人間ですが、獣人専用高校で結ばれました
こんにちは、歩美です。
今日は2月の7日。
つまり、あと一週間でバレンタインデー。
...うーん、でも、犬とかってチョコレート食べられないんだっけ?
そもそもバレンタインデーという概念はあるのか?
困ったときは香里だ!
「バレンタイン?ああ、もう来週だね」
バレンタインあるんだ...
人間界との境目が分からないなぁ...
「香里は慧さんにあげるでしょ?一緒に作らない?」
香里は目を見開く。
「作る?そんなことしてんの?」
「えっ...じゃあ何をあげるの?」
「...板チョコとか」
手作りじゃないんだ...
でもせっかくだから作りたい。
しょうがないから1人でやろう。
香里が慌てて言った。
「違う!びっくりしただけだから!作ろう、一緒に!」
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------
それで、私と香里は二人でキッチンの前に立っている。
作るのはガトーショコラだ。
思ったよりもずっと大変だった...けどなんとか完成。
味見をしてみる。
「!美味しい!」
よかった、獣人の口にも合うんだ。
私は安心してガトーショコラを口に運んだ。
うん、美味しい。我ながら上手くできたんじゃないの?
ラッピングも丁寧にして、私たちは一息ついた。
「ふう...やっと完成!」
「ふふ、驚くかな?喜んでくれるかな?」
「喜ばなかったら怒る」
「それはそう」
作りはじめて2時間と少し経っていた。
私は隼人が驚く顔を想像する。
はやく渡したいな...
バレンタインデー当日、私は隼人を中庭に呼んだ。
ああ、緊張する。
隼人が来た。うつむいて手元を見る。
だ、大丈夫。頑張ったもん。
「歩美?何だ、何かあったのか...」
「は、隼人」
「?」
「これ、ば、バレンタイン...」
隼人は私の手元を見て、不思議そうにする。
「嬉しいが...チョコレートじゃないのか?」
「チョコだよ。手作り...」
少しの間、隼人は面食らった顔をして黙っている。
しまった、手作りは嫌だったかな...
私は慌てて言った。
「あの、やっぱり、自分で食べるね。ごめん、呼び出したりして...」
隼人は私を抱き締めた。
え?
「違う、嬉しい。すごく嬉しい。ありがとう」
よかった。喜んでくれたんだよね?
隼人は大事そうにチョコを受け取った。
それからちょっと困ったように笑う。
「...歩美が黙ってうつむいているから、別れ話かと思った」
「もう!」
私と隼人は手を繋いで歩いた。
今日は2月の7日。
つまり、あと一週間でバレンタインデー。
...うーん、でも、犬とかってチョコレート食べられないんだっけ?
そもそもバレンタインデーという概念はあるのか?
困ったときは香里だ!
「バレンタイン?ああ、もう来週だね」
バレンタインあるんだ...
人間界との境目が分からないなぁ...
「香里は慧さんにあげるでしょ?一緒に作らない?」
香里は目を見開く。
「作る?そんなことしてんの?」
「えっ...じゃあ何をあげるの?」
「...板チョコとか」
手作りじゃないんだ...
でもせっかくだから作りたい。
しょうがないから1人でやろう。
香里が慌てて言った。
「違う!びっくりしただけだから!作ろう、一緒に!」
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それで、私と香里は二人でキッチンの前に立っている。
作るのはガトーショコラだ。
思ったよりもずっと大変だった...けどなんとか完成。
味見をしてみる。
「!美味しい!」
よかった、獣人の口にも合うんだ。
私は安心してガトーショコラを口に運んだ。
うん、美味しい。我ながら上手くできたんじゃないの?
ラッピングも丁寧にして、私たちは一息ついた。
「ふう...やっと完成!」
「ふふ、驚くかな?喜んでくれるかな?」
「喜ばなかったら怒る」
「それはそう」
作りはじめて2時間と少し経っていた。
私は隼人が驚く顔を想像する。
はやく渡したいな...
バレンタインデー当日、私は隼人を中庭に呼んだ。
ああ、緊張する。
隼人が来た。うつむいて手元を見る。
だ、大丈夫。頑張ったもん。
「歩美?何だ、何かあったのか...」
「は、隼人」
「?」
「これ、ば、バレンタイン...」
隼人は私の手元を見て、不思議そうにする。
「嬉しいが...チョコレートじゃないのか?」
「チョコだよ。手作り...」
少しの間、隼人は面食らった顔をして黙っている。
しまった、手作りは嫌だったかな...
私は慌てて言った。
「あの、やっぱり、自分で食べるね。ごめん、呼び出したりして...」
隼人は私を抱き締めた。
え?
「違う、嬉しい。すごく嬉しい。ありがとう」
よかった。喜んでくれたんだよね?
隼人は大事そうにチョコを受け取った。
それからちょっと困ったように笑う。
「...歩美が黙ってうつむいているから、別れ話かと思った」
「もう!」
私と隼人は手を繋いで歩いた。