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虐待については結構直接的な描写があります!
 エロっていうかなんて言うか…性的描写が言葉だけあります。直接的な描写は一切ないです。

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拾われ少年、愛されました。

#9

第一章第八話『カウンセリング』

「「「いただきます」」」
 リビングに声が少し木霊した。
「たっくん、平気かしら?」
「…今日は、ダメ、みたい…ごめん、茜。」
 申し訳無さそうに目を逸らす。茜は少しだけ、物悲しそうな顔をして、黄昏の肩を叩いた。
「ウチがやりたくてやってるんだから、気にしないでもいいのよ。」
 黄昏の皿の上にあるものを少量小皿にとって口にする。
 そんな茜を脅えながら黄昏が窺う。
「うん。美味しいわ。アリスちゃんって料理がとっても上手なのね。ひょっとして、零歌よりも上手なのかもしれないわ。」
 悪戯っ気に笑った。黄昏も追われるように、皿に手を付ける。
「!美味しい…。すごい、アリス…ちゃん…?」
 黄昏の表情も明るくなる。嬉しげに、アリスの口角が上がった。
「「「ごちそうさまでした」」」
 アリスがおぼつかなく、食器を台所へ運ぶ。
 「有難う」―――そう云って頭を撫でると、喉がごろごろと音を鳴らした。
「ふふっ。アリスは可愛いな。」
「そ、う…?」
 不思議そうに首を傾げた。
 そういうところだよ――笑いながらアリスを抱き上げた。
「今から昨日言ってた別の奴に会いに行こうと思うんだけど…大丈夫か?」
「おねぇ、さんと…いっしょ、なら。」
 昨晩と同じ回答をした。霊歌の脳裏に依然、霞に叱責された時の言葉が浮かぶ。
「…ッし。一緒に行くか!」
 小さくアリスが首を振った。
 一緒に薄暗い廊下を歩き、一つのドアの前に立つ。ドアのプレートには『☆瑠奈ちゃんの部屋☆』と書かれていた。
 コン、コンと二階ノックを鳴らし、返事を待つ。ドアの下の隙間から、『入っていーよ☆』と書かれた紙が出てくる。
 ドアを開けると、少女がパソコンに向き合って座っている。
「こうやって直接会うのは久しぶりか?先生。」
『先生なんて呼ばなくてもい~のに~!嗚呼!初めましてだね~私は「中原 瑠奈」!情報屋、兼、カウンセラーをやってるんだ~!』
「…?」
 よくわからないようで、助けを求めるように零歌を見上げる。
「あ~…先生、説明してやってくれないか?」
『私ね、声が出ないんだ~。後、私は情報屋でね。結構いろんな人に狙われるし私自身もアルビノで日光とかに弱くて、引きこもってる。会話するために、モニターに文字打ち込んで会話してるってわけ。ま、この速度で打てるから気にしないでい~よ~。』
 目にもとまらぬ速さでキーボードを打つ。アリスは少し心配そうに見た。
「…本人が大丈夫っつってんだ。取り敢えずは気にしなくてもいい。」
 こくりと首を振って、瑠奈の手招きされるまま、スツールに座った。
『外は好き?』
「…わかんない。そとは、でちゃダメって。ちっちゃいころにいっかいぐらいしかでたことない。でも、たのしかった。」
 言葉が詰まった。零歌の服の裾を掴む力が強くなる。
「おかあさんが、いたから。」
 アリスがやや俯く。寂しいのか、母が居なくなる迄は幸せだったのか。本人のみが知る心情に零歌は物悲しく思った。
『じゃあさ、零歌ちゃんは好き?』
「え…あ…っ…はい。」
(⁉え、あッ⁉ちょ、今…⁉)
 顔が暑くなるような感じがする。
『ふふっ…ねぇ、アリスちゃんは私たちとずっとが一緒いい?其れとも、ちゃんとした施設に入って真っ当な暮らしがしたい?』
「…みんなと、はなれるってこと…?」
『つまり、そう云う事だね。アリスちゃん、私たちはね、誰もが真っ当な出身じゃないの。それぞれが、何かしらの事情を抱えてる。それらの事情のせいで、表立って、胸を張っては生きていけない。つまりは、私たちは裏側に住まう者。アリスちゃんはまだ、表でも生きていける。それでも、私たちと一緒がいい?』
 瑠奈がエンターキーを押して、アリスの様子をうかがおうと振り向いた。同時にアリスが口を開く。
「ここがいい。」
『はやっ。え、あ、うん。アリスちゃんがいいなら私たちもしっかりアリスちゃんの事サポートしてあげるからね。』
 アリスが零歌の方を向く。零歌は驚いて少々固まっていたが、アリスの頭を撫でた。
『零歌ちゃん、皆に話したいことあるんでしょ?アリスちゃんにお話聞いてる間に行きなよ。』
 アリスの方を向くと、縦に首を振った。
「じゃ、じゃあ、行ってきます。」
 零歌が部屋から出る。部屋よりも少し明るい光が漏れ、瑠奈が微笑んだ。

作者メッセージ

 みんなの過去にある戦争についてのスピンオフ作品だそうかなぁ…?ある程度の反応が来るか、日にちが経つかまで編集はしませ―ん!
 あ、何時もの↓

キャラクタア名簿
名前:中原 瑠奈
フリガナ:ナカハラ ルナ
性別:女
性格:字面上ではハイテンションの陽キャ。だが、行動だけ見たらどう見ても陰キャ。
種族:アルビノ
年齢:不明(記憶がないため)
身長:168㎝
容姿(キャラメ見るのが一番早い)
髪:白髪で赤のメッシュが入っている。二つの三つ編みに結っている。
目:基本的には糸目。碧眼。
服:ゆるいTシャツにパーカー。外に出るときは、ポロシャツに厚手のパーカー。
その他(アクセサリー等):ヘッドフォンを付けている。よく狙われるため、怪我の包帯が絶えない。
キャラメ(ふわふわ鯖4):picrew.me/share?cd=816oBnNOmi
picrew.me/share?cd=MAGE18J7jz
一人称:私
2人称:貴方、○○ちゃん、○○くん
過去:幼少期の記憶は彼女に存在しない。ぽっかりと空いている。言葉で表すならば、記憶喪失というものなのだが、瑠奈曰く、目覚めたら辺りはガラス片で散らかり、水浸しになっていたらしい。
 とある組織に拾われ、ありとあらゆる裏側に存在する情報を記憶した。瑠奈自身が情報になるため、瑠奈に数億円の価値がある。組織は瑠奈を狙う別の組織によっては壊滅、その組織も数日後には壊滅を繰り返し、政府直属の太宰や芥川も所属しているとある組織に拾われた。
 其のころ、何度も危険にさらされ、外に出れば誘拐されること、日光に耐えられない体質なことも追い打ちをかけ、引きこもりになった。
 太宰や芥川が護衛を行っており、2人と長い時間ふれあい、心を開いた。二人を通して、渚、霞、茜、黄昏のカウンセリングを行った。政府直属のとある組織は壊滅したため、2人に連れられ、現在に至る。
 アルビノのため、日光に弱く、月光のもとでも肌を隠さなければ外に出られない。一度、瑠奈を狙うものに誘拐された時に、日光に長時間晒されて、数週間寝たきりになった。
 カウンセリングの技術は、戦場などに出撃する二人に何かできないかと聞いたところ、カウンセリングができたらいいと言われたため。
Q&A
Q「自己紹介をどうぞ。」
A『私は「中原 瑠奈」‼情報屋、兼、カウンセラーやってるよ~!』
Q「他の方たちとはどのような関係ですか?」
A『渚くんは、太宰くんと芥川くんの紹介で会ったんだ~。其の頃、結構渚くん病んでてね、今は元気になってよかった~!』
 『霞ちゃんは、一種の同業者だね!たまに私に会いに来るんだ~医療のこと聞きにきたり、戦争の時の夢見ちゃったりしたときとかに、ね。霞ちゃん、何時もは気にせず過ごせてるけど、ふとした拍子に思い出しちゃったりしてて、完治はしてないから、結構気に掛けてる…。』
 『茜ちゃんと黄昏くんは、今でも結構カウンセリングには来てるんだけど、最近は明るい話で来てるから、もうちょっとで平気になると思うよ!黄昏くんは、結構治ってきてるんだけど、何かに引っかかってるんだよね~それがなくなればいいんだけど。』
 『太宰くんと芥川くんは、私をみんなに引き合わせてくれた人!小っちゃいころは引きこもるか、死ぬしかないって思ってたけど、皆と会えてよかったと思う!』
 『零歌ちゃんは、初期のころこそは、常連だったね。まぁ、廃人状態から立ち直ってるって時点で奇跡だから!零歌ちゃん自身のメンタルがもともと強かったおかげ!アリスちゃんもきたし、さらに回復が見込めるかな?』
 『アリスちゃんは、まだまだどうなっていくか分からないけど、零歌ちゃんもいるし、早めによくなるかな?』
 『あんまり分かんないんだよね。私が何で変なところに居たのかとか、誰の子供とか。何回か頼んで調べてもらったんだけど、全然情報が出て来ないんだよね…。』
Q「数年後の自分は何をしていると思いますか?」
A『そのままだと思うな~特に変わるようなことはないと思う!』
Q「読者に向けてメッセージをどうぞ。」
A『私たちの事、ちゃ~んと、最後まで見てよね!』

2025/02/15 21:40

鐘平瑠璃(無印の方でも活動中!) ID:≫ 1wE2qPWhqMiKQ
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