二次創作
光の子守り人
寝床探しは困難を極めた。
ネコおじはいつでも教会の部屋を貸してくれるとは言ってくれているけれど、五人の魔物の子どもを連れては無理だろうと思われた。
とはいえ私には他に宛てがなかった。勇者くんたちには宛てはあっただろうが、今の私は勇者でもなんでもない、ただのよくいる僧侶だ。血の繋がった家族はいないし、他に信頼出来る人もいない。
何より、勇者との冒険中で唯一生き残った私が魔物を連れていたら、普通の人はどう思うだろう?
そう考えたら私はよく知った森の奥深く、人気が少なく比較的安全な大きな木の下に逃げ込むしかなかった。何より今は安静にしなくてはいけないぼんもいるし、あまり遠くには行けなかったし。
「ぼんさん、ぐっすり寝ているみたいです」
木の下に出来た穴の中でぼんを寝かせたおらふくんは、そう言って私に報告した。
「ありがとう、おらふくん」
「それで、状況を説明するんだけど……」と話を切り出したのはドズルだ。「僕たちがいた角の部屋とは反対方向から、声がしたんだ」
「声?」
──ここが勇者の部屋だよなぁ?
──今は冒険中らしいですぜ
──なら今は火を点けるのに絶好のチャンスだな!
ドズルたちが言うには、そんな人間たちの声が聞こえたんだそうだ。
「僕たちは、●●の部屋が無事なら気にしなくていいって思っていたんだけど……」
とドズルは顔に札を貼ってあるおんりーに目を向ける。
「火は広がる性質があります。人間たちを止めなくてはいけないと思いました」
「それでこれよ」
とMENが取り出したのは赤い何か。それがなんなのか私には分からなかった。
「これは?」
「爆弾っす」とMENは淀みなく答えた。「これで奴らをぶっ飛ばしたんです」
「それで僕が吹き飛ばされたんよ」
とおらふくんが言い、ことの状況はよく分かった。
「みんな、私の部屋を守ってくれたんだね」
やり方はどうであれ、あの瓦礫の残り方から考えるとそう思うしかなかった。彼らは照れながらも嬉しそうにしていたし、本当に悪い魔物ではないのかもしれない。
ただ、気になるのは「なぜ勇者の部屋」が狙われたのか……。
私は、不安そうにこちらを見上げたおらふくんを撫でた。
ネコおじはいつでも教会の部屋を貸してくれるとは言ってくれているけれど、五人の魔物の子どもを連れては無理だろうと思われた。
とはいえ私には他に宛てがなかった。勇者くんたちには宛てはあっただろうが、今の私は勇者でもなんでもない、ただのよくいる僧侶だ。血の繋がった家族はいないし、他に信頼出来る人もいない。
何より、勇者との冒険中で唯一生き残った私が魔物を連れていたら、普通の人はどう思うだろう?
そう考えたら私はよく知った森の奥深く、人気が少なく比較的安全な大きな木の下に逃げ込むしかなかった。何より今は安静にしなくてはいけないぼんもいるし、あまり遠くには行けなかったし。
「ぼんさん、ぐっすり寝ているみたいです」
木の下に出来た穴の中でぼんを寝かせたおらふくんは、そう言って私に報告した。
「ありがとう、おらふくん」
「それで、状況を説明するんだけど……」と話を切り出したのはドズルだ。「僕たちがいた角の部屋とは反対方向から、声がしたんだ」
「声?」
──ここが勇者の部屋だよなぁ?
──今は冒険中らしいですぜ
──なら今は火を点けるのに絶好のチャンスだな!
ドズルたちが言うには、そんな人間たちの声が聞こえたんだそうだ。
「僕たちは、●●の部屋が無事なら気にしなくていいって思っていたんだけど……」
とドズルは顔に札を貼ってあるおんりーに目を向ける。
「火は広がる性質があります。人間たちを止めなくてはいけないと思いました」
「それでこれよ」
とMENが取り出したのは赤い何か。それがなんなのか私には分からなかった。
「これは?」
「爆弾っす」とMENは淀みなく答えた。「これで奴らをぶっ飛ばしたんです」
「それで僕が吹き飛ばされたんよ」
とおらふくんが言い、ことの状況はよく分かった。
「みんな、私の部屋を守ってくれたんだね」
やり方はどうであれ、あの瓦礫の残り方から考えるとそう思うしかなかった。彼らは照れながらも嬉しそうにしていたし、本当に悪い魔物ではないのかもしれない。
ただ、気になるのは「なぜ勇者の部屋」が狙われたのか……。
私は、不安そうにこちらを見上げたおらふくんを撫でた。