小学生の頃は、私たち皆”普通”の家族だった。
私が中学に上がってちょっとしてからだ。変わってしまったのは。

私が部活を初めて、お母さんは私に金銭的な愚痴を言い始めた。

お父さんは家に居づらくなったのか、家に中々帰らず仕事漬け。

お母さんはよく、化粧をして派手な服を着て、夜出掛けるようになった。
大体違う種類の男物の香水の匂いをつけて、朝に帰ってくる。
こんなの嫌でも察してしまう。バッカじゃないの。

さらに機嫌が悪いときは最悪。お父さんが結婚記念日にくれた写真立ても、私の大事なマグカップでも、なんでも投げつけてくる。

お父さんは仕事が上手くいき出張が増え、更に家に帰ってこなくなった。
お陰かお金で深刻に困ることはなかったが。

でもやっぱり寂しくて仕方なくなる。

ここは東京。お父さんの方のお爺ちゃんは宮城に住んでいる。お婆ちゃんは寿命。
お母さんの方のお婆ちゃん、お爺ちゃんは絶対にお母さんの味方するし兵庫にいる。
助けなんて求められない。でも友達には心配かけたくない。

そんな中私のバレーの才能は順調に伸び、中二の春高にはバレー界ではかなり、有名な選手になった。もはやバレーが存在意義といっても過言ではない。

来る中三のIH。直前に階段から突き落とされバレーができなくなる。

そして、中三も終わり、卒業を待つのみという頃、お母さんの大量の借金とお父さんの不倫が発覚した。当然結果は離婚。

お父さんは貯金が新居に引っ越して仕事を続けた。
お母さんは慰謝料を得られず実家に帰ったらしい。

私はお爺ちゃんが近くに住む宮城で一人暮らしを選んだ。
生活費、家賃、学費などなどは毎月お父さんが送ってくれる。
色々迷惑かけてばかりだな。ごめんね、お父さん。ダメな娘で。