紗狐「はい。こちらは日本討伐屋 九条紗狐です。」

〈あ、上枝様…！、あっ、あの、奈良県の××地区に出た悪妖を祓っていただきたくて…〉

紗狐「了解いたしました。××地区のどのあたりでしょうか？」

〈市民体育館のそばです。〉

紗狐「わかりました。どのような形状かは分かりますか？」

〈はい、あの、ぼんやりとしか見えないのですが、鬼蜘蛛のような形だったように思います…高さは3mほどあるかと〉

紗狐「了解いたしました。討伐屋中部が今晩そちらへ出向きます。失礼いたします。」

〈はい、ありがとうございます…！〉





そこで電話を切った。




紗狐「緋桐[漢字]兄[/漢字][ふりがな]にぃ[/ふりがな]、奈良県の××地区で仕事。鬼蜘蛛だって、3mくらいの」

緋桐「うお、デカいな…今晩か？」

紗狐「うん。私が出向くよ。珀黎様が行くほどでもないと思う。」

緋桐「ああ、気をつけろよ。」