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新しい花が咲く頃に=あいがに(略)

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新しい花が咲く頃に

#8

土を優しく押し込む









『........あーあ、』








やだなぁ、と1人呟く

ふわっとするベッドに寝転がりながら、今日を振り返る

色々ありすぎだ、今日は

大イベントは、「はると会ったこと」だけど、もう一つ気になることがある










『浅間先輩........なんでなんだろ』








もちろん、こっちを見ていたことも気になるけど、浅間先輩ってあんな、あんな威圧感ある人だったか?


うーん、と頭を捻らせる。
そりゃあ、浅間先輩とはあんまり喋ったことないし、あんまり分かんないところもあるし、気のせいな可能性が高い

.......でも、あまりにも気のせいだと思えない。"気のせい"だと思うことを体が拒否している


あの時感じた寒気は、棘は、











『........考えても、か』








------------










「あちゃ、一番乗りじゃねーや」







『残念だったね!』




「すっげー、ムカつく」











ドアをガラリと開けられた音の先には蛭ケ島くんがいた

ムカつく、そう言われて髪をくしゃっと乱される

んもぉ、蛭ケ島くん.......女の子になんてことをしてくれるんだ!










「.......お前、なんかテンション低くね?」







『え、..........髪ぐしゃぐしゃにされたから?』





「悪ぃとは思ってねぇよ」










いや思えよ、と蛭ケ島くんにツッコミを入れたところで、少し笑いが溢れる

.......んふふ、ずっと "悪い" "ごめん" "残念" って言われてきたから、蛭ケ島くんのこのノリは好きだ

深めにわらった私に「恵林寺......テンションどうした.....」と蛭ケ島くんが哀れみの目で言う











『ん〜?いやなんでも?』









それより、と詳しいであろう蛭ケ島くんに、今の悩みの種を聞く













『浅間先輩って、どんな人?』






「どんな人っつわれても..........」










うーん、と頭を捻らせながら視線をあさっての方へ飛ばす蛭ケ島くん

私は少し、探りの目と期待を込めて蛭ケ島くんを見つめる

意見がまとまったように蛭ケ島くんが、........そうだな、と話し始めた








--------------












『蛭ケ島くん、鬼か?私には無理だ』






「知らねーよ、さっさと行ってこい」









無理無理と嘆く私に、蛭ケ島くんはやや押し込むようにある人へと近付ける

お腹すいた!気まずい!ねむい!色んな思想が飛び交う中、一つ、ソプラノ音が響いた














「あれ、蛭ケ島くん..........?」





















(っエ"、!)
(.......やば、)







…サイネリア「望みある悩み」「悩める喜び」「恋の悩み」





作者メッセージ

バレンタインのチョコ買ってきました、7個ですね。もちろん友チョコです

2025/02/13 19:19

渡会天乃♣︎💐 ID:≫ 11GsR4EM2gvPY
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