- 閲覧前にご確認ください -

ある掲示板のネタの派生作品です。同名の作品がいくつかあります。

文字サイズ変更

不遇水魔法使いの禁忌術式 オケアノスの塔

#14

カウントダウン PART2

目の前にはクラーケンがいる、圧倒的な巨体を持つイカの魔獣だ。俺達が苦戦したあっさり水竜が喰われた現実が受け止められない。

「どのみち倒す予定だったんです。今この場で討伐しましょう。アクアガトリング!」

どうやらサーシャは事態を冷静に受け止めているようだ。そして水弾の連射をクラーケンに放った。触腕に当たるとクラーケンは血を流しダメージを与えられたようだ。だがあの大きさのほんの一部にダメージを与えただけだ。人間なら掠り傷程度の軽傷、致命傷どうやっても届かない。
クラーケンの反撃が始まった。触腕の一本を横薙ぎに振るう、技術も何もない、ただただ魔獣の巨体を使った攻撃。俺とサーシャはそれぞれ剣と魔法でガードしようとしたがそれも理不尽な暴力の前では意味なく吹き飛ばされた。十数mも吹き飛ばされ木に衝突した。

「ぐああっ!」

今までにない痛みとダメージで全身が悲鳴を上げる。

「体が…動かない…」
「お互い…生…きてますね…回復させます…アクアヒール」

2人の体を回復魔法の光が包み込みダメージを癒した。まだ全身が痛いが何とか動くことはできるだろう。起き上がると見えたのは湖の周りの森の木々が薙ぎ倒された惨状だった。

「これが…魔獣の力…」

俺が絶望し諦めかけたとき…

「策はあります。本当に一か八かですが。」
「本当か!?」
「封印魔法を使います。封印を解析したときについでに習得しました」

まさかの発言だ。あんな短時間で魔法を習得できるのか。サーシャがすごいのか、それともこの世界の魔法はすぐに習得できるものなのか、おそらく前者だということは少しの間だが一緒にいるのでよくわかった。

「封印は全属性の複合魔法って言ってなかったか?」
「ええ、ですから私が習得できたのは封印魔法の『水』の部分だけです。不完全なものなので前のように封印はできません。ですが一時的に動きを止めることはできます。せいぜい1分程度しか止められないのでその間に仕留めてください」

またしても無理難題を言い渡される。だかそんなことこの塔に来てからは日常茶飯事なので不思議と成功する自信があった。
クラーケンの攻撃が再開、今度は真上からの触腕の振り下ろし攻撃だ。

「大雨が降り注いで、豪雨が吹き荒れて、雷雨が轟いて
ーアクアプリズン」 

俺達に直撃する寸前で触腕の動きが止まった。

「私は魔法の維持で動けません。援護はできないので気をつけて」
「了解!」

60ー俺は振り下ろされた触腕をよじ登り、そこから体の上を伝ってクラーケンの頭部へ向かって駆け出した。こうやって時間を数えるのはブリザードトレントとの戦いを思い出す。あれも今となっては懐かしいものだ。俺はそんな感慨を思いつつもデュランハルを強く握り締め直した。

魔獣討伐、その最後の1分間が始まった。

作者メッセージ

アクアギャザリングの詠唱は海のイメージ、アクアレールガンに詠唱は川のイメージ、アクアプリズンの詠唱は雨のイメージから考えました。

2025/01/19 16:21

メイル ID:≫ip.9O8pz0hH7.
続きを執筆
小説を編集

パスワードをおぼえている場合はご自分で小説を削除してください。(削除方法
自分で削除するのは面倒くさい、忍びない、自分の責任にしたくない、などの理由で削除を依頼するのは絶対におやめください。

→本当に小説のパスワードを忘れてしまった
▼小説の削除を依頼する

小説削除依頼フォーム

お名前 ※必須
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
削除の理由 ※必須

なぜこの小説の削除を依頼したいですか

ご自分で投稿した小説ですか? ※必須

この小説は、あなたが投稿した小説で間違いありませんか?

削除後に復旧はできません※必須

削除したあとに復旧はできません。クレームも受け付けません。

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL
/ 18

コメント
[6]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL