二次創作
七不思議零番――『アリスの御茶会』
[大文字][明朝体]ねぇ、知ってる?[/明朝体][/大文字]七不思議[太字]零番[/太字]、[大文字]『アリスの御茶会』[/大文字]。
[太字]白ウサギ[/太字]を追いかけて入った教室は[明朝体]不思議な空間[/明朝体]になっちゃうの。
そこには[大文字]『アリス・レイザー』[/大文字]という少女が居て、御茶会に誘ってもらえるの。[下線]あること[/下線]を熟すことができたら、[太字]何でも[/太字]願いを叶えてくれる―
[下線]あること[/下線]っていうのはね?アリスに頼まれて、お使いに行くの。絵を描くために[明朝体]チョーク[/明朝体]、勉強のために[明朝体]ノート[/明朝体]。最初は簡単だったのに、[太字]最後のお願い[/太字]がとっても難しくて、失敗しちゃうの。失敗しちゃったら…。
[水平線]
[大文字]「失敗しちゃったら…?」[/大文字]
[明朝体]ゴクリ[/明朝体]、と息を呑みながら私、『[漢字][大文字]八尋[/大文字][/漢字][ふりがな]やしろ[/ふりがな] [漢字][大文字]寧々[/大文字][/漢字][ふりがな]ねね[/ふりがな]』は友達の『[漢字][大文字]赤根[/大文字][/漢字][ふりがな]あかね[/ふりがな] [漢字][大文字]葵[/大文字][/漢字][ふりがな]あおい[/ふりがな]』に続きを聞いた。
「この後は知らないの。そもそも、この後のお話は無いみたい。だって、[大文字][打消し]帰ってきた人がいないから…。[/打消し][/大文字]」
「[明朝体][大文字][大文字]ひえっ‼[/大文字][/大文字][/明朝体]」
短い悲鳴を上げて思わず飛び上がる。
「あはは、寧々ちゃん、驚きすぎだよ。そもそも、最後のお使いの所も[明朝体]あやふや[/明朝体]だし…。確か、途中でそのお使いを[太字]断る[/太字]ことができたと思う。でも、願いは叶えてくれないってことらしいよ。」
「へ、[大文字]へぇ~[/大文字]。何で零番なんだろうね?最初から八不思議とかでも良かったんじゃないのかな?」
「[小文字]う~ん[/小文字]、どうなんだろうね?」
二人でしばらく考えていると、[下線]赤毛の眼鏡をかけた男の子[/下線]が葵に近寄る。
この子の名前は『[漢字][大文字]蒼井[/大文字][/漢字][ふりがな]あおい[/ふりがな] [漢字][大文字]茜[/大文字][/漢字][ふりがな]あかね[/ふりがな]』くん。葵の幼馴染で[太字]いつも[/太字]葵に告白してる…。
[大文字]「[大文字]アオちゃん![/大文字]今日、[太字]一緒に[/太字]帰らない⁉」[/大文字]
「ごめんね、[下線]今日は友達と帰る[/下線]って約束してるの。」
[大文字][明朝体]「ガーン…。」[/明朝体][/大文字]
分かり易く落ち込んで、[明朝体]ふらふら[/明朝体]とおぼつかない足取りで教室を出て行っちゃった。これが[太字]いつも[/太字]の事なんだけどね。
「寧々ちゃんは[下線]今日も[/下線]無理?」
「あっ、[大文字]うん![/大文字]ごめんね~あんまり予定が合わなくて…。」
「大丈夫だよ。じゃあ、私先帰ってるね~。」
「うん、バイバイ。」
お互いに手を振って。私は荷物を持たずに[下線]旧校舎に[太字]直行[/太字][/下線]。
葵と一緒に帰れない理由が[下線]そこ[/下線]にあるから。
「あっ、[大文字]先輩![/大文字]」
「[大文字]光くん![/大文字]」
中等部の制服を着ている男の子は『[漢字][大文字]源[/大文字][/漢字][ふりがな]みなもと[/ふりがな] [漢字][大文字]光[/大文字][/漢字][ふりがな]こう[/ふりがな]』くん!私のと[太字]あること[/太字]の手伝いをいつもしてくれてるんだ。
「一緒に[下線]アイツ[/下線]の所行きましょっか!」
「[大文字]うん![/大文字]そうだね。」
二人並んで歩いて、旧校舎に入る。[下線]あること[/下線]をするために、[下線]旧校舎の三階にある女子トイレ[/下線]に行かなきゃいけないの。
…[打消し]男の子の光くん[/打消し]が一緒なのは置いといて。っていうかそもそも[大文字]使う人全然いないから![/大文字]大丈夫…[小文字]のはず。[/小文字]
[大文字]「花子くん![大文字]来たよ~‼[/大文字]」[/大文字]
「おっ?[大文字][下線]ヤシロと少年[/下線]![/大文字]じゃ、[太字]今日も[/太字]ヨロシクね~。」
そう、[太字]七不思議が七番目[/太字]、[大文字]『トイレの花子さん』[/大文字]である[下線]花子くん[/下線]にトイレ掃除をさせられてるの…。
そんなことになったのも、話を聞かずに[下線]人魚の鱗[/下線]を飲んだ私が悪いんだけど…。
「…[大文字]と[/大文字]言いたいところなんだケド、今日はやって欲しいことがあるんだ。[下線]七不思議零番[/下線]って知ってる?」
「[大文字]え⁉[/大文字]…[下線]『アリスの御茶会』[/下線]ってやつ、かな?」
葵から聞いたー心の中で付け足した。
「少年は?」
「俺も最近結構噂になってるから知ってるぜ。」
花子くんの反応を見る。花子くんはいつも通り[下線]あんまり分からない笑み[/下線]を浮かべて、口を開いた。
「二人とも知ってるなら話は早いね。二人には[下線]零番に会って欲しい[/下線]んだ。」
[水平線]
私と光くんは二人で学校の庭園にかれこれ二十分以上立っていた…もう座りたいよぉ…。
「花子のやつ、何で今回は一緒じゃないんっすかね?」
「花子くんのことだし、何か[太字]考え[/太字]があると思うけど…。」
ずっと立っているのも疲れてきたところで光くんが口を開いた。そう、今日は花子くんが[下線]一緒に居ない[/下線]。
[水平線]
「俺はやることあるから~」
[水平線]
って。
「その考えを[大文字]毎回[/大文字]話さないから困ってるんっすよ~。」
「あはは…そうだよね、花子くんって私たちに話さずいろんなことしてるから…。[下線][大文字]結果的には[/大文字]花子くんのおかげで助かったこともある[/下線]し…。」
「[大文字]そりゃあ[/大文字]そうなんすけどね…。」
光くんの言うことも[太字]賛成[/太字]。花子くんって私たちに何も言わずに行動してるところあるからなぁ…。
[大文字]《大変ダ!大変ダ![大文字]御茶会二遅レテシマウ!![/大文字]》[/大文字]
甲高い声と共に、目の前を[下線]懐中時計[/下線]に[下線]シルクハット[/下線]をかぶった[太字]白いウサギ[/太字]が通り抜けるのでした―――
[太字]白ウサギ[/太字]を追いかけて入った教室は[明朝体]不思議な空間[/明朝体]になっちゃうの。
そこには[大文字]『アリス・レイザー』[/大文字]という少女が居て、御茶会に誘ってもらえるの。[下線]あること[/下線]を熟すことができたら、[太字]何でも[/太字]願いを叶えてくれる―
[下線]あること[/下線]っていうのはね?アリスに頼まれて、お使いに行くの。絵を描くために[明朝体]チョーク[/明朝体]、勉強のために[明朝体]ノート[/明朝体]。最初は簡単だったのに、[太字]最後のお願い[/太字]がとっても難しくて、失敗しちゃうの。失敗しちゃったら…。
[水平線]
[大文字]「失敗しちゃったら…?」[/大文字]
[明朝体]ゴクリ[/明朝体]、と息を呑みながら私、『[漢字][大文字]八尋[/大文字][/漢字][ふりがな]やしろ[/ふりがな] [漢字][大文字]寧々[/大文字][/漢字][ふりがな]ねね[/ふりがな]』は友達の『[漢字][大文字]赤根[/大文字][/漢字][ふりがな]あかね[/ふりがな] [漢字][大文字]葵[/大文字][/漢字][ふりがな]あおい[/ふりがな]』に続きを聞いた。
「この後は知らないの。そもそも、この後のお話は無いみたい。だって、[大文字][打消し]帰ってきた人がいないから…。[/打消し][/大文字]」
「[明朝体][大文字][大文字]ひえっ‼[/大文字][/大文字][/明朝体]」
短い悲鳴を上げて思わず飛び上がる。
「あはは、寧々ちゃん、驚きすぎだよ。そもそも、最後のお使いの所も[明朝体]あやふや[/明朝体]だし…。確か、途中でそのお使いを[太字]断る[/太字]ことができたと思う。でも、願いは叶えてくれないってことらしいよ。」
「へ、[大文字]へぇ~[/大文字]。何で零番なんだろうね?最初から八不思議とかでも良かったんじゃないのかな?」
「[小文字]う~ん[/小文字]、どうなんだろうね?」
二人でしばらく考えていると、[下線]赤毛の眼鏡をかけた男の子[/下線]が葵に近寄る。
この子の名前は『[漢字][大文字]蒼井[/大文字][/漢字][ふりがな]あおい[/ふりがな] [漢字][大文字]茜[/大文字][/漢字][ふりがな]あかね[/ふりがな]』くん。葵の幼馴染で[太字]いつも[/太字]葵に告白してる…。
[大文字]「[大文字]アオちゃん![/大文字]今日、[太字]一緒に[/太字]帰らない⁉」[/大文字]
「ごめんね、[下線]今日は友達と帰る[/下線]って約束してるの。」
[大文字][明朝体]「ガーン…。」[/明朝体][/大文字]
分かり易く落ち込んで、[明朝体]ふらふら[/明朝体]とおぼつかない足取りで教室を出て行っちゃった。これが[太字]いつも[/太字]の事なんだけどね。
「寧々ちゃんは[下線]今日も[/下線]無理?」
「あっ、[大文字]うん![/大文字]ごめんね~あんまり予定が合わなくて…。」
「大丈夫だよ。じゃあ、私先帰ってるね~。」
「うん、バイバイ。」
お互いに手を振って。私は荷物を持たずに[下線]旧校舎に[太字]直行[/太字][/下線]。
葵と一緒に帰れない理由が[下線]そこ[/下線]にあるから。
「あっ、[大文字]先輩![/大文字]」
「[大文字]光くん![/大文字]」
中等部の制服を着ている男の子は『[漢字][大文字]源[/大文字][/漢字][ふりがな]みなもと[/ふりがな] [漢字][大文字]光[/大文字][/漢字][ふりがな]こう[/ふりがな]』くん!私のと[太字]あること[/太字]の手伝いをいつもしてくれてるんだ。
「一緒に[下線]アイツ[/下線]の所行きましょっか!」
「[大文字]うん![/大文字]そうだね。」
二人並んで歩いて、旧校舎に入る。[下線]あること[/下線]をするために、[下線]旧校舎の三階にある女子トイレ[/下線]に行かなきゃいけないの。
…[打消し]男の子の光くん[/打消し]が一緒なのは置いといて。っていうかそもそも[大文字]使う人全然いないから![/大文字]大丈夫…[小文字]のはず。[/小文字]
[大文字]「花子くん![大文字]来たよ~‼[/大文字]」[/大文字]
「おっ?[大文字][下線]ヤシロと少年[/下線]![/大文字]じゃ、[太字]今日も[/太字]ヨロシクね~。」
そう、[太字]七不思議が七番目[/太字]、[大文字]『トイレの花子さん』[/大文字]である[下線]花子くん[/下線]にトイレ掃除をさせられてるの…。
そんなことになったのも、話を聞かずに[下線]人魚の鱗[/下線]を飲んだ私が悪いんだけど…。
「…[大文字]と[/大文字]言いたいところなんだケド、今日はやって欲しいことがあるんだ。[下線]七不思議零番[/下線]って知ってる?」
「[大文字]え⁉[/大文字]…[下線]『アリスの御茶会』[/下線]ってやつ、かな?」
葵から聞いたー心の中で付け足した。
「少年は?」
「俺も最近結構噂になってるから知ってるぜ。」
花子くんの反応を見る。花子くんはいつも通り[下線]あんまり分からない笑み[/下線]を浮かべて、口を開いた。
「二人とも知ってるなら話は早いね。二人には[下線]零番に会って欲しい[/下線]んだ。」
[水平線]
私と光くんは二人で学校の庭園にかれこれ二十分以上立っていた…もう座りたいよぉ…。
「花子のやつ、何で今回は一緒じゃないんっすかね?」
「花子くんのことだし、何か[太字]考え[/太字]があると思うけど…。」
ずっと立っているのも疲れてきたところで光くんが口を開いた。そう、今日は花子くんが[下線]一緒に居ない[/下線]。
[水平線]
「俺はやることあるから~」
[水平線]
って。
「その考えを[大文字]毎回[/大文字]話さないから困ってるんっすよ~。」
「あはは…そうだよね、花子くんって私たちに話さずいろんなことしてるから…。[下線][大文字]結果的には[/大文字]花子くんのおかげで助かったこともある[/下線]し…。」
「[大文字]そりゃあ[/大文字]そうなんすけどね…。」
光くんの言うことも[太字]賛成[/太字]。花子くんって私たちに何も言わずに行動してるところあるからなぁ…。
[大文字]《大変ダ!大変ダ![大文字]御茶会二遅レテシマウ!![/大文字]》[/大文字]
甲高い声と共に、目の前を[下線]懐中時計[/下線]に[下線]シルクハット[/下線]をかぶった[太字]白いウサギ[/太字]が通り抜けるのでした―――