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この作品は拙作、「ハーミット魔道学園は今日も事件だらけのようです。」と世界観を共有しています。

ですが、一応それを読んでいなくても分かるように話を作っていく予定ではあります。

また、作品の都合上、多少暴言や暴力などの表現が含まれる可能性があります。お気をつけ下さい。

お客さんお待ちしております。

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【参加型】アークライト魔道具店に今日も何方か来たようです。

#4

-New Clark 2-

《side ブレンダ・アークライト》

「さぁて、どんな魔道具を仕入れましょうか。面白いモノ、見つかると良いんですが…」

 今、私は魔道具職人がたくさん住んでいる職人街を歩いています。色んな工房を覗きながら歩くの、すごく面白いです。
 ちなみに、今日の私は非常に機嫌がいい方です。何か面白い事が起きそうな予感がするので。
 なんせ、普段滅多な事では予算を下ろしてくれないカノが、今日はふんだんに渡してくれたんですよ?
 そりゃあ、機嫌も良くなって当然というモノでしょう?
 ええ、何考えてるか分からないって言われる私にだって、感情ぐらいキチンとありますよ。当然です。

「まぁカレの場合、小説のネタにしようとしている可能性が大なんですケド…」

 でも、私も面白いし別に構いません。人が何考えてるかなんて分からないし、正直どうでも良いので。

 おや、この工房…入った事がない気がします。新しく建ったんでしょうか。覗いてみるしかありませんね!

「ごめんくださーい。」

 軽くノックしてソコに入ると、ふわりとした良い匂いがします。
 これは…紅茶でしょうか。私はあまり飲みませんケド…結構美味しいモノだと聞いた事があります。

「いらっしゃい〜。あ、良いモン無かったら俺に言ってな?あっちの棚のは俺が作ったヤツやから。」

 テーブルについて何やら作業をしていた背の高い男性が、顔をあげてニコリと笑いました。
 紫の髪に、紫がかった灰色の瞳。大きめの緑色のズボンが中々オシャレです。
 紅茶も、ココの職人らしきカレが飲んでいたモノみたいですね。こざっぱりとしていて整った作業台があって、中々良い雰囲気の工房です。

「そうなんですか。私は魔道具店を営んでいる者で…ブレンダと申します。いくつか仕入れたいので、作品を拝見させて頂いても?」

 ええで、と軽い関西弁で言われたので見回してみると、面白い作りをしているモノがたくさん見受けられます。

 あ、コレとかぜひ仕入れたいですね…
 おやおや、コッチも中々です。
 コレ、どんな挙動するのか非常に気になりますね…

 たっぷりと魔道具の世界に浸っていると、職人サンから声をかけられました。

「じっくり見とるが…何が欲しいんや?」
「いえ、特に。面白いモノを探しに来ただけですね。」

 そんなモンか、と呟くカレに背を向け、私は再び店内を見渡します。

 おや、アレも結構良いかもしれません。
 ソッチは…かなり大きいですね。でも面白そうです!

 そうなれば…うん、決まりました。

「コレとコレとソレと…あとアレも、お願いします!」
「多いなぁ、持って帰れるんか?」

 心配はご無用です、なんせこのバッグがあるので!と言って、カレの前でバックを広げます。
 このバッグ、前に私の固有魔法で性質を変化させたら、なんでも入るようになっちゃったんですよね。でも便利なので、そのまま使ってます。

「こりゃまた、おもろいな…どういう仕組みなんや?」
「分かりません!」

 まぁ面白いし良くないです?と言うと、まぁそんなモンか、と納得したように笑う職人サン。
 私が言うのもアレですが、このヒト割とアレですね。おっとりってヤツなんです?

 しかし改めて近くで眺めてみると…ホントにキレイな作りですね、この魔道具。
 丁寧でキメ細かい作業が得意な方のようです。
 普段なら値切るトコなんですが…値切れる理由が見つかりません。
 うーん、むしろ値切るより、ウチの専属になってほしいところです…

「しかし良い買いっぷりやなぁ…君、どこの店なんや?」
「ああ、アークライト魔道具店ですよ。祖父から数年前に継いで、今は私が店主です。」

 驚嘆の表情になるカレ。まぁ私のお店、普通は行けませんからね。
 あ、もしかして伝説みたいになってるんでしょうか。ソレなら、ちょっと面白いかもです。

「そうだ、アナタの名前を聞いても?というか、一人でココやってるんです?」
「俺はミオ・スミーラや。そんで、師匠っつーか親方がおるで。今たまたま俺しかおらんだけや。」

 ふむふむ…やっぱり、スカウトしてみましょうか。面白そうな気配がするんですよね、この方。
 このトシまで生きてきて、私の直感はハズれたコトはありません。

 …いや、ちょっと嘘つきました。たまにハズします。でもタマにですタマに。
 まぁいいです。モノは試しって言いますし、声だけでもかけてみましょう!

「アナタ、ウチの専属になる気はないです?住み込みですが、食費と家具はコチラ持ちですよ?」
「また急やな…確かに、そろそろ独り立ちしよとは思っとったが……」

 お、コレは好感触!このままガンガン行ってみましょうか。
 ドコから落とすのが早いですかね…
 やっぱり、広くて自由に使える工房?それとも沢山の材料なんです?

「分かった分かった、ちょいと落ち着きや。せやけど親方に話通してから…」
「分かりました、いくらでも待ちますとも!ソレで、その親方サンとやらはいつ帰ってくるんです?」

 あと数分もせず帰ってくるで、と言われた直後、どうやらその親方サンらしき方が帰って来ました。背の高い、見るからに矍鑠としたお爺さんですね。
 さぁ、どうやって丸め込…ん、失敬。どう説得しましょうか。

「ああ、いらっしゃいましたか。今、この方にウチの専属になって頂けないかと打診していまして…」
「ハァ!?急にやって来て一体全体なんだって言うんだ!?」

 おやおや、随分お元気な方ですねぇ。でもこの手合いなら説得なんてラクなモノ、チョチョイのチョイ、です。


[水平線]

「いやぁ、ブジに説得カンリョーです!」
「ブレンダ…やったか。すごいやん君。あの人、めっちゃアタマ硬いねんで。」

 工房から一歩踏み出して伸びをしていると、ミオサンは驚いたような顔でこちらを見ています。頭が硬い…良く分かりませんね。
 確かに面白い方ではありますが、あの程度で簡単に丸め込めるようじゃ、まだまだなんじゃないです?

「そんなモンなんか…」
「そんなモノなんですよ。それじゃ、荷物まとめて来て頂けます?ソレとも私が手伝いましょうか。」

 さすがにそれは自分でやるで、と言いながら部屋に向かわれるミオサン。

 数分後、戻ってきた時にはもうトランクを抱えていました。そして、なぜか右手には巨大なぬいぐるみ。とても大きいです。人間並みのサイズなんて、そう滅多にお目にかかれるモノじゃないと思います。

「なんなんです?そのぬいぐるみサン。」
「俺の宝物や。一応聞くが…こいつも連れてってええか?」

 なるほど、大切なモノなんですね。コッチにまで持ち込む意味は分かりませんが…コレを言ってしまうと大抵の方は怒ります。
 せっかくの優秀な方なのでソレは避けたい…となれば、深く気にせずこのぬいぐるみサンごと受け入れる事にしますか。

「構いませんよ。広く見積もっても八畳くらいの部屋なので、場所はかなり取ってしまうと思いますが。」
「おおきに。ああそうそう、広さの方は問題ないで。」

 ソレなら良かったです。
 いやぁしかし、良い買い物をした上にいい職人サンまで雇えた私、すごくないです?ブレンダさん大勝利ー!じゃありません?
 うんうん、コレでようやく本格的にお店が開けます!

「それじゃあ、よろしくお願いします。」
「せやな、これからよろしゅう。」

 ええ、面白いモノたっくさん作りましょうね!

作者メッセージ

ミオ・スミーラが登場しました。関西弁難しいな。

そんでもってブレンダが書きにくい。
ホントに書きにくい。
自分のキャラなのに自分で解釈違い起こしてる。
ヤベェ。
脳内の自分がエンドレスバトル始めたが、とりあえずなんとかまとめたぞ。

そんでいつもの参加乞食です。
ぜひお客さん来てください。

あとayumさんへ。
アル先輩用の魔道具下さったって事は、アル先輩お客さんにしていいんですか?
ハーミットとなんか設定が違う時は教えてください。

2025/01/19 22:44

Ruka(るか) ID:≫ppOwyaLqNDBvA
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