新しい花が咲く頃に
『あさま先輩、って.......』
声が小さくなる。驚きのあまり、呂律がよく回らない
浅間先輩と、洸先輩。このことを言われて最初に、蛭ケ島くんに同情してしまう。
「........俺は、浅間先輩の気持ちとか、汲み取れねぇから分かんないけどさ」
「恵林寺は、どうしたいわけ」
心の内を見透かされそうな、揺れる瞳に不安を感じる
怖いだろうな、失恋と同じようなもんだもんな、辛いだろうな。私の頭に出てくるのは、蛭ケ島くんへの同情ばかりで、洸先輩という存在を忘れそうになる
私が、どうしたいか
『........ごめん、時間欲しい』
受理できない情報を抱えて、その事実を遠ざけた
------------------------------------------------------------------------
まだまだ明るい空を見上げながら、家へと足を動かす。
浅間先輩、洸先輩.........。2人は、どういう関係なんですか?
洸先輩の優しい笑顔と、浅間先輩の私に向ける鋭い雰囲気を思い出しながら、"嫌な予感"を振り払う
『.........絶対、そうなりませんように』
微かな同情と、幸せを込めて。
---------------------------------------------------------------
「........恵林寺、おはよ」
『.......あ、おはよ....』
テンションの低い蛭ケ島くんに挨拶をされ、気が抜けた返事をしてしまう
なんだか気まずくて、自分の席に着いて、ぼーっと空を眺める
雨が降っていて、湿っている空気。若干濡れている服。これを感じられる。今は、ただ平和を
---------------------------------------------
『..........洸先輩、居ますか』
3-1、と書かれた札を少し潜り、目的の人物を探す
洸先輩は「白藍ちゃん?」と気付いた様子で、走り気味にこちらへ近づく
洸先輩が、此方へ近づいてくる時に、目線の端に映った華奢な姿が見えて、目線を下へ向けてしまった
「........白藍ちゃん?どうしたの、珍しいね」
『......あの、凄い変なこと、聞いていいですか』
視線が泳ぐ。少し汗ばんだ掌をぎゅっと握りしめる
息を一息吸って、「先輩、」と呟く
『私に何か、秘密ごとしてませんか』
私が聞いていい立場ではないのに、自分を守るために、苦しい質問を投げかけた
(貴方には嘘をついても、見透かされそうだ)
…イヌホオズキ「嘘」「嘘つき」「真実」
声が小さくなる。驚きのあまり、呂律がよく回らない
浅間先輩と、洸先輩。このことを言われて最初に、蛭ケ島くんに同情してしまう。
「........俺は、浅間先輩の気持ちとか、汲み取れねぇから分かんないけどさ」
「恵林寺は、どうしたいわけ」
心の内を見透かされそうな、揺れる瞳に不安を感じる
怖いだろうな、失恋と同じようなもんだもんな、辛いだろうな。私の頭に出てくるのは、蛭ケ島くんへの同情ばかりで、洸先輩という存在を忘れそうになる
私が、どうしたいか
『........ごめん、時間欲しい』
受理できない情報を抱えて、その事実を遠ざけた
------------------------------------------------------------------------
まだまだ明るい空を見上げながら、家へと足を動かす。
浅間先輩、洸先輩.........。2人は、どういう関係なんですか?
洸先輩の優しい笑顔と、浅間先輩の私に向ける鋭い雰囲気を思い出しながら、"嫌な予感"を振り払う
『.........絶対、そうなりませんように』
微かな同情と、幸せを込めて。
---------------------------------------------------------------
「........恵林寺、おはよ」
『.......あ、おはよ....』
テンションの低い蛭ケ島くんに挨拶をされ、気が抜けた返事をしてしまう
なんだか気まずくて、自分の席に着いて、ぼーっと空を眺める
雨が降っていて、湿っている空気。若干濡れている服。これを感じられる。今は、ただ平和を
---------------------------------------------
『..........洸先輩、居ますか』
3-1、と書かれた札を少し潜り、目的の人物を探す
洸先輩は「白藍ちゃん?」と気付いた様子で、走り気味にこちらへ近づく
洸先輩が、此方へ近づいてくる時に、目線の端に映った華奢な姿が見えて、目線を下へ向けてしまった
「........白藍ちゃん?どうしたの、珍しいね」
『......あの、凄い変なこと、聞いていいですか』
視線が泳ぐ。少し汗ばんだ掌をぎゅっと握りしめる
息を一息吸って、「先輩、」と呟く
『私に何か、秘密ごとしてませんか』
私が聞いていい立場ではないのに、自分を守るために、苦しい質問を投げかけた
(貴方には嘘をついても、見透かされそうだ)
…イヌホオズキ「嘘」「嘘つき」「真実」