【参加〆】47人の代表者
〈本章開始前〉
和洋折衷な3階建ての大きな建物。『【悪霊滅龍】 近畿支部』である。
書類を抱えながらその廊下を歩くのは「[漢字]桃木野[/漢字][ふりがな]ももきの[/ふりがな] [漢字]楓[/漢字][ふりがな]かえで[/ふりがな]」。和歌山県の代表者である。
「、、、どこ行ったのかな心々ちゃん」
楓は当たりをキョロキョロと見回す。
史紅から心々に書類を渡すよう頼まれたのだ。
「ちょっと前まではこの辺りにいたって聞いたんだけど、、、」
窓の外は明るい。小鳥のさえずりが聞こえてくる。
その瞬間、銃声が鳴り響く。
小鳥が枝から飛び立つ。楓は書類を抱えたまま、銃声がした方向に走り出した。
血。
体が震える。書類が落ちる。
胸元に血を流して倒れていたのは他の誰でもない「心々」であった。
「心々ちゃ、、、」
楓は心々の体をゆする。
「心々ちゃん、ねぇ、心々ちゃん、???」
スマホは別棟だ。
他の代表者は会議、封界の展開など色々あっていない。
「([斜体]考えろ、、、考えろ、、、っ!!!![/斜体])」
すると、上から声が降ってくる。
少年のような声だった。
[明朝体]『心々ならもう死んでるよ。殺されたもの』[/明朝体]
本能的に武器を構えて上を見る。
喋っていたのは「黒い光の玉」だった。
『ああ、あんま警戒しないでって。』
「殺されたってどういう意味!!」
『そのままの意味だよ。奴らに殺された。』
楓はその黒い光の玉を見つめる。
黒い光の玉はふわふわと浮いたまま話を続ける。
『バカでも分かるでしょ??死んだやつは生き返らないの。これからどうするつもり??』
「そんなの、、、帰ってきたみんなに」
『へぇ、心々を助けたいとは思わないんだ』
沈黙が流れる。
呆然としたまま楓は訊く。
「、、、助けられるの??」
『勿論。僕が協力すればね。ただし、代償が伴うけれど』
「代償、、、??」
『[太字]時間を巻き戻す[/太字]』
黒い光の玉は楓に近付きながら言う。
『時間を巻き戻せば、「全員救える可能性が高い」。』
「それなら、、、!!」
『ただし、この世界線、また次の世界線も「捨てる」可能性がある』
「捨てる、、、?!」
『全員救うのが君の目的なら、1人でも死んだら終わりなわけだ。そうなれば何回やり直すかは分からないよ?』
沈黙が漂う。
「、、、、、、やる」
『ふーん??』
「全員生きてないとそれは幸せとは言えないから」
『[小文字]やっぱり君にしてよかったよ[/小文字]』
「え?」
黒い光はふわふわと浮いたまま言う。
『ううん。何も。僕は【影】。ああ、君の自己紹介はいらないよ。知っているからね』
『じゃあ、戻ろうか』
1人と1玉だろうか?
2人は淡い光に包まれた。