

ゆっくりと瞼が開いて、少しだけぼんやりした瞳と目が合う。

「あ……おはよう。」

「……おはよ、藍華。」

ふわっと笑う瑠華の顔が、なんだかあったかくて、私もつられて微笑んだ。
昨日まで知らなかったのに、こうして一緒に朝を迎えているのがなんだか不思議で、でもちょっとうれしい。

---

「朝ごはん、どうしよっか?」

「うーん……食べたいけど……何があるかな?」

二人で冷蔵庫を覗き込む。

「卵、あるね。」

「卵焼きとか?」

「うん、いいね!作る?」

「作る!……あれ、でもどうやって作るんだっけ?」

「あはは、じゃあ私がやってみるね。」

瑠華がフライパンを持って、卵をとく。
しゃかしゃか、じゅわっ……じっくり焼いて、くるんと巻く。

「わぁ、きれい!」

「ふふっ、よかった。じゃあ藍華もやってみる?」

「よーし、見てろよ!」

はりきって卵を流し込んで……じゅわっ!

「……あれ、巻けない……?」

「くすっ、崩れてるよ?」

「うぅ~、なんでぇ?」

二人でくすくす笑いながら、なんとか朝ごはんが完成。
ちょっと歪んでる卵焼きと、かわいく盛り付けたサラダと、お味噌汁。

「いただきます!」

「ん~!おいしい!」

「ほんと?よかった!」

小さな食卓で並んで食べる初めての朝ごはん。
まだちょっとぎこちないけど、でもすごく楽しい時間。

「これから毎日、こうやって一緒に食べるのかな?」

「……うん、そうだね。」

ふわりと笑い合って、私たちはまた少し近づいた。

2025/01/31 22:06

彌久瑠 ID:≫ 9z0dnoTX21icE
続きを執筆
小説を編集

パスワードをおぼえている場合はご自分で小説を削除してください。(削除方法
自分で削除するのは面倒くさい、忍びない、自分の責任にしたくない、などの理由で削除を依頼するのは絶対におやめください。

→本当に小説のパスワードを忘れてしまった
▼小説の削除を依頼する

小説削除依頼フォーム

お名前 ※必須
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
削除の理由 ※必須

なぜこの小説の削除を依頼したいですか

ご自分で投稿した小説ですか? ※必須

この小説は、あなたが投稿した小説で間違いありませんか?

削除後に復旧はできません※必須

削除したあとに復旧はできません。クレームも受け付けません。

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL
/ 2

コメント
[0]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL