【参加型】47人の代表者【まだまだ募集中!!!】
白と縄生が連れられてくると、義丸はすぐに帰ってしまった。
「そういえば、なんで俺たちここに来たんですか?」
「『京都府を東京本部に連れてくる』のが俺らの任務やからな」
晴翔が訊くと、史紅が返す。
「もうそろそろ華京が指定した時間やし、お迎えが来ると思うんやけどなぁ」
「お迎え?どういうことなんだぞ?」
縄生がぽかんとしていると、こつこつ、と足音がした。
「[明朝体]お迎えにあがりました[/明朝体]。」
わざとらしく言ったのは、黒髪ストレートのセンター分けに藍色の瞳の男性だった。
顔はかなり整っており、スーツを着ている。
「滋賀県の代表の「[漢字]壱条[/漢字][ふりがな]いちじょう[/ふりがな] [漢字]蓮也[/漢字][ふりがな]れんや[/ふりがな]」だ。よろしく頼む。」
少し自己紹介などの会話を交えたあと、
踵を返してつかつかと歩いていく蓮也に4人は小走りでついて行った。
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少し廊下を進んだ先、蓮也は襖に手をかける。
ずずっ、と音が鳴りゆっくりと襖が開く。
「ここだ。」
蓮也が開けた襖の先は、かなり広い和室だった。
その奥の方に、女性が正座している。
「あぁ、蓮也連れてきてくれたん〜?」
にこりと微笑んだその女性。
黒く長い髪は先が切り揃えられており、紫色の瞳が怪しく光っている。
髪の後ろには簪が刺さっている。濃い紫色の和服だ。
「まぁまぁ、一旦座り」
晴翔達は言われるがままその女性の向かい側に座る。
史紅が鋭い視線で言う。
「俺達がなんでアンタんとこ来たか分かるか?」
「華京はんから聞いとる聞いとる。そんな急がんくてもええよ。」
蓮也は静かに部屋の外に消える。
部屋の中にはピリピリとした雰囲気が流れる。
「あぁ、うちは京都府の代表、「[漢字]華鳥[/漢字][ふりがな]かちょう[/ふりがな] [漢字]雅[/漢字][ふりがな]みやび[/ふりがな]」いうんよ。」
「や、熊本県の代表の山野 晴翔です」
「福岡の如月 白だ〜」
「うちなーは沖縄県代表の沖代縄生なんだぞ!!」
にこりと笑った雅は、ゆっくりと口を開く。
「いわゆる、東京本部に来て欲しい、いうお話やろ?うちは行けへんなぁ、」
「アンタが【封界】展開しとるんは分かるけども。」
こそっ、と小声で縄生が晴翔に聞くと、
晴翔は縄生に説明する。
「[小文字]【封界】ってなんなんだぞ?[/小文字]」
「[小文字]いわゆる、悪霊の発生を少なくする結界のこと。[/小文字]」
「[小文字]この雅って人が日本の封界を張ってるみたいだな〜、[/小文字]」
白が座ったまま腕を組み、2人の話に混じってくる。
晴翔が少し焦ったように言う。
「[小文字]日本全土に封界張れるってどんだけ妖力持ってんだよ、、、[/小文字]」
雅は史紅に続ける。
どこから取り出したのか、扇子を持っている。
「あんたやって知っとるやろ?うちは色々あって京都出たら封界張れへんの。
『悪霊の数が三倍ぐらいに増える』っていうデメリットに釣り合うあんたらのメリットはなんなん?」
史紅は雅に淡々と告げる。
「【反転の鏡】が悪霊の手に渡っとったらしくてなぁ。『使われてない』なんて事ないやろ?
アンタには『誰が盗んでどのように使ったのか』っていうのを調べてほしんや。」
「へぇ、【[漢字]反転の鏡[/漢字][ふりがな]あれ[/ふりがな]】が?」
くすり、と笑う雅。
口元で扇子を広げながら、皮肉混じりで言う。
「華京はんは随分忙しかったんやなぁ。」
「、、、そんで、来るんか」
「ええよ、行くわ。やけど、何が起きてもうちは知らんよ。」
目を伏せて少し楽しんでいるかのように言う。
雅は扇子を口元でぱちっ、と閉じる。
「蓮也。東京行くから荷物準備しといて。うちも後で手伝うし」
奥の襖に言い放つと、4人に向き合う雅。
晴翔の方を向いて言った。
「、、、[明朝体]先代に良ぉ似とるわ。[/明朝体]」
「先代を知ってるんですか、?」
元・熊本県の代表。
晴翔でも知らない素性は謎に包まれている。
「その、本当のことしか言えなさそうなとことか特に。」
「晴翔、アンタ「嘘つけなさそう」って煽られてっぞ」
「えぇ、?」
史紅が雅の言葉を翻訳する。
晴翔は少し笑った。
「じゃあ。また東京であいましょ。」
雅はにこりと笑った。
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[下線]《ミニ・番外編》[/下線] 待機組 (2)
「、、、ねぇ、俺たちの出番少なくね〜、、、?」
「それ思ったんだぞ、、、」
白が腕を組んだまま、縄生の方に体を傾ける。
「でも晴翔が楽しそうでうちなーは嬉しいんだぞ」
「ま、そうだけどなぁ」
雅と史紅、晴翔の話が終わったようだ。
白と縄生は立つ。
「行こ〜ぜ」
「分かったんだぞ!!」