「では早速オケアノスの塔に行きましょうか」
「待ってくれ。食料とか準備とかいるだろ」
「食料はこの魔法食があるから大丈夫ですよ。それ以外の準備も済ませてます。」

魔法食というのは果物や肉などを氷魔法で固めた冷凍食品のようなものらしい。どんなものか気になってきた。

「食べてもいいか？」
「ダメですよ！食いしん坊ですね。2週間分しかないんですから。」

2週間分しかないということはそれまでに塔を攻略しないといけないらしい。どんどん無理難題に思えてくる。

「オケアノスの塔はこの街の北の丘の奥にあるテーテュース湖の上にあります。とりあえずそこまで行きましょう。」
「そんなに自信あるなら1人で行けいいんじゃないか？」
「私は魔法使いですからフィジカルは弱いんですよ。そういうことは任せますよ。」



なんやかんやでテーテュース湖に着いた。そしてそこで見たものは----

「で、でけぇ」

数百mはありそうな塔が湖の中央建っていた。さらに塔の直径も100m以上あり塔というよりも要塞のような見た目だった。

「これがオケアノスの塔…でも橋とかないのか？中央まで渡らないぞ」
「湖の水位が上がって橋が隠れちゃってますね。しょうがないから水魔法で湖の上を渡りましょう。」

そう言って湖の上で波紋を作りながら歩き始めた。

「ハヤアキさんも歩けるように私の手を握ってください。」

そう言ってサーシャの手を握ると俺も湖を歩くことができた。

「お、おう。魔法ってすごいな」
「私は水魔法ぐらいしか使えませんが水魔法だけならこの国でトップクラスだと思いますよ。あと手を離さないでくださいね。湖に落ちたらエーギルピラニアの餌になりますから。」

それを聞いて俺は手を強く握った。先に言って欲しい。その後すぐに塔まで渡れた。

「いざオケアノスの塔を制圧しましょう！」

いよいよ塔の攻略が始まる。