私が引きこもって一週間。私は、とうとう学校に行くことにした。
久しぶりに着る中学校の制服に袖を通し、カバンを持つ。
「しずく、本当に行くの？」
「うん。行ってきます。」
心配そうにするお母さんをなだめ、私は家を出る。
何も気にしないように通学路を歩いていると、話し声が聞こえた。
「ところで○○、話って何だ？」
（○○がいる‼︎）
私はあわてて準備したマスクを着け、後をつける。
「有城あるき。俺、今●●と付き合ってるんだけどさ。」
（はあ。勝手に付き合ってる･･･。）
私は●●と○○に呆れる。
「俺は、初めて見た時から●●が好きだった。まあ、一目惚れってやつだな。だから、●●と付き合いたいと思った。だけど、●●に告白する勇気が無かった。だから、●●の友達のしずくに告白した。あいつ、そんなに可愛くないけど、優しくて、馬鹿正直だから。あいつ、騙されて、真っ赤になりながら『はい。私で良ければ･･･。』って言ってたよ。バカだよな。そんで、しずくから●●、取ってやった。」
（嘘･･･！まさか、これって、○○の作戦⁉︎）
私の頭が、真っ白になった。