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お隣の花屋さんと僕

#1

或る人との出会い

僕・黒瀬夏向くろせかなたは、今年で南丘中の二年生になる。


こうやって自分の振り返っているのは。今が春休みであるから。

新たにやって来る新入生の先輩としての心構えだ。

ウチの中学校では春休みの宿題がない。今日も一日暇なので、外にでも出て気分
転換するか。


そう思い、外へ出た。



[水平線]



家は一軒家で、大通りに面している。しかし、車がビュンビュン通っているわけではなく、比較的静かなので、そこそこ暮らしやすい立地だ。

そう、何時もならば、静かなはずなのだ。


今日に限って、お隣さんが引っ越してきたらしい。
引越し業者のトラックが沢山止まっていて、排気ガス臭い。


僕は周囲の人より鼻が利きやすいタイプなので、早々に立ち去ることにした。


が、家から出てくるのを、引っ越してきた隣人(仮)に見られてしまったようだ。

「あッ、もしかして、お隣さんですか?」

そう声をかけてきたのは――




[水平線]




引っ越してきたであろう青年だった。


パッと見、女受けの良さそうなキラキラとした笑顔をしているが、そこには、僕のような若者よりかは成熟している大人っぽい笑みがあった。

「今日からお隣になります、榎本えもとといいます。」

榎本さんか。
「どうも、黒瀬といいます。宜しくお願いします。」

すると、榎本さんはすっと目を細めてこういった。

「黒瀬さん、君、中学生だよね」
「は、はい、」
何故わかるのだろう。まあ、身長や動作的にわかるか。

「そっか。じゃあ、黒瀬さん、お気をつけて。」

今のは何だったのだろう。



[水平線]



気を取り直して、散歩の続きを始める。
このあたりには公園やコンビニなどがまあまああり、小中学生にとってはとても暮らしやすい。


僕もそのうちの一人だ。

そう考えながら、家から最も近い公園についた。

その公園は、僕が小学校低学年の頃からある馴染み深い公園だ。

僕は、その公園にあるベンチで寝転び、空を見ることが好きだった。


何時ものように寝転んで、昼寝を開始した。



[水平線]



「ん...」

目にかかる影で目が覚めた。

何時の間にか空は曇り、今にでも大粒の雨が降ってきそうだった。


というか降ってきた。

(うぇッ、やっば..!)

急いでベンチから起き上がり、忘れ物がないかの確認を始める。

(え...スマホがない...)

パーカーのポケットに押し込んだ筈のスマホがなくなっている。

(どこだよッ)

ベンチの周辺を探すが、無い。
もう既に雨は降ってきていた。




ザアァァァァァァァァア





「あった...!」
スマホはベンチの下にあった。
恐らく、昼寝中に落ちて転がってしまったのだろう。

雨の滴る髪を拭いながら、スマホをパーカーのポケットへ戻す。

「急いで帰らなきゃ...」

そう言って、ダッシュで家に帰ろうとした。

(次回へ)

作者メッセージ

お早う御座います。若しくはこんばんわ。きつねそばです。

一寸読みづらいと感じたので、形式を変えました。

大体、一話千文字程度でつくっていこうかなと思っています。

何かアドバイス等ございましたら、是非コメントをください。

では、また次回で。

2025/01/28 07:27

―:きつねそば:― ID:≫.5bOh3UWWE1ho
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