未来話をしよう。
結構ここ、過去屋にはお客さんが来る頻度が少ない。
まぁ路地裏の奥にあるわけだし、仕方ないかなとは思う。
むしろ路地裏に入ってくる人のメンタルがすごい(((
お客さんが来る頻度が少ないから、まぁする仕事もかなり少ない。
大体は、
・小屋の裏側にある本棚の整理
・来た客の対応
・客の過去の聴取
ぐらいだ。
??「…で。」
「なるほど、ではまとめますと・・・」
「姉兄が昔いて、自分の好きや嫌いがないことをわかってもらえず、結局は他界に行かせてしまったと。」
??「簡潔に言うと・・・そうなりますね…」
「・・・うん、素敵な過去をありがとうございます。最後に、お名前だけ聞いてもいいですか?」
??「・・・えぇっと・・・」
??「[太字][漢字]宇緑椎夏[/漢字][ふりがな]うろくしいか[/ふりがな][/太字]といいます…」
??「・・・は、椎夏…?」
筆を止め、薄青色の髪をなびかせて振り向くのは、最近見慣れ始めた顔。
「・・・どうしたんですか、[太字]LIAR[/太字]先輩。」
LIAR「・・・あぁ、いや…」
金色の目を細めて僕を見る。
LIAR「特に何も。ごめんね~」
椎夏「・・・あれ…?」
「どうしました?」
椎夏「・・・いえ、知人の名前があったものでして。」
「そこに」といわんばかりに椎夏さんは綺麗な手でカウンターの奥のほうを指さす。
「・・・[太字][漢字]柳葉黒兎[/漢字][ふりがな]やなぎはくろう[/ふりがな][/太字]・・・?」
椎夏「えぇ、僕が通っている学校の去年の担任でして。」
LIAR「・・・へ~・・・」
と、僕が言うためにあったであろう台詞を平然と言う。(((
「・・・知ってるんですか?」
LIAR「・・・幼馴染、かな…まぁ最近あってないし、元、幼馴染なんじゃないかなって。」
突き刺さった羊の角。
もしこの角が生きているんだとしたら、黒兎さんという人はウサギの耳が生えているのだろうか。(?)
椎夏「・・・そうなんですね…」
LIAR「今探してるんですよ、どこにいるか知ってますか?」
椎夏「・・・いえ、僕は・・・」
椎夏「・・・お名前聞いてもいいですか?今度会った時話しておくので。」
LIAR「あぁ、私ですか?」
LIAR「[太字]私は人探しをしている、ただの嘘吐きですよ?[/太字]」
いたずらっ子のようにくすくすと笑う。
??「こういう時は早く言った方が吉だぞ~?」
去年よりもっと長くなった髪を三つ編みにして前におろしている。
五円玉のピアスが二枚、ちゃらちゃらと音を立てて右耳で揺れている。
僕と似ている緑色の目を見せないように瞼で隠して笑う。
「また寝坊ですか、[太字][漢字]神楽[/漢字][ふりがな]かぐら[/ふりがな][/太字]さん…」
神楽「一瞬だけ故郷みたいなところに帰っただけだ。ちゃんと起きてた。」
椎夏「…こ、こんにちは・・・?(((」
神楽「・・・あぁ、こんにちは。」
椎夏「・・・」
LIAR「この人神楽さんのことかっこいいって思ってますよ、絶対」
椎夏「えぇぇ!?そ、そんなことないですよ!・・・多分…」
神楽「そうか?・・・まぁ、そう思ってくれたならうれしいが、な。」
LIARさんの能力。最近知ったが、相手に嘘を言わせる、嘘を見抜ける、というものらしい。
それで、後で調べたことだがLIARとはライアーと読み、嘘吐きの英語らしい。
・・・心の端では、LIARさんの本名は何だろうとか、勝手に考えてる。
あと神楽さん情報によるとLIARさんは女性らしい((((
LIAR「・・・そういえば名前を聞かれていましたね、LIARです。まぁ、彼が聞いてもわからないかもしれませんがね。」
椎夏「はぁ・・・まぁ伝えておきます。」
「あ、もう閉店時間。」
神楽「・・・ほんとだな、じゃあ今日はこれで閉めるか。」
椎夏「じゃあ僕はここでお暇させていただきます。ありがとうございました~」
神楽「お疲れ様~」
[水平線]
[水平線]
このお話は、背後を横切る風のように、一瞬にして去る。
止まってしまった恋は、未来に手を振ることはできない。
to be continued.
まぁ路地裏の奥にあるわけだし、仕方ないかなとは思う。
むしろ路地裏に入ってくる人のメンタルがすごい(((
お客さんが来る頻度が少ないから、まぁする仕事もかなり少ない。
大体は、
・小屋の裏側にある本棚の整理
・来た客の対応
・客の過去の聴取
ぐらいだ。
??「…で。」
「なるほど、ではまとめますと・・・」
「姉兄が昔いて、自分の好きや嫌いがないことをわかってもらえず、結局は他界に行かせてしまったと。」
??「簡潔に言うと・・・そうなりますね…」
「・・・うん、素敵な過去をありがとうございます。最後に、お名前だけ聞いてもいいですか?」
??「・・・えぇっと・・・」
??「[太字][漢字]宇緑椎夏[/漢字][ふりがな]うろくしいか[/ふりがな][/太字]といいます…」
??「・・・は、椎夏…?」
筆を止め、薄青色の髪をなびかせて振り向くのは、最近見慣れ始めた顔。
「・・・どうしたんですか、[太字]LIAR[/太字]先輩。」
LIAR「・・・あぁ、いや…」
金色の目を細めて僕を見る。
LIAR「特に何も。ごめんね~」
椎夏「・・・あれ…?」
「どうしました?」
椎夏「・・・いえ、知人の名前があったものでして。」
「そこに」といわんばかりに椎夏さんは綺麗な手でカウンターの奥のほうを指さす。
「・・・[太字][漢字]柳葉黒兎[/漢字][ふりがな]やなぎはくろう[/ふりがな][/太字]・・・?」
椎夏「えぇ、僕が通っている学校の去年の担任でして。」
LIAR「・・・へ~・・・」
と、僕が言うためにあったであろう台詞を平然と言う。(((
「・・・知ってるんですか?」
LIAR「・・・幼馴染、かな…まぁ最近あってないし、元、幼馴染なんじゃないかなって。」
突き刺さった羊の角。
もしこの角が生きているんだとしたら、黒兎さんという人はウサギの耳が生えているのだろうか。(?)
椎夏「・・・そうなんですね…」
LIAR「今探してるんですよ、どこにいるか知ってますか?」
椎夏「・・・いえ、僕は・・・」
椎夏「・・・お名前聞いてもいいですか?今度会った時話しておくので。」
LIAR「あぁ、私ですか?」
LIAR「[太字]私は人探しをしている、ただの嘘吐きですよ?[/太字]」
いたずらっ子のようにくすくすと笑う。
??「こういう時は早く言った方が吉だぞ~?」
去年よりもっと長くなった髪を三つ編みにして前におろしている。
五円玉のピアスが二枚、ちゃらちゃらと音を立てて右耳で揺れている。
僕と似ている緑色の目を見せないように瞼で隠して笑う。
「また寝坊ですか、[太字][漢字]神楽[/漢字][ふりがな]かぐら[/ふりがな][/太字]さん…」
神楽「一瞬だけ故郷みたいなところに帰っただけだ。ちゃんと起きてた。」
椎夏「…こ、こんにちは・・・?(((」
神楽「・・・あぁ、こんにちは。」
椎夏「・・・」
LIAR「この人神楽さんのことかっこいいって思ってますよ、絶対」
椎夏「えぇぇ!?そ、そんなことないですよ!・・・多分…」
神楽「そうか?・・・まぁ、そう思ってくれたならうれしいが、な。」
LIARさんの能力。最近知ったが、相手に嘘を言わせる、嘘を見抜ける、というものらしい。
それで、後で調べたことだがLIARとはライアーと読み、嘘吐きの英語らしい。
・・・心の端では、LIARさんの本名は何だろうとか、勝手に考えてる。
あと神楽さん情報によるとLIARさんは女性らしい((((
LIAR「・・・そういえば名前を聞かれていましたね、LIARです。まぁ、彼が聞いてもわからないかもしれませんがね。」
椎夏「はぁ・・・まぁ伝えておきます。」
「あ、もう閉店時間。」
神楽「・・・ほんとだな、じゃあ今日はこれで閉めるか。」
椎夏「じゃあ僕はここでお暇させていただきます。ありがとうございました~」
神楽「お疲れ様~」
[水平線]
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このお話は、背後を横切る風のように、一瞬にして去る。
止まってしまった恋は、未来に手を振ることはできない。
to be continued.