短編集
[中央寄せ]・・・[/中央寄せ]
僕は天使なのに生まれつき左翼しかない。
だから、上手く空を飛ぶことも出来ない。
そんな僕を周りは揶揄う。
なんせ周りは皆んな、両翼あるのに。
なんで僕だけ...
ある日、誰もいない綺麗な草原を見つけた。
花畑が広がっていたり、果実の木が実っていたり。
どれも幻想的で、すっかり気に入ってしまった。
誰も居ないから、という理由でよくこの草原に来る。
しかし、今日だけは違ったみたい。
りんごの木の枝に座っている少年の天使が居る。
僕はまた揶揄われると思い、帰ろうとしたその時、
『ねぇ、君!』
『一緒に遊ぼうよ!』
案の定話しかけられてしまった。
今すぐにでも逃げ出したいくらい。
それでも何とか思いとどまる。
「な、なんで?」
『ふつーに、遊びたいなって思ったから?』
『それに、翼が片方しかないのお揃いじゃん!』
初めこそは何を言っているのか理解出来なかった。
しかし、よく見てみると相手も右翼しかない様子。
人生で初めて出会ったかもしれない。
「いいの?」
『うん!一緒におそぼっ(ニコ』
それから楽しい時間を過ごした。
花の冠を作ったり、鬼ごっこをしたり、色々。
時間はあっという間に過ぎていった。
『僕さ、右翼しかないから上手く飛べないんだよね...』
『毎日、こうやって練習してるんだけどな〜』
そう言いながら、木に登っていき上部まで行く。
そこからジャンプし、少しの間飛んでみせる。
「わぁ!凄い!!」
「僕の方が全然飛べないよ...」
『なら、一緒にやってみよっ!』
言うや否や、僕の手を引っ張って木の下まで来る。
少年は先に登って行って待っている。
僕も恐る恐る登っていき、やっとの思いで隣に座った。
『ここからだと眺めがいいね〜』
「だね!」
僕が今見ている空には、大きな虹が掛かっている。
無数の鳥が空を飛んでいる。
正直、羨ましい。
「僕もあの虹の近くまで行ってみたいな〜」
そんな一言の呟き。
『なら!一緒に飛んでみようよ!!』
「、え?」
『お互い右翼と左翼が無いからさ!』
『肩組んだりしたらいけるんじゃない!?』
突拍子もない提案に僕は驚いた。
しかし、そう言われてみるともしかしたら、とも思う。
不安は大きいけど、何でもやってみないとかな。
「や、やってみる?」
『やろやろ!』
『じゃあ、「せーの」でジャンプしよ!』
「分かった、」
成功するか、という不安と。
飛びたい、という願いと。
どちらもの感情が相まって、よく分からない。
『せーの!!』
その言葉を合図に、僕は思いっきりジャンプした。
次の瞬間、体がフワッと浮く感覚を感じた。
不安定でもあるが、空を飛んでいる。
その事実が、僕と少年を喜ばせる。
「やった...やったぁ!!飛んでるね!!」
『ほんと、すごい!!こんな感じなんだね笑』
しばらくの間、初めての感覚に浸った。
慣れてくると安定し、遠くまで飛べるようになった。
憧れていた虹にこそは届かなかったものの、
何か素晴らしい事を成し遂げた気がする。
挑戦して良かったな。
そう思えるだけで幸せです___
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僕は天使なのに生まれつき左翼しかない。
だから、上手く空を飛ぶことも出来ない。
そんな僕を周りは揶揄う。
なんせ周りは皆んな、両翼あるのに。
なんで僕だけ...
ある日、誰もいない綺麗な草原を見つけた。
花畑が広がっていたり、果実の木が実っていたり。
どれも幻想的で、すっかり気に入ってしまった。
誰も居ないから、という理由でよくこの草原に来る。
しかし、今日だけは違ったみたい。
りんごの木の枝に座っている少年の天使が居る。
僕はまた揶揄われると思い、帰ろうとしたその時、
『ねぇ、君!』
『一緒に遊ぼうよ!』
案の定話しかけられてしまった。
今すぐにでも逃げ出したいくらい。
それでも何とか思いとどまる。
「な、なんで?」
『ふつーに、遊びたいなって思ったから?』
『それに、翼が片方しかないのお揃いじゃん!』
初めこそは何を言っているのか理解出来なかった。
しかし、よく見てみると相手も右翼しかない様子。
人生で初めて出会ったかもしれない。
「いいの?」
『うん!一緒におそぼっ(ニコ』
それから楽しい時間を過ごした。
花の冠を作ったり、鬼ごっこをしたり、色々。
時間はあっという間に過ぎていった。
『僕さ、右翼しかないから上手く飛べないんだよね...』
『毎日、こうやって練習してるんだけどな〜』
そう言いながら、木に登っていき上部まで行く。
そこからジャンプし、少しの間飛んでみせる。
「わぁ!凄い!!」
「僕の方が全然飛べないよ...」
『なら、一緒にやってみよっ!』
言うや否や、僕の手を引っ張って木の下まで来る。
少年は先に登って行って待っている。
僕も恐る恐る登っていき、やっとの思いで隣に座った。
『ここからだと眺めがいいね〜』
「だね!」
僕が今見ている空には、大きな虹が掛かっている。
無数の鳥が空を飛んでいる。
正直、羨ましい。
「僕もあの虹の近くまで行ってみたいな〜」
そんな一言の呟き。
『なら!一緒に飛んでみようよ!!』
「、え?」
『お互い右翼と左翼が無いからさ!』
『肩組んだりしたらいけるんじゃない!?』
突拍子もない提案に僕は驚いた。
しかし、そう言われてみるともしかしたら、とも思う。
不安は大きいけど、何でもやってみないとかな。
「や、やってみる?」
『やろやろ!』
『じゃあ、「せーの」でジャンプしよ!』
「分かった、」
成功するか、という不安と。
飛びたい、という願いと。
どちらもの感情が相まって、よく分からない。
『せーの!!』
その言葉を合図に、僕は思いっきりジャンプした。
次の瞬間、体がフワッと浮く感覚を感じた。
不安定でもあるが、空を飛んでいる。
その事実が、僕と少年を喜ばせる。
「やった...やったぁ!!飛んでるね!!」
『ほんと、すごい!!こんな感じなんだね笑』
しばらくの間、初めての感覚に浸った。
慣れてくると安定し、遠くまで飛べるようになった。
憧れていた虹にこそは届かなかったものの、
何か素晴らしい事を成し遂げた気がする。
挑戦して良かったな。
そう思えるだけで幸せです___
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