12月26日
「ねえ、母さん！！もう少しでお正月だね！！」
ほんと、12月はイベントが盛りだくさんで、楽しいなぁ！クリスマスの次は、お正月。うふふふふ。
「そうね……でも話をそらさないで。これから精神科いくんだから」
「えっ？！なんでぼくが精神科？！」
なんで？！ぼく、心大丈夫だよ。
「あんたねぇ……忘れたの？昨日の夜精神科行くって言ったの」
覚えてない！
お母さん、ほんとにいった？
「ぼく精神科行かないもん！いやだもん！」
そう言ってべーって舌をだす。
「……わかったわよ。はぁ…」
えっなんでお母さんため息ついたの？
ため息は幸せ逃げちゃうよ！！

[水平線]

あっという間におおみそかの夜11時50分。　
あと10分で今年が終わっちゃう！！
「そうだ、母さん！母さんはおとしだまくれる？」
「えっ？」
「サンタさんは来てくれなかったけど、おとしだまはもらえると信じてる……！」
欲しいよ！そうすればこのままニートでいられるから！
ずっとゲームし放題！
使い道はマッサージかな…？
サンタさんがくれなかったウコンの力もいいなぁ。
「はぁ……弘。おとしだまは子どもが貰うものよ。20代ならまだしももうすぐ50代のあなたが…」
「いーやーだ！ほしい！おとしだまほしい！！」
なんでくれないの？！
母さんのケチ！！
「もう、年越しまであと少しなのに！」
あ、でもあと今年もちょっとなんだ…！
来年はいい年になるかなぁ？
「しょうがないわね…。弘。お年玉あげるから」
「いいの？！やったぁ！！」
やったぁ！うれしいなぁ。
「精神科、いってくれるなら、ね。」
「えええええ？！」
絶対ヤダ！
「お母さんはあなたが心配なの。」
「心肺？」
「なにか、障がいがないか。」
心肺に障害…？
「ぼく心臓も肺もだいじょうぶ！だから心配しなくていいよ！」
「……話が噛み合わないわ…この子に何話しても無駄、ね…」
「ん？なんか言った？」
すると、母さんはハッとして、
「精神科行かないんだったらお年玉はなし！それでも行かないのかなぁ〜？」
「うぐぐ…わかった！いくよ…」
ほんとはいやだけど、お年玉のため！！
「ならいいわ。あら、あと10秒だって、今年」
「えっうそ！わ〜！！！！も〜い〜くつね〜る〜と〜お〜しょ〜がつ〜！！」
３・２・１！

[大文字][大文字]「はっぴーにゅーいあー！」[/大文字][/大文字]

思いっきり叫んだ。
「母さん、今年もよろしくね！」
「うん」
「……で、おとしだまちょ〜だい♡」