拾われ少年、愛されました。
「[明朝体][漢字]茜[/漢字][ふりがな]あかね[/ふりがな]ぇ[/明朝体]…止めてよ、[漢字]此処[/漢字][ふりがな]ここ[/ふりがな]で[下線]二度寝[/下線]しないで…。」
「[小文字]うぅ[/小文字]…嫌なのよ…今日は[太字]とてもつもなく[/太字]寝心地が良かったわ…。最近は[打消し]悪夢[/打消し]も見ないし、休みたいのだけれど…。」
[漢字]黄昏[/漢字][ふりがな]たそがれ[/ふりがな]に手を引かれて、気だるげに茜が一階に降りて来た。
「[大文字]なァにやってんだ[/大文字]。[明朝体]グズグズ[/明朝体]やってッと、寝起きのわりィ奴に[漢字]やられる[/漢字][ふりがな]・・・・[/ふりがな]ぜ。」
「[大文字]うっ[/大文字]…そう、ね…。」
そんな会話を交わしながら、食器を用意していると、[漢字][下線]寝間着[/下線][/漢字][ふりがな]パジャマ[/ふりがな][下線]姿に[/下線][漢字][下線]猫耳[/下線][/漢字][ふりがな]ネコミミ[/ふりがな]、[下線]猫の尾をした美女[/下線]、[明朝体]の様な[/明朝体][太字]渚[/太字]が入ってくる。
「…おは、[大文字]よぉ[/大文字]ございま、[小文字]すぅ[/小文字]…。」
「おはようございます、[漢字]先輩[/漢字][ふりがな][/ふりがな]。」
寝起きの悪い―――[漢字]渚[/漢字][ふりがな]なぎさ[/ふりがな]の事である。渚は寝起きが悪い。変にちょっかいを掛ければ、細く尖った爪で猫の様に引っ掻かれてしまう。[漢字]猫の様に[/漢字][ふりがな][大文字][大文字]大事な事なので二回言いました[/大文字][/大文字][/ふりがな]。
そして、猫の獣人である。普段は猫耳を隠しているが、寝起きなど、気を抜くと頭上を撫でている。猫の尾は[下線][太字]日頃から[/太字]出ているのだが[/下線]。
「[明朝体]んにゃぁ[/明朝体]…アリスと…一緒に、作[大文字]った[/大文字]の…ですか…?」
[小文字][明朝体]「[小文字]…あ[/小文字]、はっ、はい。」[/明朝体][/小文字]
「ふふっ…少々、楽しみ…です。」
尾が[明朝体]楽し気[/明朝体]に揺れた。背後から[漢字]霞[/漢字][ふりがな]かすみ[/ふりがな]が忍び寄り、尾の付け根と思われる部分を撫でた。
[大文字][大文字][大文字]「ん゙に゙ゃ゙ぁ゙ッ゙⁉」[/大文字][/大文字][/大文字]
[下線][太字]猫[/太字]とも[太字]人[/太字]ともとれるような[明朝体]悲鳴[/明朝体][/下線]を上げ飛び上がる。尾と耳ははピンと立ち、毛が逆立っているように見える。
[明朝体](だ、だいじょうぶ、なのかな…?)[/明朝体]
「お、[大文字]やっぱり[/大文字]。猫のしっぽの付け根って[打消し]感じる[/打消し]んだ~。」
「[明朝体]ふーっ…ふーっ…[/明朝体]♡にゃっ、にゃにしゅるんですかぁっ//」
今すぐにでも飛び掛かりたい気持ちとは[下線]裏腹に[/下線]、活舌は回らず、床に[明朝体]ペタリ[/明朝体]と座り込んでしまう。
「[大文字]そんなこと[/大文字]言わないでよ~アタシ達だって、十五歳ぐらいのころに[漢字]あんなことやこんなこと[/漢字][ふりがな]とってもエロい数々なこと[/ふりがな]を…[漢字]■■■■■■、■■■■■[/漢字][ふりがな][大文字][大文字]最大限規制済み[/大文字][/大文字][/ふりがな]ってさぁ?」
人には言えないようなことを渚に[漢字]囁[/漢字][ふりがな]ささや[/ふりがな]く。アリスの耳を[漢字]零歌[/漢字][ふりがな]れいか[/ふりがな]が素早く塞ぎ、他の者たちも耳を塞いだ。
[大文字][大文字](あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!)[/大文字][/大文字]
聞きたくない情報を[下線]猛烈に[/下線]拒絶するものの、[下線]現実は非常であった。[/下線]
「ほいっと。[漢字]大丈夫[/漢字][ふりがな]だいじょーぶ[/ふりがな]?零歌ちゃん。」
突如にして、音が遮られる。後ろを振り向くと、[漢字]太宰[/漢字][ふりがな]だざい[/ふりがな]が零歌の耳を塞いでいた。
「あ、[大文字]おはよーございまーす[/大文字]。[下線]太宰先輩と[/下線][漢字][下線]芥川[/下線][/漢字][ふりがな]あくたがわ[/ふりがな][下線]先輩[/下線]。」
「いい加減、渚たちを困らせるのを止めろ。渚が酷いことになる。」
太宰が耳から手を離し、[明朝体]ほっと[/明朝体]胸を撫で下ろす。渚は顔が真っ赤になって、固まっている。
何事もなかったかのように霞と芥川が会話をして、[明朝体][大文字]我に返る[/大文字][/明朝体]。
「[大文字][大文字]だッ[/大文字]太宰先輩ッ[/大文字]…[打消し]心中練習用の縄[/打消し]、[大文字]をッ…‼[/大文字]」
「[大文字][大文字]はッ[/大文字]早まらないで下さい![/大文字]何も、[漢字][大文字]何[/大文字][/漢字][ふりがな]なん[/ふりがな][大文字]も聞いてねェっすから![/大文字]」
顔を[太字]真っ赤[/太字]にして、錯乱している。全力で宥めてやっと落ち着いた。
まるで、パンドラボックスを開けた時の様に、[下線]何も無かった事[/下線]にしたくて、[漢字]其々[/漢字][ふりがな]それぞれ[/ふりがな]黙って席に着いた。
「[小文字]うぅ[/小文字]…嫌なのよ…今日は[太字]とてもつもなく[/太字]寝心地が良かったわ…。最近は[打消し]悪夢[/打消し]も見ないし、休みたいのだけれど…。」
[漢字]黄昏[/漢字][ふりがな]たそがれ[/ふりがな]に手を引かれて、気だるげに茜が一階に降りて来た。
「[大文字]なァにやってんだ[/大文字]。[明朝体]グズグズ[/明朝体]やってッと、寝起きのわりィ奴に[漢字]やられる[/漢字][ふりがな]・・・・[/ふりがな]ぜ。」
「[大文字]うっ[/大文字]…そう、ね…。」
そんな会話を交わしながら、食器を用意していると、[漢字][下線]寝間着[/下線][/漢字][ふりがな]パジャマ[/ふりがな][下線]姿に[/下線][漢字][下線]猫耳[/下線][/漢字][ふりがな]ネコミミ[/ふりがな]、[下線]猫の尾をした美女[/下線]、[明朝体]の様な[/明朝体][太字]渚[/太字]が入ってくる。
「…おは、[大文字]よぉ[/大文字]ございま、[小文字]すぅ[/小文字]…。」
「おはようございます、[漢字]先輩[/漢字][ふりがな][/ふりがな]。」
寝起きの悪い―――[漢字]渚[/漢字][ふりがな]なぎさ[/ふりがな]の事である。渚は寝起きが悪い。変にちょっかいを掛ければ、細く尖った爪で猫の様に引っ掻かれてしまう。[漢字]猫の様に[/漢字][ふりがな][大文字][大文字]大事な事なので二回言いました[/大文字][/大文字][/ふりがな]。
そして、猫の獣人である。普段は猫耳を隠しているが、寝起きなど、気を抜くと頭上を撫でている。猫の尾は[下線][太字]日頃から[/太字]出ているのだが[/下線]。
「[明朝体]んにゃぁ[/明朝体]…アリスと…一緒に、作[大文字]った[/大文字]の…ですか…?」
[小文字][明朝体]「[小文字]…あ[/小文字]、はっ、はい。」[/明朝体][/小文字]
「ふふっ…少々、楽しみ…です。」
尾が[明朝体]楽し気[/明朝体]に揺れた。背後から[漢字]霞[/漢字][ふりがな]かすみ[/ふりがな]が忍び寄り、尾の付け根と思われる部分を撫でた。
[大文字][大文字][大文字]「ん゙に゙ゃ゙ぁ゙ッ゙⁉」[/大文字][/大文字][/大文字]
[下線][太字]猫[/太字]とも[太字]人[/太字]ともとれるような[明朝体]悲鳴[/明朝体][/下線]を上げ飛び上がる。尾と耳ははピンと立ち、毛が逆立っているように見える。
[明朝体](だ、だいじょうぶ、なのかな…?)[/明朝体]
「お、[大文字]やっぱり[/大文字]。猫のしっぽの付け根って[打消し]感じる[/打消し]んだ~。」
「[明朝体]ふーっ…ふーっ…[/明朝体]♡にゃっ、にゃにしゅるんですかぁっ//」
今すぐにでも飛び掛かりたい気持ちとは[下線]裏腹に[/下線]、活舌は回らず、床に[明朝体]ペタリ[/明朝体]と座り込んでしまう。
「[大文字]そんなこと[/大文字]言わないでよ~アタシ達だって、十五歳ぐらいのころに[漢字]あんなことやこんなこと[/漢字][ふりがな]とってもエロい数々なこと[/ふりがな]を…[漢字]■■■■■■、■■■■■[/漢字][ふりがな][大文字][大文字]最大限規制済み[/大文字][/大文字][/ふりがな]ってさぁ?」
人には言えないようなことを渚に[漢字]囁[/漢字][ふりがな]ささや[/ふりがな]く。アリスの耳を[漢字]零歌[/漢字][ふりがな]れいか[/ふりがな]が素早く塞ぎ、他の者たちも耳を塞いだ。
[大文字][大文字](あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!)[/大文字][/大文字]
聞きたくない情報を[下線]猛烈に[/下線]拒絶するものの、[下線]現実は非常であった。[/下線]
「ほいっと。[漢字]大丈夫[/漢字][ふりがな]だいじょーぶ[/ふりがな]?零歌ちゃん。」
突如にして、音が遮られる。後ろを振り向くと、[漢字]太宰[/漢字][ふりがな]だざい[/ふりがな]が零歌の耳を塞いでいた。
「あ、[大文字]おはよーございまーす[/大文字]。[下線]太宰先輩と[/下線][漢字][下線]芥川[/下線][/漢字][ふりがな]あくたがわ[/ふりがな][下線]先輩[/下線]。」
「いい加減、渚たちを困らせるのを止めろ。渚が酷いことになる。」
太宰が耳から手を離し、[明朝体]ほっと[/明朝体]胸を撫で下ろす。渚は顔が真っ赤になって、固まっている。
何事もなかったかのように霞と芥川が会話をして、[明朝体][大文字]我に返る[/大文字][/明朝体]。
「[大文字][大文字]だッ[/大文字]太宰先輩ッ[/大文字]…[打消し]心中練習用の縄[/打消し]、[大文字]をッ…‼[/大文字]」
「[大文字][大文字]はッ[/大文字]早まらないで下さい![/大文字]何も、[漢字][大文字]何[/大文字][/漢字][ふりがな]なん[/ふりがな][大文字]も聞いてねェっすから![/大文字]」
顔を[太字]真っ赤[/太字]にして、錯乱している。全力で宥めてやっと落ち着いた。
まるで、パンドラボックスを開けた時の様に、[下線]何も無かった事[/下線]にしたくて、[漢字]其々[/漢字][ふりがな]それぞれ[/ふりがな]黙って席に着いた。