想い出は友情、時々希望。
[水平線]
[明朝体]おーい、■■ちゃーん!![/明朝体]
[明朝体]こっちこっち!はやくきてよー!![/明朝体]
[明朝体]みて、すっごくきれいな石!…■■ちゃんにぴったり![/明朝体]
[明朝体]■■ちゃん!!■■ちゃん!![/明朝体]
[明朝体]たすけて!!おねがいだから!!ねえっ、■■ちゃん!!![/明朝体]
[水平線]
黄夏「ッ…!!」
ゆ、め…?
黄夏「っ、…耳鳴りかな?」
やけにノイズがかかっているように音がこもる。
水を飲んでみても直らない。
黄夏「ハァ…今何時だ?…やっば、4時…仕事休みでよかったーっ…」
テレビ見て、それから…記憶がないけど、いつのまにかベッドにいて。
黄夏「せっかくの昼寝だったのに寝覚めが最悪だな」
あの夢は…
目の前に、届く距離に、少年はいる。
けれど、夕焼け空のオレンジ色が、逆光となって少年の顔を消していた。
あの夕焼けと、くぐもったノイズは、あの日の想い出そのものだ。
黄夏「あーあ…」
あの日失ったのが逆だったらどれだけ世界にとってよかったかな。
黄夏「ま、こんなこと考えたらキリないし…」
夕方4時という微妙な時間が、妙なさみしさを感じさせる。
黄夏「コンビニでも行こ」
その判断が間違いだったと、後で思ってしまうんだけどね。