拾われ少年、愛されました。
[小文字][明朝体]「…?なに、これ…?」[/明朝体][/小文字]
アリスは[太字]困惑[/太字]していた。だが、誰にも助けを求める事が出来ない。何故なら、彼らによって[下線]四方八方[/下線]から愛でられていたのだ。
「あ~癒し~。でも、[漢字]中身[/漢字][ふりがな]内臓[/ふりがな]は此奴等と[太字]一緒[/太字]って考えるとな~?」
[小文字][明朝体]「やめて…吐き気が…。」[/明朝体][/小文字]
[大文字]「[大文字]はッ⁉[/大文字]此処ではやめろ!」[/大文字]
[大文字]「たっくんに何てこと言うの⁉」[/大文字]
「五月蠅いですね…。」
もはや、[漢字]混沌[/漢字][ふりがな]カオス[/ふりがな]である。彼らを見た事のある者が此の事を聞けば、嘘だと嗤って仕舞うだろう。
「あ、[大文字]そうね![/大文字]貴方って[下線]男の子?女の子?[/下線][漢字]何方[/漢字][ふりがな]どちら[/ふりがな]なのかしら?」
茜がアリスを覗き込むように見て聞いた。アリスは口を開こうとして、思わず止めた。
[小文字][明朝体]「ッ…。」[/明朝体][/小文字]
バックハグをしていた零歌が[明朝体]優しく囁く様[/明朝体]に言った。
「[下線]云わねぇでも良い[/下線]。[漢字]只[/漢字][ふりがな]ただ[/ふりがな]、私等は何を云っても手は挙げねェからな。」
アリスの瞳が揺らぐ。拳を握る力が強くなった。
[小文字][明朝体]「…女、だったっけ。」[/明朝体][/小文字]
[大文字]「[下線]アリスちゃん[/下線]ってことね!」[/大文字]
[明朝体]こくり[/明朝体]、とアリスは頷いて、零歌の方を見た。
「云ってくれてありがとな。」
零歌が優しく頭を撫でると、其れが嬉しいのか[明朝体]目を細めて口角が少し上がる[/明朝体]。
「…晩御飯の時間です。[打消し]彼女[/打消し]が欲しがってるので、今日当番の人はさっさと[漢字]台所[/漢字][ふりがな]キッチン[/ふりがな]に行って下さい。」
「[大文字]あ゛~[/大文字]。私だ。」
其れじゃァやって来るわ――そう云って立ち上がろうとした時、[下線]下の方が引っ張られる感覚[/下線]がした。
[小文字]「あ?」[/小文字]
アリスが服を掴んでいた様で、目が合ったアリスはすぐに目を逸らし、手を引っ込めた。
[小文字]「…私が居ねェと怖いか?」[/小文字]
申し訳無さそうに、躊躇いがちに小さく縦に頷く。
「誰か変わってくんね?後で代りにやるからよ。」
「…アリスにとっては[打消し]酷[/打消し]でしたね。[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]がやって差し上げましょう。」
「[大文字]ん。[/大文字]あざっす。」
胡散臭い笑みを浮かべながら渚は口元に手を当てた。
「可愛い後輩の頼み、ですから。」
「ナギ君は零歌の[大文字]親[/大文字]じゃないの~?」
「そこ、五月蠅いです。」
[右寄せ]「え~だってねェ~」
「だってもありません。」
「ひど~い。」[/右寄せ]
渚は霞と軽口をたたきながら[漢字]台所[/漢字][ふりがな]キッチン[/ふりがな]へと去って行った。
「れ・い・か・ちゃ・ん?[漢字]瑠奈[/漢字][ふりがな]ルナ[/ふりがな]ちゃんにアリスちゃんのこと伝えてきたよ~」
「うわっ!寄るな変態‼」
太宰が後ろから顔を近づけてきたのを物凄く嫌そうな顔をして押しのける。
「[大文字][大文字]芥川ク~ン[/大文字][/大文字]、何でかな~?私、渚くん並みには零歌ちゃんと一緒に居たと思うんだけど?」
「[大文字]自業自得だ愚か者め。[/大文字]一応だが、瑠奈に一度は[下線]カウンセリング[/下線]をしてもらえ。瑠奈も何時でも良いと言っていた。」
「芥川さんあざっす。余裕出てきたら連れて行くっす。」
[大文字]「何此の差⁉[大文字]酷くないッ⁉[/大文字]」[/大文字]
「…ふっ。」
[大文字]「鼻で笑われた!」[/大文字]
[太字]何時も通り[/太字]、太宰と芥川の追いかけっこが始まるのだった――
アリスは[太字]困惑[/太字]していた。だが、誰にも助けを求める事が出来ない。何故なら、彼らによって[下線]四方八方[/下線]から愛でられていたのだ。
「あ~癒し~。でも、[漢字]中身[/漢字][ふりがな]内臓[/ふりがな]は此奴等と[太字]一緒[/太字]って考えるとな~?」
[小文字][明朝体]「やめて…吐き気が…。」[/明朝体][/小文字]
[大文字]「[大文字]はッ⁉[/大文字]此処ではやめろ!」[/大文字]
[大文字]「たっくんに何てこと言うの⁉」[/大文字]
「五月蠅いですね…。」
もはや、[漢字]混沌[/漢字][ふりがな]カオス[/ふりがな]である。彼らを見た事のある者が此の事を聞けば、嘘だと嗤って仕舞うだろう。
「あ、[大文字]そうね![/大文字]貴方って[下線]男の子?女の子?[/下線][漢字]何方[/漢字][ふりがな]どちら[/ふりがな]なのかしら?」
茜がアリスを覗き込むように見て聞いた。アリスは口を開こうとして、思わず止めた。
[小文字][明朝体]「ッ…。」[/明朝体][/小文字]
バックハグをしていた零歌が[明朝体]優しく囁く様[/明朝体]に言った。
「[下線]云わねぇでも良い[/下線]。[漢字]只[/漢字][ふりがな]ただ[/ふりがな]、私等は何を云っても手は挙げねェからな。」
アリスの瞳が揺らぐ。拳を握る力が強くなった。
[小文字][明朝体]「…女、だったっけ。」[/明朝体][/小文字]
[大文字]「[下線]アリスちゃん[/下線]ってことね!」[/大文字]
[明朝体]こくり[/明朝体]、とアリスは頷いて、零歌の方を見た。
「云ってくれてありがとな。」
零歌が優しく頭を撫でると、其れが嬉しいのか[明朝体]目を細めて口角が少し上がる[/明朝体]。
「…晩御飯の時間です。[打消し]彼女[/打消し]が欲しがってるので、今日当番の人はさっさと[漢字]台所[/漢字][ふりがな]キッチン[/ふりがな]に行って下さい。」
「[大文字]あ゛~[/大文字]。私だ。」
其れじゃァやって来るわ――そう云って立ち上がろうとした時、[下線]下の方が引っ張られる感覚[/下線]がした。
[小文字]「あ?」[/小文字]
アリスが服を掴んでいた様で、目が合ったアリスはすぐに目を逸らし、手を引っ込めた。
[小文字]「…私が居ねェと怖いか?」[/小文字]
申し訳無さそうに、躊躇いがちに小さく縦に頷く。
「誰か変わってくんね?後で代りにやるからよ。」
「…アリスにとっては[打消し]酷[/打消し]でしたね。[漢字]私[/漢字][ふりがな]ワタクシ[/ふりがな]がやって差し上げましょう。」
「[大文字]ん。[/大文字]あざっす。」
胡散臭い笑みを浮かべながら渚は口元に手を当てた。
「可愛い後輩の頼み、ですから。」
「ナギ君は零歌の[大文字]親[/大文字]じゃないの~?」
「そこ、五月蠅いです。」
[右寄せ]「え~だってねェ~」
「だってもありません。」
「ひど~い。」[/右寄せ]
渚は霞と軽口をたたきながら[漢字]台所[/漢字][ふりがな]キッチン[/ふりがな]へと去って行った。
「れ・い・か・ちゃ・ん?[漢字]瑠奈[/漢字][ふりがな]ルナ[/ふりがな]ちゃんにアリスちゃんのこと伝えてきたよ~」
「うわっ!寄るな変態‼」
太宰が後ろから顔を近づけてきたのを物凄く嫌そうな顔をして押しのける。
「[大文字][大文字]芥川ク~ン[/大文字][/大文字]、何でかな~?私、渚くん並みには零歌ちゃんと一緒に居たと思うんだけど?」
「[大文字]自業自得だ愚か者め。[/大文字]一応だが、瑠奈に一度は[下線]カウンセリング[/下線]をしてもらえ。瑠奈も何時でも良いと言っていた。」
「芥川さんあざっす。余裕出てきたら連れて行くっす。」
[大文字]「何此の差⁉[大文字]酷くないッ⁉[/大文字]」[/大文字]
「…ふっ。」
[大文字]「鼻で笑われた!」[/大文字]
[太字]何時も通り[/太字]、太宰と芥川の追いかけっこが始まるのだった――