不遇水魔法使いの禁忌術式 オケアノスの塔
俺が今いるのはこの国の王都、その中のヴェルダーの家だ。ワイバーンを倒した後はなんとか砂漠の街に戻り一晩休んだ後王都へ報告に来た。その結果追放は取り消し、ついでにしばらくは遊んで暮らせる額の褒賞金が手に入った。
「でもいいのか?あくまで任務で同行してたオレまで褒賞金をもらっても」
褒賞金は追放された俺とサーシャへのものだったがヴェルダーも含めて三等分することにした。
「ヴェルダーさんがいなかったら確実に生きて帰れませんでしたし全然いいと思いますよ」
「しばらくおっさんの家に居ると思うし家賃代だと思ってくれればいいよ」
「まあ…それもそれもそうか」
ヴェルダーは半分ぐらいは納得してくれたようだ。俺とサーシャは宿に泊まってもよかったのだかヴェルダーの厚意で家に居候させてもらっている。
「家賃と言ってもオレには無駄に広い家だしあんまりいらないような気がするが」
「遠慮がちですね。共に死線を乗り越えた仲なんですからもっと気軽に接してください」
「俺もサーシャと同じ意見だ。そうだ…おっさんもこれからの旅についてくるか?」
俺は元の世界に戻りたいとはそこまで思ってないので特に当てがあるわけではないがサーシャと旅を続けるつもりだ。
「オレには仕事が………あーもう騎士団辞めちまうか。いいぜ、3人で旅するのも楽しそうだな」
「俺から誘ったわけだがそんな簡単に辞めていいのか」
「騎士団に未練はないしな。オレが今回の任務を報告した時の上の奴らの顔は傑作だったぞ。絶対生きて帰らないと思ってたらしいからな」
思ったより簡単に承諾してくれて拍子抜けだ。騎士団もヴェルダーにとってそこまで大切なものではないようだ。
「あと旅の仲間するんだったらいい加減おっさんって呼び方やめろ。前にも言ったがオレはまだ34だ」
「わかったよ。ヴェルダー」
「さん付けもして欲しいがまあそれでいいか」
「私も年上ですが呼び捨てですしすぐ慣れますよ」
「え?俺より年上だったの?」
意外な新情報だ。18の俺と同じか差があっても2、3歳ぐらいだと思っていた。
「何言ってるんですか、私は26ですよ」
「「は?」」
俺とヴェルダーは同時に思考が止まった。サーシャはどう見ても26には見えない。若く見えるのはしょうがないにしても、とても行動が大人らしいとは言えない気がする。
「…マジかよ」
「…もう嬢ちゃんって呼び方辞めた方がいいか?」
「なんですか2人とも!失礼ですよ!」
サーシャは心外だとでも言うように怒った。
「でしたらデュランハルにも年齢を聞いてみましょう。魔物なら私が霞むくらいの年上でしょうし。ついでに私の魔物知識も増やせますから」
『(ボクはまだ3歳だよ。オケアノスの塔の暴走で溢れた魔力て生まれた存在だからね。生まれた時から塔の中さ)』
こっちもこっちで驚きだ。魔物なので人間とは違うだろうが3歳とは思えない精神年齢だ。
「どうやらオケアノスの塔が暴走し始めた後に生まれたらしいからまだ3歳らしい」
「……ロリコン」
「待て待て!魔物だからノーカンだろ!」
いくらなんでもロリコン扱いされるのは御免だ。ここは否定したい。
「結局オレが最年長なのか…それでもおっさん呼びはもう勘弁だな」
年齢の話はやめたほうがいい。そんな教訓を覚えた日だった。
「でもいいのか?あくまで任務で同行してたオレまで褒賞金をもらっても」
褒賞金は追放された俺とサーシャへのものだったがヴェルダーも含めて三等分することにした。
「ヴェルダーさんがいなかったら確実に生きて帰れませんでしたし全然いいと思いますよ」
「しばらくおっさんの家に居ると思うし家賃代だと思ってくれればいいよ」
「まあ…それもそれもそうか」
ヴェルダーは半分ぐらいは納得してくれたようだ。俺とサーシャは宿に泊まってもよかったのだかヴェルダーの厚意で家に居候させてもらっている。
「家賃と言ってもオレには無駄に広い家だしあんまりいらないような気がするが」
「遠慮がちですね。共に死線を乗り越えた仲なんですからもっと気軽に接してください」
「俺もサーシャと同じ意見だ。そうだ…おっさんもこれからの旅についてくるか?」
俺は元の世界に戻りたいとはそこまで思ってないので特に当てがあるわけではないがサーシャと旅を続けるつもりだ。
「オレには仕事が………あーもう騎士団辞めちまうか。いいぜ、3人で旅するのも楽しそうだな」
「俺から誘ったわけだがそんな簡単に辞めていいのか」
「騎士団に未練はないしな。オレが今回の任務を報告した時の上の奴らの顔は傑作だったぞ。絶対生きて帰らないと思ってたらしいからな」
思ったより簡単に承諾してくれて拍子抜けだ。騎士団もヴェルダーにとってそこまで大切なものではないようだ。
「あと旅の仲間するんだったらいい加減おっさんって呼び方やめろ。前にも言ったがオレはまだ34だ」
「わかったよ。ヴェルダー」
「さん付けもして欲しいがまあそれでいいか」
「私も年上ですが呼び捨てですしすぐ慣れますよ」
「え?俺より年上だったの?」
意外な新情報だ。18の俺と同じか差があっても2、3歳ぐらいだと思っていた。
「何言ってるんですか、私は26ですよ」
「「は?」」
俺とヴェルダーは同時に思考が止まった。サーシャはどう見ても26には見えない。若く見えるのはしょうがないにしても、とても行動が大人らしいとは言えない気がする。
「…マジかよ」
「…もう嬢ちゃんって呼び方辞めた方がいいか?」
「なんですか2人とも!失礼ですよ!」
サーシャは心外だとでも言うように怒った。
「でしたらデュランハルにも年齢を聞いてみましょう。魔物なら私が霞むくらいの年上でしょうし。ついでに私の魔物知識も増やせますから」
『(ボクはまだ3歳だよ。オケアノスの塔の暴走で溢れた魔力て生まれた存在だからね。生まれた時から塔の中さ)』
こっちもこっちで驚きだ。魔物なので人間とは違うだろうが3歳とは思えない精神年齢だ。
「どうやらオケアノスの塔が暴走し始めた後に生まれたらしいからまだ3歳らしい」
「……ロリコン」
「待て待て!魔物だからノーカンだろ!」
いくらなんでもロリコン扱いされるのは御免だ。ここは否定したい。
「結局オレが最年長なのか…それでもおっさん呼びはもう勘弁だな」
年齢の話はやめたほうがいい。そんな教訓を覚えた日だった。