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新しい花が咲く頃に=あいがに(略)

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新しい花が咲く頃に

#14

蛇口を開ける









『........』








バタン、と閉まった扉にズルズル......と、力が抜けたように座り込む

陽莉ちゃんからもらった、デートのお土産。白のイルカのキーホルダーを、強く握りしめる。

胸が、痛い。心臓が、痛い。









『..........やだぁ.....』









はるが、変わっちゃう。涙声になりながら、自分勝手に呟く

呼吸が浅くなる。陽莉ちゃんと、晴誠くんの仲良さげのあの空気に、当てられた

私は関係ないことなのに、勝手に胸を痛めて、涙を流す。


パタ、とスリッパの音が聞こえて、焦ったような声色が聞こえてきた









「白藍っ!.....っどうしたの?薬、持ってこようか?」







『.......ううん、大丈夫。足が、疲れちゃって......』









薬は、飲んでおくね。苦笑しながら母に伝える

何かあったら、すぐ言ってね.....?心配そうな顔に、罪悪感が積もる

荷物を持って、立ち上がる。靴を脱ぎながら、「うん、すぐ言うよ」と、確証のない言葉を言って、階段を上がる






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『..........っと、』







薬と水が喉を通る

もう薬は何回も飲んでいるから、飲み込むのは容易い。

自身のベッドにダイブをして、横になる






天井から目線を外して、ふと、側にあった携帯に目をやる。......先輩の連絡、確認するの忘れてたな

携帯を開き、メールの画面を押し、洸先輩からのメールを確認する









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差出人:洸先輩
宛先:恵林寺 白藍

件名:うん、大丈夫だよ。





丁度、俺も用事あったんだ

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おっ、丁度よかったな......!と、安堵する

先輩のメールを確認して、満足をしたところで携帯を閉じようとする。その瞬間に、ピコン、と優雅な音が鳴った








『.......蛭ケ島くん?』








音の正体は、蛭ケ島くんだったようで、閉じかけていたメールボタンを、再度押す

内容を確認した私は、蛭ケ島くんらしからぬ文で、「自分勝手」という言葉より、「どうした」という言葉が出てきた









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差出人:蛭ケ島 時雨
宛先:恵林寺 白藍

件名:明日





駅前14時集合な

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そして、文章から伝わってくる焦りが、私までも焦燥感を覚えた










(蛭ケ島くん、何があったの?)






…ホテイアオイ「恋の楽しみ」「恋の悲しみ」「不安」








作者メッセージ

遠足の班、前の席の子に言ったらどう思うでしょうか。
「こっちで3人組作らない?」なんて、言ったらきっと断ります。私自身も、その子の意思を尊重したいです。しかも、そんなこと言ったら、場の空気が悪くなることなんて分かってます。そう思うから、言う勇気が足りない。
私が少し苦手なあの子にも、仲良しグループのみんなにも。ほんとのことを話せない。
申し訳ありません。アドバイス、お願いします

2025/02/23 21:28

渡会天乃♣︎💐 ID:≫ 11GsR4EM2gvPY
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