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二次創作
稲荷崎高校オカルト研究会所属の「さしすせ」

#2


Q、呪術師やってて後悔したことはありますか?
A、あります。


Q、具体的には?
A、呪術師を仕事にしてしまったことですかね、
  ブラック過ぎて死ぬ。いやまぁ実際死んだんだけどねーという、ワッハハハ。


制作者、質問者、回答者、全て私の脳内Q&Aをしているあたり、私は相当イカれてしまった自覚があった。
真面目で純粋だった花のJKをいかれた呪術師にした実家には中指立てるしかない。
ほんとマジで死ね。


おっと、自己紹介遅れました私、二階堂 世羅。
気重に二階堂さんと呼んでください。
私の許可なしに世羅、もしくはあだ名などで呼んでくる距離感バグの人は嫌いです。
対戦よろしくおにゃーす。


生まれは男尊女卑、男性優位、女性軽視、男権社会、時代錯誤、旧態依然……
言葉にするならもっとあるけど、まぁとにかく差別が酷い禪院!!
私はそこで次期当主の妾と当主の正妻の叔父との不倫で生まれた子という微妙な立場で生まれた女です。

つまり、どっかに嫁ぐかか何かして家を出るまでは、可哀想なくらい惨めな人生を送る予定だった………

……だが、私には自力でシンデレラストーリーを組み立てられるぐらいのスペックがあったのだ!


まず顔。
妾になれるぐらい整った顔の母と、
そんな面食いの母が顔だけで選んだ不倫相手の遺伝子が入っているので私の顔はそれなりに可愛いい。
次期当主くん曰く、垂れ目で色素も薄いから、
男からしたら守ってあげたくなる儚い系の美少女らしい。

私は人の顔の美醜にそこまで興味はないけど美しさは武器だ。

黙って頷いときゃ聞き上手になれるし、美しいだけで玉の輿になれたりする。

あと、惣菜屋のおじちゃんがおまけしてくれるから顔がいいのは便利だし、特典がいっぱいなのはいい。

だから私は案外私の顔を気に入ってるし、手入れもしっかりする。

まぁ、顔よりも重要だったのは潤沢な呪力と、禪院家相伝の術式を持っていた点だろう。

呪力だけなら特級と張り合える。
そしてもう相伝からは消えたと、思われていた美しい術式______


『魑魅鉱床術』


呪力を元に鉱物を産み出すことが出来る美しい術式を老害どもは、
「美しい女にうってつけの美しい術式だ」と、好き勝手に評価した。

そもそも老害達は「自分の呪力を消費して元に鉱物を生み出せる術式」と思っているようだが実際は違っている。


魑魅鉱床術は「呪力さえあれば鉱物を生み出せる術式」だ。


術式を発動させるのには私の呪力を使うけど、鉱物に出来るには私の呪力だけじゃない。
つまり、他人の呪力を勝手に拝借して鉱物に出来る。
術師相手なら初っ端から呪力を奪って術式使用不可にもできるし、その過程で出てきた鉱物を売り捌けば大金持ちってわけだ。

だが、この術式の利点はそこじゃない。


本当の利点は産み出した鉱物と他生命を掛け合わせ、鉱石生命体を生み出せるというところ。
例えば犬と鉱物を掛け合わしたりして、新生命爆誕出来る。

名前をつけて我が子同然に可愛がったら、それが老害どもにバレて「人の断りから外れた術式!」「鬼の子」と言われた。

まぁ、私の世界で一番美しい術式と可愛い可愛い我が子を罵倒されたら、ムカっときちゃうよね。


取り敢えず老害どもの呪力を全部鉱石に変えて術式を使えなくしてやり、体の一部を鉱石に変えてやった。

呪力がなければ術式は無用の長物って自分で言ったんだから、責任とってよね〜???

と、煽りまくっていたら速攻で高専に送られた。


やべぇ問題児を激戦区の東京に送りつけたいんだろうなと思っていたけど、今はそれすらも感謝している。


だって人生の親友達に会えたんだもん!


クズだけど強い五条くんと夏油くん、反転術式が使えるスパダリ(※女性)の硝子ちゃん………

初対面のときは色々あって五条くんのサングラス割ったり夏油くんの触覚引き抜いたりしたけど、
今じゃプリクラ撮るぐらいズッ友だもんね!!


加工しすぎて目が宇宙人みたいになったし、美白効果のせいで五条くんが綿毛みたいになった。
だけど始めて取ったプリクラはガラケーに貼ってたし、
道ゆく人々に私の親友なんです!って自慢したぐらい嬉しかった。


プリクラ以外にもみんなで原宿スウィーツ食べたし、
桃鉄オールでやって翌日の任務で死にかけたり、
高専にあった車を皆んなで乗り回したり、
因習村崩壊RTAもした。


今をめいいっぱい楽しんで、青い春を駆け抜けた。



だけどもその青い春の崩壊は案外早かった。



特級昇格、
星漿体護衛任務失敗、
五条くんの覚醒、
灰谷くんの死亡、
夏油くんの離反



……そして、私の死。


色んな事柄が重なって私は死んだ。

特級数体を払った任務終わりに緊急要請があって、やってきてみれば言い渡されたのは私の処刑。
どうやら上層部によってお払い箱にされるらしい。

いっそ暴れまくってもいいんだけど、
任務で呪力が殆ど残っていないからすぐに捕まるだろうし。暴れても呪詛師判定される。
だからおとなしく、静かに処刑された。

今、結局同世代で生き残っているのはど私以外の3人。

うん、これなら後は任せても大丈夫そうだ。

そう判断した私は鉱石生命体の封印を全部解いて、好きに生きなさいと逃した。
慌てふたむく処刑人が焦って私の首を刎ねた。

私が抵抗しなかったのもあってか、すんなりと首は落ちて床に転がった。

首を切られても数秒は意識があるって本当なんだぁ〜!!
と、思いながら私は暗い暗い死後の世界へ向かっていきましたとさ。


めでたくない。めでたくない。





そんな回想をしながらこの真っ黒で、
よくわかない空間でうずくまる。


膝を抱えて小さく、小さく。

きっとここは地獄に行くまでのロストタイム的な時間なんだろう。
だって、呪術師として人を殺してきた私は天国なんて行けない。





そんなとき、一筋の光が差した。

この真っ暗な世界で眩しいくらいの光は私の頭上に降り注いでいる。


頭が痛くて苦しいけど、地獄の迎えかと思い上を向いて手を伸ばす。

そしてそのまま引っ張られるみたいに光の中に吸い込まれていった。

混乱する間も無く、私はそのまま光に飲まれていっった。

そして私は___________
















「おめでとうございます、二階堂さん!!!元気な女の子ですっ!!!」



生まれ変わっていた。



「お、おんぎゃああああああ(なんでぇー!?)」





熱気渦巻く分娩室で私は誕生の産声を上げた。

二階堂 世羅、
第二の人生の始まりである。

作者メッセージ

次回はキャラ出したい!

2025/01/14 15:08

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